目次
コーチングとは、クライアントの目標達成や自己実現などの可能性を最大化するために、クライアントとコーチの間でパートナー関係を築くことです。従来の指導や教育とは異なり、コーチは答えを与えるのではなく、クライアント自身の内側から答えを見つけるためのサポートをおこないます。
本記事では、コーチングの基本的な概念からプロセス、ビジネスや個人生活における具体的な活用例などについて網羅的に解説します。
コーチングの成果を知りたい場合は、現状を把握できるツールの活用が有効です。株式会社メタメンターでは、クライアントの状態を可視化できるツール「ウェルビーイング診断」を提供しています。コーチング施策の変化を5分ほどの診断で可視化できるため、施策の妥当性の判断や、クライアント理解の促進をサポートするツールとしても有用です。
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ウェルビーイング診断はこちらコーチングとは?必要なスキルや基本、種類を解説
国際コーチング連盟(ICF)では、コーチングを下記のように定義付けています。
コーチングとは、思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して、クライアントが自身の可能性を公私において最大化させるように、コーチとクライアントのパートナー関係を築くことです。
対話を重ね、クライアントに柔軟な思考と行動を促し、ゴールに向けて支援するコーチとクライアントとのパートナーシップを意味します。
出典:コーチングについて – ICF Japan Chapter | 一般社団法人国際コーチング連盟 日本支部
つまり、コーチングとは「クライアントの目標達成を支援するためパートナー関係を築くこと」といえます。
パートナー関係は「協働関係」とも言いかえられ、コーチングにおける新たな人間関係のあり方です。
従来の信頼関係の構築は個人差に左右され再現性が低いのに対し、協働関係は技術的なアプローチにより、相手が自身の内面世界をより深く探求できるような対話を促します。
その他のコーチングの主な特徴は下記のとおりです。
【コーチングの主な特徴】
・クライアントのニーズや課題に寄り添い、主体的な行動を支援する
・答えを与えるのではなく、質問やフィードバックを通して、クライアント自身が答えを見つけるサポートをする
・目標達成に向けて、具体的な計画を立て実行を支援する
下記の記事では、コーチングについて実践的なスキル習得のヒントを網羅的に解説しています。併せてチェックしてみてください。
コーチングの効果とは?個人・組織にもたらす変化やコーチに必要なスキルを解説
コーチングの効果を深く理解し、ビジネスパーソンの自己成長と組織改善に活かす方法を紹介。成功事例から学び、実践へと繋げましょう。
記事掲載日:2024年7月16日
コーチングに必要な3つのスキル
コーチングに必要なスキルは、主に「質問」「傾聴」「フィードバック」の3つです。
【コーチングに求められる主なスキルと詳細】
質問 | ・目的によって以下の2種類を使い分ける ・クローズドクエスチョン(「はい」か「いいえ」で回答) →確認や、決断、行動などを促すとき ・オープンクエスチョン(自由回答) →深い洞察や詳細な情報を引き出すとき |
---|---|
傾聴 | ・相手の発言を判断せずに、しっかりと耳を傾ける ・肯定的な関心を寄せ、共感的な理解を示す ・他者の視点が自己理解につながる |
フィードバック | ・観察と洞察を共有する ・クライアントの状況や行動に関する情報を判断を加えずに伝える |
ただしコーチングスキルの解釈は多様なため、上に挙げた限りではありません。あくまでも参考としてください。
下記の記事では、「質問」「傾聴」「フィードバック」の詳細や、コーチに求められるスキルやコーチとしての関わり方を解説しています。関心のある方はご一読ください。
どうやるの?コーチングのスキルやプロセス
この記事では、コーチングのスキルやプロセスについてGROWモデルなどの具体的な手法を用いて解説しています。
記事掲載日:2023年4月18日
ICFが定めるコーチングの基本
コーチングは、ICF(国際コーチング連盟)によって定められたICFコア・コンピテンシーに沿っておこないます。
ICFコア・コンピテンシーとは、コーチングの専門職が使用するアプローチの理解を深めるためのスキルや能力のことです。世界中の1,300人以上のコーチから収集されたデータに基づいており、コーチングの実践をモデルとして下記の4グループ8要素を基準としています。
