WELLBEING MAGAZINE

ウェルビーイングとは?意味と指標・取り組み事例や測定方法まで解説

コーチング

記事掲載日:2024年9月2日 
最終更新日:2024年9月7日

ウェルビーイングとは「心理的、社会的、身体的に満たされた状態」を表す概念です。近年、個人の幸福度や組織の生産性の向上、従業員の離職防止などに効果があると注目を集めています。しかし、可視化しにくい概念のため、イメージしづらい方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ウェルビーイングの意味や定義、注目されている背景から高めるポイントまで詳しく解説します。企業・個人・対人支援者それぞれの立場でウェルビーイングを活かす方法や、取り組み事例、ウェルビーイングの診断ツールについても紹介しています。

専用の診断ツールを活用することで、ウェルビーイングの現状を数値で把握し、効果的な向上策を講じることが可能です。

メタメンターの「ウェルビーイング診断」は、心理的・社会的・身体的な側面からウェルビーイングを数値化する診断ツールです。どなたでも無料で試せるため、ウェルビーイングの状態を確認したい方は、以下よりぜひお試しください。

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ウェルビーイングの全体像!意味や定義、注目の背景とは?

ウェルビーイングの全体像として、基本的な意味や定義、似た言葉との違いや注目されている背景をわかりやすく解説します。

ウェルビーイングとは心理的、社会的、身体的に満たされた状態

ウェルビーイングとは、「心理的、社会的、身体的に満たされた状態」を指す概念です。ウェルビーイングという言葉は、1948年に採択された世界保健機関(WHO)憲章で初めて用いられました。具体的には以下の言葉で表されており、ウェルビーイングの定義とされています。

「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」

引用:「世界保健機関(WHO)憲章とは」公益社団法人 日本WHO協会

近年、国内でもウェルビーイングへの関心が高まっています。厚生労働省のウェルビーイングの定義は、以下のとおりです。

「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念」
引用:「雇用政策研究会報告書 概要」|厚生労働省

ウェルビーイングな状態の人とは、例えば次のような状態です。

▼ウェルビーイングな状態の人の具体例
内面的に充実しチャレンジを楽しんでおり(心理的)、仕事やプライベートで良好な人間関係を維持し地域活動にも積極的に参加し(社会的)、健康的な食習慣や運動、十分な睡眠を確保している(身体的)状態の人。

上記のように、個人が心理的・社会的・身体的に満たされた状態になることで、人生の質やパフォーマンスを向上させます。企業において期待できるのは、組織の生産性や売り上げの向上、従業員の離職率低下などです。

ウェルビーイングと似た言葉との違いと使い方

ウェルビーイングと意味が似た言葉は、複数あります。以下の表で、似た言葉の意味とウェルビーイングとの違いをまとめました。それぞれの違いを理解することで、意味や使い方を正しく把握でき、適切に使い分けられます。

【ウェルビーイングと似た用語と違い一覧表】

用語 意味 ウェルビーイングとの違い
ハピネス(happiness) 瞬間的・一時的な幸せ・喜び ハピネスは一時的な幸福
ウェルビーイングは長期的で持続的な幸福
ウェルフェア(welfare) 福祉や福利厚生、生活保護 ウェルビーイングは目的
ウェルフェアは手段
ウェルネス(wellness) ・よりよく生きようとする姿勢、態度
・心身が健康な状態
ウェルビーイングは全体的な幸福や満足感を含む広範な概念
ウェルネスはその一部で心身が健康な状態
エンゲージメント(engagement) 帰属意識や企業への信頼 ビジネスにおけるエンゲージメントは職場・組織への愛着や思い入れ
ウェルビーイングは個人の幸福度や満足感

ウェルビーイングは、心理的、社会的、身体的のすべてが満たされている状態を指します。つまりウェルビーイングは、ウェルネスやエンゲージメントを包含する上位概念です。

職場におけるウェルビーイングとエンゲージメントの関係について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

職場のウェルビーイングとエンゲージメントの関係は?違いや高める方法

従業員エンゲージメントの向上は、離職防止や生産性向上に効果的です。本記事では、ウェルビーイングとの違いや関係性、エンゲージメント向上を実現するポイントと役立つツールなどを解説します。