【ICFコア・コンピテンシーモデル】
グループ | 要素 | 詳細 |
---|---|---|
Aグループ 基盤を整える |
倫理的行動と守秘義務 | コーチングの倫理と基準を理解し、常に適用する |
コーチングの マインドセット |
開放的・好奇心旺盛・柔軟でクライアント中心の思考態度 | |
Bグループ 関係性をともに築く |
コーチング契約 | 明確な合意をクライアントと関連する利害関係者とともに設定する |
関係性の構築 | 安全で支援的な環境を作り、相互の尊重と信頼関係を維持する | |
今ここに あり続ける |
クライアントとともにいるための集中と柔軟性 | |
Cグループ 効果的なコミュニケーション |
積極的傾聴 | クライアントの状況を理解し、クライアントの自己表現を支援する |
気づきを 引き起こす |
洞察と学習を促進するための質問やツールの使用 | |
Dグループ 学習と成長を育む |
クライアントの成長を促進する | 学びと洞察を行動に変え、クライアントの自律性を促進する |
参考:プロコーチの能力水準 – ICF Japan Chapter | 一般社団法人国際コーチング連盟 日本支部
どれもコーチとして必要な基本的な能力や素質であり、同じくらい大切で優劣がなく、欠かすことはできません。
コーチングの種類
コーチのなかにはさまざまな種類があります。ここでは「企業向け」と「個人向け」に分けて、一部を紹介します。
企業や組織向けコーチング | ・エグゼクティブコーチング ・リーダーシップコーチング ・ピークパフォーマンスコーチング ・多様性、公平性、包摂性、帰属意識(DEIB)コーチング ・セールスコーチング ・従業員コーチング ・チームと組織コーチング ・キャリア成長コーチング ・戦略またはビジネスコーチング ・企業コーチング など |
---|---|
個人向けコーチング | ・ライフコーチング ・睡眠コーチング ・コミュニケーション効果コーチング ・身体と健康のコーチング ・メンタルフィットネスコーチング ・人間関係コーチング など |
参考:What is Coaching? Guide to What Coaching Means in 2024
上記で挙げたように、コーチングにはさまざまな種類があります。そのため、自社や自己にあったコーチの選択には、目的の明確化が大切です。
「とはいえ、目的の明確化ってどうするの?」という方は、まず現状把握から始めてみるのはいかがでしょうか。メタメンターのウェルビーイング診断では、心理的・社会的・身体的な側面から、自己を総合的に可視化できます。診断は無料ですので、お気軽にご利用ください。
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ウェルビーイング診断はこちらコーチングとメンタリング・カウンセリングの共通点や違い
コーチングとよく似た概念は多くありますが、本章では「メンタリング」と「カウンセリング」との違いや共通点を解説します。
なお当サイトでは、「この3つの概念において、知れば知るほど共通点が多く重なる部分がある」ととらえていることから、それぞれの共通点と特徴に分けて紹介します。
3つの概念の共通点は下記のとおりです。
【コーチング・メンタリング・カウンセリングの共通点】
・自分の専門分野や得意分野を持つ
・長期的な行動変容をもたらすことができる
・自分自身を向上させることに投資している
・安全な場所であり、話を聞いてもらえる
・批判的でなく、協力的である
次に、3つの概念の特徴を下表にまとめました。
【コーチング・メンタリング・カウンセリングの特徴】
コーチング | ・個人的、職業的な目標達成を支援する ・現在と未来にフォーカスしている ・メンタルケアを補完する ・エビデンスドベイスト※なアプローチを目指す |
---|---|
メンタリング | ・経験やネットワークを生かし、指導や助言をおこなう ・キャリアや職業上の成長に焦点を当てる ・正式な教育や資格はない ・専門的な課題や障がいに対する助言 ・人脈作りの構築を支援する |
カウンセリング | ・精神疾患の治療 ・精神疾患に対する臨床的ケアを提供 ・過去に焦点を当て、その治療を目指す ・個人的な問題や家族の問題を解決する |
※エビデンスドベイストとは、科学的な根拠に基づいて計画の方向性を決定したり、意思決定をしたりすること
これらの概念をイメージすると、下図のようになります。
【コーチング・メンタリング・カウンセリングの棲み分けイメージ図】
3つの概念のなかでも「現在と未来にフォーカスして、個人的、職業的な目標達成を支援する」のがコーチングです。ここからは、どのようなプロセスで目標達成を支援するのかを紹介します。
コーチングで目標達成を支援するプロセス
コーチングでクライアントの目標達成を支援するプロセスは、背景や流派により多種多様です。ここでは、コーチングの特に人材育成においてよく用いられる「GROWモデル」を紹介します。
【GROWモデルの概要】
G(Goal) | 目標 | 達成したい目標は何か |
---|---|---|
R(Reality) | 現状 | 目標に対して今の現状はどうなっているか |
R(Resource) | 資源 | 目標達成のために活用できるもの (ヒト・もの・金・情報・知識・経験・スキル・時間)は何か |
O(Options) | 選択 | 優先順位を決めて選択する |
W(Will) | 意志 | 本当に成し遂げたい想いか |
例えば、「部下の自立性を高めたい」という目標(Goal)を持ったクライアントを例にGROWモデルに当てはめて考えてみると、下記のようなプロセスになります。
【部下の自立性を高めたい目標を持つクライアントのGROWモデルに沿ったプロセス】
Goal(目標) | 部下の自立性を高める |
---|---|
Reality(現状) | 指示がないと何もしない |
Resource(資源) | ギャップを埋めるためにできることは?1on1?研修?ete |
Options(選択) | 優先すべきことは何か決める |
Wil(意志) | 本当に部下の自立性を高めたいのか? |
GROWモデルの概念は、下図のようなイメージです。
【GROWモデル概念図】
コーチングは一朝一夕に成し遂げられるものではありません。クライアントの成長を最大化するには、「クライアントが本当に望んでいることを目標にする」という姿勢が大切です。
自己実現をサポート!コーチングの5つのメリット
コーチングのメリットは多くありますが、本章では5つのメリットを下記に紹介します。
ひとつずつ見ていきましょう。
メリット1.自己認識が深まる
コーチングは、クライアントの自己認識を深めることに貢献します。自己認識とは「自分自身を客観的に理解する力」です。
組織心理学者のターシャ・ユーリックは、自己認識には「内面的自己認識」と「外面的自己認識」の2つがあると提唱しています。
【内面的自己認識と外面的自己認識の詳細】
内面的自己認識 | 自分の思考や性格・価値観・情熱・他者への影響力などを明確に理解していること |
---|---|
外面的自己認識 | 自分の内面的自己認識を他者がどのように評価しているのか、見ているのかを理解していること |
参考:リーダーに不可欠な「自己認識力」を高める3つの視点 | リーダーシップ|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
例えば、仕事で自分の価値観や目標ばかりを追い求めていた人がコーチングを通じて客観的に自分をとらえられるようになると、自分の強みや弱みを活かしたより良いパフォーマンスが発揮できるようになります。
内面的と外面的両方の自己認識を高めることで、過度な期待や思い込みの偏りが少なくなり良好な人間関係の構築にもつながります。
メリット2.ウェルビーイング向上につながる
コーチングにより自己認識が深まると、自分の価値観に沿った選択や決断が可能です。すると自分の行動に対して「自分で決めている」という自己決定感や満足度が高まり、ウェルビーイングな状態へ向かえます。
ウェルビーイングとは、心理的、社会的、身体的に満たされた状態です。2023年に日本でも国政の中長期の指標にウェルビーイングが加わり、注目されています。
参考:内閣府「Well-being “beyond GDP”を巡る国際的な議論の動向と日本の取組」
例えば、組織の従業員のウェルビーイングが向上すると生産性が向上し、企業の生産性や売上、創造性などにもつながることが研究でも明らかになっています。
参考:The Benefits of Frequent Positive Affect: Does Happiness Lead to Success?