記事掲載日:2024年5月29日

ウェルビーイングが注目されている背景

近年、国内でウェルビーイングが注目されている背景はさまざまです。日本で注目されている背景の1つは、少子高齢化にともなう人口減少です。ウェルビーイングが向上して、従業員一人ひとりが生き生きと働けるようになることで、生産性向上が期待できます。人口減少が進む今、国が経済活力を維持・発展させるための手段として、企業や個人に推進しているのが、ウェルビーイングの向上です。

ウェルビーイング向上の具体的な取り組みは、以下が挙げられます。

・多様な働き方を推進する「働き方改革」
・さまざまな価値観を尊重する「ダイバーシティ」
・経済産業省が推奨する「健康経営」など

参考:人口減少・社会構造の変化の中で、ウェル・ビーイングの向上と生産性向上の好循環|厚生労働省

また、世界規模で取り組まれている国連のSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標のうち、3番目の目標は「すべての人に健康と福祉を(Good Health and Well-Being)」です。SDGsの目標の1つに、ウェルビーイングの文言が含まれていることから、重要性が国際的にも認識され、注目を集めていると考えられます。

参考:Goal 3: Ensure healthy lives and promote well-being for all at all ages

以上のさまざまな要因から、近年ウェルビーイングが注目されています。

ウェルビーイングの状態を表す5つの指標

ウェルビーイングの状態を測定する指標はさまざまあり、「ウェルビーイング指標」と呼ばれます。ウェルビーイング指標とは、「幸せな状態(ウェルビーイング)を測定するための物差し」のことで、個人や組織がどの程度ウェルビーイングを満たしているのかを客観的に把握するための基準です。

代表的なウェルビーイングの指標として、以下の5つがあります。

  1. ギャラップ社が定義した指標
  2. PERMAモデル
  3. 世界幸福度ランキング
  4. 地域幸福度指標
  5. OECD(経済協力開発機構)の指標

最初に挙げたギャラップ社が定義した指標は、以下のとおりです。

【ギャラップ社が定義した指標】

要素 指標の内容
キャリアウェルビーイング 仕事に熱意を持って取り組めており、充実している状態か
ソーシャルウェルビーイング 家族や友人と良好な人間関係が築けている状態か
ファイナンシャルウェルビーイング 経済的に安心感があり、満たされている状態か
フィジカルウェルビーイング 心身が健康で、物事に意欲的に取り組める状態か
コミュニティウェルビーイング 所属する地域社会の暮らしに満足し、人間関係も良好な状態か

参考:「Employee Wellbeing Is Key for Workplace Productivity」|ギャラップ社

上記の5つの要素をバランスよく満たすほど、ウェルビーイングが高いと判断できます。ウェルビーイング指標を用いることで、個人や組織のウェルビーイングの状態を理解し、効果的に改善に向けた取り組みが可能です。

その他4つのウェルビーイング指標の意味や活用方法は、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご確認ください。

ウェルビーイング指標とは?5つの測定方法の特徴と活用法を解説

ウェルビーイング指標とは、幸せ度合いを測る尺度のことで、個性を活かすために使用します。本記事では指標の種類や測定方法・目的に合わせた活用方法などを解説しています。

記事掲載日:2024年4月30日

ウェルビーイングの活かし方【企業・個人・対人支援者別】

ウェルビーイングの活かし方は、立場によって異なります。ここでは、企業・個人・対人支援者それぞれの視点から、ウェルビーイングの活用法を紹介します。

  1. 【企業】ウェルビーイング経営で生産性や業績を高める
  2. 【個人】人生全般の幸福度・満足度を高める
  3. 【対人支援者】クライアントの本質的な問題解決に導く支援をおこなう

立場別の活かし方を知ることで、ウェルビーイングの影響や理解を深め、効果的な活用が可能です。

【企業】ウェルビーイング経営で生産性や業績を高める

企業がウェルビーイングに取り組む「ウェルビーイング経営」は、従業員一人ひとりの心身の健康や幸福度を大切にするため、生産性や従業員エンゲージメントの向上、離職率の低下などの効果が期待できます。研究によると、幸せな状態で仕事をした場合、生産性が31%アップ、売り上げが37%アップ、創造性が3倍になると報告されています。

【ウェルビーイングの効果】

参考:The Benefits of Frequent Positive Affect: Does Happiness Lead to Success?