下記の記事では、コーチングでウェルビーイングを高めたことによる効果などを解説していますので、併せてご覧ください。
コーチングでウェルビーイングを高める!効果と実施ポイントを解説
コーチングはウェルビーイングの向上効果があります。本記事では、対人支援者向けに、コーチングとウェルビーイングの関係や効果、導入手順とポイント、効果を可視化する診断ツールを紹介します。
記事掲載日:2024年7月2日
メリット3.コミュニケーション能力が高まる
コーチングにより自己認識が高まると、自分の意見を明確に伝えながらも相手の話を尊重して積極的に聞けるようになります。その結果、クライアントのコミュニケーション能力が向上していることも少なくありません。
つまり、コーチングで「自己理解」と「他者理解」が深まっている、といえます。国際コーチング連盟(ICF)がクライアントと支援者におこなった調査によると、コーチングに参加して感じた効果として、「コミュニケーション能力が向上した」というデータも出ています。
【クライアントがコーチングに参加して効果を感じたこと】
メリット4.自己効力感が高まる
自己効力感とは、「自分は物事を成し遂げられる」と自分の行動に対して信頼することです。
コーチングにおいて、コーチはまずスモールステップで達成可能な小さな目標を設定し、それを一つひとつ積み重ねていくことで、クライアントが成功体験を積んでいくサポートをします。
このように成功体験が積み重なることで、「自分にはできる」という確信が強化され、その結果、自己効力感の高まりが期待できます。
自己効力感が向上すると困難な課題への積極的な取り組みや目標達成だけでなく、自尊心や自信が高まり、より充実した人生を送ることが可能です。
メリット5.ワークライフバランスの改善につながる
コーチングでは、仕事とプライベートのバランスを上手に取ることを支援しており、ワークライフバランスの改善につながる点もメリットの一つです。
コーチングにより自己認識が深まると、優先順位が明確になり、毎日の時間管理のなかで有効的な時間の使い方が探求できます。
家庭と仕事の両立に悩むクライアントも、自分の大切にしたい価値観に沿った行動や時間の使い方を工夫でき、充実した毎日を過ごすことも可能です。
またワークライフバランスが改善されるのと比例して、ストレスや倦怠感も軽減されウェルビーイングの向上につながります。
コーチングを取り入れている3つの企業事例
コーチングを組織の文化として取り入れている企業の事例を、3つ紹介します。
ここで紹介するのは、コーチングに投資した結果投資を上回るリターンが得られていたり、従業員の成長を促していたりなどの効果が得られている企業です。自社にコーチング導入を検討している方は、参考にご活用ください。
事例1.リーダーシップの育成|Microsoft
出典:Microsoft
コーチングを通して企業のリーダーの意識が変化すると、企業全体の考え方も変化します。
例えばマイクロソフトでは、サティア・ナデラ氏が2014年に経営を引き継いでから18,000人のマネージャーに対し、フレームワークの一つとしてコーチングを取り入れました。
チームの目標を定義し、従業員が失敗から学べる空間づくりなどに取り組んだ結果、株価は前任者のときより5倍上昇し、時価総額は1兆ドルを超えています。
参考:Growth Mindset and Coaching Culture at Microsoft
事例2.潜在能力を引き出す|株式会社hacomono
出典:株式会社hacomono
SaaS企業であるhacomonoのCEO蓮田健一氏は、組織が成長するなかで直面した権限委譲やミドルマネージャーの育成などの経営課題を克服するために、コーチングを導入しました。
蓮田氏は当初コーチングに懐疑的でしたが、実際に試してみると「自分の思考が整理され、経営スタイルが劇的に改善されたことに気づいた」と言います。
コーチングを通じて経営者としてだけでなく、個人としても成長する機会を得て組織内のコミュニケーションや意思決定のプロセスを改善した結果、会社は大手企業との契約を獲得し、業界内での立場を確立しました。
蓮田さんの経験からは、コーチングが経営者やチームの潜在能力を引き出し、組織の持続的な成長を支える強力なツールであることが示されている、といえます。
参考:コーチングの必要性は「シリーズB以後」に訪れる──実践知を社内に広めたhacomono 蓮田CEOの記録
事例3.コーチングの内製化|Sansan株式会社
出典:Sansan株式会社
Sansan 株式会社は、社内コーチングの「内製化」を進めている企業として注目されています。
営業DXサービス「Sansan」やインボイス管理サービス「Bill One」を手がけており、従業員が従業員に対してコーチングをおこなう体制を確立している企業です。
特徴として、下記のように「個人向け」と「チーム向け」の両方のコーチングを設けています。
個人コーチング | 個々の社員が自分のキャリアや仕事上の問題に焦点を当て、解決策を見つけている |
---|---|
チームコーチング | チーム全体が直面する課題に取り組み、より良い協力関係を築くための支援を提供している |
社内コーチングを受けた人のリピーターや口コミの多さからも評価されていることがわかり、社内でのコーチング制度の定着が示されています。
参考:「Bill One」急成長の裏側に、社内コーチングあり──リーダーの自己開示から、良いチームは生まれる
なお、下記の記事でも企業がコーチングを取り入れた事例や、組織に与えるポジティブな影響を解説しているのでご一読ください。
成功企業が実践!コーチングの秘密とその組織への圧倒的影響
コーチングの真髄を解明!世界のトップ企業が取り入れるコーチングの秘密と、組織への劇的な影響を具体例とともに紹介。
記事掲載日:2023年8月28日
プライベートでコーチングを活用するの2つの例
プライベートでも活かすことができるのがコーチングです。本章では、コーチングによってプライベートにポジティブな影響を及ぼす2つの例を紹介します。
プライベートの充実は仕事のパフォーマンス向上にもつながっており、より充実した人生に欠かすことができない課題です。
活用例1.パートナーシップを深める
良好なパートナーシップは、ウェルビーイングに欠かせない要素です。
前述したように、コーチングは自己認識を深めコミュニケーション能力を向上させることで相手との理解を深め、より円滑な関係構築を支援します。これにより、パートナーシップにおける穏やかなコミュニケーションが実現し、共通の目標に向かって歩めるようになります。
コーチングの活用で恋愛だけでなく、夫婦や家族などさまざまな人間関係においてパートナーシップの質を高め、より豊かな関係を構築することが可能です。
「パートナーの強みの認識と良好な関係」についての研究をまとめた記事を下記で解説しているので、併せてチェックしてみてください。
【論文まとめ】恋人の強みを見つけて関係を深める方法
恋人の性格的強みが関係満足度に与える影響についての研究結果を紹介
記事掲載日:2024年7月14日
活用例2.人生が充実する
コーチングを通じて「自分が本当に大切にしていること」に焦点を当てられるため、ウェルビーイングが向上し人生が充実します。
また個人的な価値観や目標に沿って行動できるため、満足度が高く生活の質の向上につなげられる点も活用法の一つです。
「自分が大切にしていること=立ち返る場所」が明確になると、壁にぶつかっても柔軟に対応する力がつき、ストレスマネジメントの向上も期待できます。
参考:Find a Life Coach: Elevate Your Life With a Coach | BetterUp
下記の記事では自己実現をサポートする「自己啓発」について解説しているので、関心のある方はチェックしてみてください。
コーチングと自己啓発:自分自身を高める方法
この記事では、自己啓発のプロセスを促進するためのコーチングの重要性とその方法について解説します。自己認識の深化、学習と行動のサポート、反省と成長の助けとして、コーチングがどのように自己啓発に貢献するかについて説明します。
記事掲載日:2023年5月26日
組織内におけるコーチングの3つの課題
コーチングの課題として、ヒューマン・キャピタル・インスティテュート(HCI)と国際コーチ連盟(ICF)が共同でおこなった調査レポートをもとに、組織でコーチングカルチャーを構築する3つの課題を紹介します。
こちらのレポートには、組織におけるコーチングカルチャーの構築に関して、興味深い調査結果が数多く紹介されています。詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
【海外レポートまとめ】将来に向けた強力なコーチングカルチャーの構築
コーチングカルチャーの構築に関連する活動に焦点を当てた海外レポートを紹介します。組織内のコーチングが持続的な成果を上げるための方法や課題、やるべきことなどについて当サイトの見解を織り交ぜながら解説します。
記事掲載日:2024年9月2日
それでは、組織におけるコーチングの課題をひとつずつ紹介します。
課題1.予算の制約
組織内にコーチングを根付かせていく場合、予算の確保が不可欠です。先述の調査でもコーチングを根付かせる潜在的な障壁として、予算不足が挙げられています。
参考:「Building Strong Coaching Cultures for the Future」
時間や資金が不足すると、コーチングのプロやリーダー育成の質・効果が低下するおそれもあります。
決済者にコーチングの費用対効果を示す明確な根拠や、外部の専門機関とパートナーシップを構築するなどの対策が必要です。
課題2.リーダーからの支援不足
組織内の新たな取り組みであるコーチングを拡大し維持するためには、リーダーの支援が欠かせません。
しかし先述の調査によると、45%の組織が「リーダーからの十分な支援が得られていない」と感じていることが明らかになっています。
参考:「Building Strong Coaching Cultures for the Future」
リーダーの支援が得られない場合、組織全体への浸透が遅れたり、コーチングへの投資が制限されたりする事態になりかねません。
解決策の一つとして、まず組織のリーダー層を対象としたセミナーやワークショップなどをおこないましょう。
下記の記事では、組織内にコーチングカルチャーを構築するメリットやステップを詳しく解説しています。関心のある方はご一読ください。
コーチングカルチャーとは?5つのメリットや浸透までのステップなど総まとめ
コーチングカルチャーとは、組織内でコーチングが取り入れられ、価値観や態度、行動がコーチングの原則にしたがっている状態です。本記事では、導入メリットや浸透するポイントなどを解説します。
記事掲載日:2024年7月30日
課題3.コーチングの効果を測定する困難さ
コーチングの効果を測定するための方法やツールを取り入れているところは、まだ多くはありません。そのため、コーチングの成果を定量的に示すことが困難であるのも事実です。
株式会社メタメンターでは、コーチングが可視化できるツール「ウェルビーイング診断」の提供をおこなっています。
コーチングの効果を多面的に可視化し、成長を客観的に把握できるため、上層部に施策の妥当性を示し、予算判断の根拠としても活用できます
「心理的・社会的・身体的」の側面からの網羅的な診断で、効果的なコーチングをサポートする「ウェルビーイング診断」については、下記のボタンからお試しください。
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ウェルビーイング診断はこちらまた、コーチングを可視化するツールや活用方法などについて下記の記事でも解説しているので、併せてチェックしてみてください。
コーチングの可視化って?課題解決につながる3つの理由やツールを紹介!