ウェルビーイング経営の取り組みはさまざまですが、例えば、従業員のワークライフバランスを重視し、柔軟な働き方を推進するなどの取り組みが有効です。ウェルビーイングと働く場所の柔軟な選択との関係を研究した結果によると、「働く場所の柔軟性が高いと、ウェルビーイング度の平均値が高い」と報告されています。

参考:働く場所の柔軟な選択とウェルビーイング度の関係性の研究

ウェルビーイング経営を積極的に導入している会社の取り組みは、以下の記事で詳しく紹介しています。事例を知ることで、自社の従業員のニーズにあった施策立案に活用できるので、ぜひ併せてご覧ください。

ウェルビーイング経営で会社が変わる!3つのメリットや成功事例を紹介

ウェルビーイングを会社に導入すると、生産性向上だけでなく離職率低下も期待できます。本記事では、ウェルビーイング経営の3つのメリット成功事例、ポイントなどを解説します。

記事掲載日:2024年4月7日

少子高齢化が進む現在、一人ひとりのパフォーマンスを高めることは、事業にとって大きなプラス要因といえます。従業員エンゲージメントを高める施策については、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご一読ください。

【課題別】従業員エンゲージメント向上の成功事例7選!7つの施策も徹底解説

従業員エンゲージメントを高めるには、成果が出ている企業の事例を見るのがおすすめです。本記事では、課題別の事例やおすすめの施策などを解説します。

記事掲載日:2024年4月30日

【個人】人生全般の幸福度・満足度を高める

個人が、自身のウェルビーイングを意識し高める取り組みは、人生全般の幸福度や満足度を高めることにつながります。心理的、社会的、身体的な状態を普段から意識し、バランスよく満たす取り組みをおこなうことが重要です。

例:ウェルビーイングを高める取り組み
・毎日の感謝を日記に書くこと(心理的側面)
・自分から近所の人にあいさつをすること(社会的側面)
・週に1回散歩に行くこと(身体的側面)

また、認知行動療法のACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)も、ウェルビーイングの向上に効果的です。ACTとは、マインドとの最適な付き合い方を身につける取り組みのことを指します。専門家によるACTのわかりやすい解説を以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。

【セミナーレポート】心理的ウェルビーイング向上のための支援:ACTとコーチング入門

2024年5月14日、「心理的ウェルビーイング向上のための支援: ACTとコーチング入門」が開催されました。ACTのエクササイズやコーチングとウェルビーイングの関係などについて解説しています。

記事掲載日:2024年7月2日

【対人支援者】クライアントの本質的な問題解決に導く支援をおこなう

対人支援者がクライアントのウェルビーイングを追求して高めることは、クライアントの本質的な問題解決につながります。心理的、社会的、身体的な側面を満たすことは、クライアントのパフォーマンスや挑戦意欲などを高め、長期的な人生の幸せにつながるためです。

例えば、クライアントが職場の人間関係の悩みを抱えている場合、コミュニケーション能力を高める提案だけでは一時的な解決となり、問題を繰り返す可能性があります。ウェルビーイングの観点から、自己肯定感の向上や睡眠の質の改善、仕事のスキル取得など、相互に影響し得る要因にも取り組むことで、長期的な問題解決が期待できます。

ウェルビーイングを追求したサービスの提供は、対人支援サービスの品質向上や営業にも効果的です。なお、クライアントのウェルビーイングを高めるコーチングの実践方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

コーチングでウェルビーイングを高める!効果と実施ポイントを解説

コーチングはウェルビーイングの向上効果があります。本記事では、対人支援者向けに、コーチングとウェルビーイングの関係や効果、導入手順とポイント、効果を可視化する診断ツールを紹介します。

記事掲載日:2024年7月2日

ウェルビーイングの向上を成功させるポイント

ウェルビーイングの向上を成功させるには、2つのポイントがあります。

  • 自己認識を高める習慣をつくる
  • 取り組みを記録し、定期的にウェルビーイングを確認する

自己認識を高めることは、ウェルビーイングに欠かせないポイントです。自己認識とは、「自分の価値観や強み、他者からの見え方などを理解する力」を指します。例えば、コーチングは下記の図のとおり、自己認識を高める手段の1つです。

【コーチングと自己認識の関係を表した図】

クライアントや従業員の自己認識を高める取り組みによって自己効力感がアップし、問題解決能力や主体的な行動力の向上が期待でき、長期的な幸福(ウェルビーイング)につながります。