コーチングを可視化すると、客観性のある効果的な支援につながります。本記事では、コーチングを可視化するメリットや可視化できるツールの紹介・効果的な活用手法などを解説します。
記事掲載日:2024年7月30日
コーチングに関するよくあるQ&A
最後に、コーチングに関するよくある質問をまとめました。
気になるものがあれば、ぜひチェックしてみてください。
Q1.コーチングを受けたくなったらどうすればいいですか?
コーチングセッションを受けたい場合は、下記の手順でおこなうのがおすすめです。
1.コーチングの受け方を決める(オンライン・対面)
2.目的・目標を決める
3.コーチングを受ける期間や予算を確認する
4.コーチを探す
5.お試し体験があれば試してコーチとの相性や手法が自分と合うか確かめる
コーチを探す際のWebサイトをいくつか下記に紹介します。
- コーチ探せる (自分に合ったコーチを見つけられるコーチ検索サイト)
- mento
- オンラインパーソナルコーチングサービスなら【ZaPASSコーチング】
- THE COACH Meet(ザコーチミート) | オンラインコーチングサービス
Q2.コーチングに必要な資格はどのようにしたら取得できますか?
資格取得には、以下のようなステップが必要です。
1.自分に合った資格と団体を選択
2.資格取得のためのコースやトレーニングを受講
3.実践経験を積む
4.試験や認定プロセスを経て資格を取得
例えば、下記のようなプラットフォームで学べます。
【コーチを学べるプラットフォームの一例】
・株式会社 コーチ・エィ
・CTIジャパン(株式会社ウエイクアップ)
・エムビーシーシー合同会社
・銀座コーチングスクール(GCS)
・一般社団法人 東京コーチング協会 など
さらに詳しく比較検討したい方は、下記を参考にご覧ください。
ICF認定スクール/認定プログラム提供団体 – ICF Japan Chapter | 一般社団法人国際コーチング連盟 日本支部
なお、当サイトを監修する小泉がまとめた「コーチング業界のカオスマップ」も参考にご覧ください。
下記の記事でも、資格取得に向けたアドバイスや国内のコーチングスクールなどを詳しく紹介しています。コーチの資格取得に関心のある方は、ぜひご覧ください。
コーチとしての成長を促す!国際的な資格取得ガイド
今回の記事では、コーチとしての成長を促すために役立つ国際的な資格や国内スクールについてご紹介しています。これらの資格を取得することでスキル向上や良いクライアント体験につながるでしょう。
記事掲載日:2023年5月10日
まとめ:コーチングで個人と組織の可能性を伸ばそう!
今回はコーチングについてさまざまな角度から解説しました。
コーチングは個人の自己実現と、組織の成長を促進する強力なツールです。コーチングによって自己認識が深まるとウェルビーイングの向上も期待でき、仕事でもプライベートでも自分の価値観に沿った充実した人生を送ることにつながります。
株式会社メタメンターでは、対人支援者に向けたセミナーも随時開催しています。関心のある方は今後もチェックして気軽に参加してみてください。
コーチングの可視化も、クライアント理解の促進や施策の妥当性の判断に有効です。
メタメンターの「ウェルビーイング診断」は、心理的・社会的・身体的と3つの側面から、自己を総合的に可視化できます。診断は無料ですので、ぜひ下記からお試しください。
記事監修
代表取締役社長 小泉 領雄南
2011年にGMOペイメントゲートウェイ入社。2016年にGMOフィナンシャルゲート執行役員に就任し、2020年に上場。2021年、早稲田MBA在学中にコーチングに出会い、翌年メタメンター設立。2023年に国際コーチング連盟日本支部運営委員に就任。