また、ワイカト大学のアンナ・サットン氏は「本当の自分を表現し、意図的な選択を行い、それに対して責任を持つという行為は、現在では一般的にオーセンティシティ(真正性)と呼ばれ、幸福感と人生への関与感を与える」と述べています。

参考:Living the good life: A meta-analysis of authenticity, well-being and engagement

つまり、自己認識の向上およびオーセンティシティにつながる取り組みは、ウェルビーイング向上につながるといえます。

また、ウェルビーイングの状態を記録し、定期的に振り返る習慣づくりも大切です。記録して変化を分析することで、効果を具体的に確認できるため、取り組みの妥当性を判断できます。ウェルビーイングの状態を理解するのには、認知行動療法ノートも効果的です。詳細は以下の記事をご覧ください。

【初心者向け】認知行動療法ノートの始め方

認知行動療法ノートの使い方を初心者にもわかりやすく解説。自己改善を目指す方に効果的な活用法を紹介し、心の健康をサポートします。今すぐ始めて、日常生活を豊かにしましょう。

記事掲載日:2024年6月3日

また以下の記事では、心理的、社会的、身体的の側面別にウェルビーイングの高め方を詳しく紹介していますので、効果的にウェルビーイングを高めたい方はぜひご覧ください。

ウェルビーイングの高め方とポイント・診断ツールを紹介【コーチ向け】

ウェルビーイングを高める方法を解説。企業・個人・対人支援者別にウェルビーイングを向上させる具体的な方法と持続させるポイント、ウェルビーイングを可視化するおすすめ診断ツールを紹介します。

記事掲載日:2024年7月30日

ウェルビーイング向上に取り組んだ事例

ここでは、ウェルビーイング経営を実践している企業と、自治体でのウェルビーイング推進事例を紹介します。

  1. 企業のウェルビーイング推進事例1(西精工株式会社)
  2. 企業のウェルビーイング推進事例2(株式会社アジャイルウェア)
  3. 自治体・教育分野のウェルビーイング推進事例(富山県)

企業のウェルビーイング推進事例1(西精工株式会社)

出典:西精工株式会社

徳島県の西精工株式会社は、自動車や家電、住宅設備機械などのナット製造・販売を展開している企業です。

同社はウェルビーイング経営により、事業継承に成功しました。以前の社内は、従業員同士のあいさつやコミュニケーションが不足しており、掃除も行き届いていない状態でした。そこで現社長は、取り組みを実施しています。

▼ウェルビーイング経営の取り組み一例
・従業員同士のあいさつ推進
・社内の清掃や整理整頓(5S運動)の実施
・経営理念を制定し、社員の幸せを大切にする姿勢を明確化
・約1時間の朝礼を実施し、仕事の予定や改善点を話し合う時間を設定

その結果、次の成果につながりました。

▼成果
・ホワイト企業大賞第3回表彰企業(2016年度)を受賞
・従業員同士のコミュニケーションが増加
・早朝から自主的な清掃に取り組む従業員
・社員アンケートではほぼ全社員が「月曜日に出社することが楽しみ」と回答

現在も、社長自らがウェルビーイングやリーダーシップに関する勉強会をおこなうなど、従業員とのコミュニケーションを重視した継続的な取り組みを実施しています。

参考:「西精工の日常 教育 の記事一覧」|西精工株式会社
参考:ホワイト企業大賞の軌跡 第3回表彰企業(2016年度)|ホワイト企業大賞

企業のウェルビーイング推進事例2(株式会社アジャイルウェア)

出典:株式会社アジャイルウェア

プロジェクト管理ツールや受託開発を展開する株式会社アジャイルウェアは、創業以来従業員の働きやすさを重視したウェルビーイング経営を行っています。代表取締役CEOのIT業界での過酷な労働環境の経験から、IT業界の働き方の改善を目指した「アジャイル開発(短期間単位のプロジェクト開発手法)」を導入。その他にも、以下のような取り組みを実施しています。

▼ウェルビーイング経営の取り組み一例
・フルフレックス制度の導入
・リモートワークの推進
・隔週週休3日制のトライアル導入

こうした取り組みにより、次の成果につながりました。

▼成果
・中期的な離職率の低下
・求人応募数の増加
・アンケートで95%の社員が「ウェルビーイングの向上を実感した」と回答

株式会社アジャイルウェアの事例は、従業員の働き方の改善がウェルビーイングの向上につながることを示しています。

参考:働き方・休み方改革 企業事例 – Ⅲ|厚生労働省

なお、ウェルビーイング経営の具体的なメリットや成功事例は、以下の記事で詳しく紹介しています。

ウェルビーイング経営で会社が変わる!3つのメリットや成功事例を紹介

ウェルビーイングを会社に導入すると、生産性向上だけでなく離職率低下も期待できます。本記事では、ウェルビーイング経営の3つのメリット成功事例、ポイントなどを解説します。

記事掲載日:2024年4月7日

自治体・教育分野のウェルビーイング推進事例(富山県)

出典:富山県

富山県では、県全体でウェルビーイングの推進に力を入れています。2022年2月に策定された富山県成長戦略に基づき、ウェルビーイング推進課が設立されました。

富山県のウェルビーイング推進の取り組みは、特設サイト「わたしの、みんなのウェルビーイング・アクション!」で発信されています。このサイトでは、県民がウェルビーイングについて理解を深め、実践するための情報を提供中です。具体的には、富山県独自の指標から診断する「ウェルビーイング・チェック」や、県民のウェルビーイング活動を紹介するコラム、子ども向けの「ウェルビーイングキッズページ」などがあります。

▼富山県のウェルビーイング推進の取り組み一例
・ウェルビーイングに関する情報発信・啓発活動
・子ども向けのウェルビーイング教育の推進
・企業や団体と連携したウェルビーイングに関するイベント開催

また、2023年5月に開かれたG7教育大臣会合では、「富山・金沢宣言」が採択され、子どもたちの幸福度を高める教育が重要視されました。この宣言では、「ウェルビーイング」が9回も使用され、ウェルビーイングを高める教育システムや教師のウェルビーイングを高める環境づくりなど、教育現場のウェルビーイング向上施策が含まれています。

富山県の取り組みは、子どもたちのウェルビーイング向上を重視しているといえます。

参考:富山県 わたしの、みんなのウェルビーイング・アクション!
参考:「G7富山・金沢教育大臣会合~子供たちのウェルビーイングを支え・高める教育の重要性が随所に」|富山県

ウェルビーイングを測定する具体的な手段とは?

ウェルビーイングの状態を把握するには、どのような手段があるのでしょうか。以下では、ウェルビーイングを測定するための2つの方法を紹介します。

アンケートの実施

ウェルビーイングの状態を測定する方法の1つは、アンケートの実施です。先述したウェルビーイング指標を参考にアンケートを作成して、従業員やクライアントに回答してもらいます。回答結果を分析することで、個人や組織全体のウェルビーイングの傾向や課題を明らかにし、改善策を検討できます。

なお、アンケート項目を作成する際は、対象者の属性をふまえたウェルビーイング指標の選定が大切です。例えば、ギャラップ社のウェルビーイング指標は従業員向けの指標なので、従業員のウェルビーイングを図る企業が活用すると効果的です。

ただし、効果的なアンケート項目を作成し、ウェルビーイングの状態を正確に分析するには専門的な知識が必要なケースも考えられます。

診断ツールの活用

もう1つの方法は、ウェルビーイングの状態を測定する専用の診断ツールを活用することです。専門家が開発したツールを利用することで、より精度が高いウェルビーイングの測定が実現できます。

診断ツールは、質問に回答するだけで簡単にウェルビーイングの状態を評価できるため、アンケートと比較すると、実施や結果の記録が容易というメリットがあります。

ただし、診断ツールによって計測の範囲や信頼性は異なり、コストも発生するため最適なツールを選定しなければなりません。失敗しないおすすめのウェルビーイング診断と選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

ウェルビーイング診断ツールおすすめ5選!選び方や有効的な活用方法も解説

ウェルビーイング診断は、簡単な質問に答えるだけでウェルビーイングの状態がわかるツールです。本記事では、おすすめの診断ツールや選び方・有効的な活用方法などを解説しています。

記事掲載日:2024年5月29日

ウェルビーイングの状態を可視化する「ウェルビーイング診断」とは?

ウェルビーイングの状態を把握するためには、ツールの活用がおすすめです。メタメンターでは、早稲田大学 人間科学学術院の大月教授が監修する「ウェルビーイング診断」を提供しています。

▼ウェルビーイング診断の特徴
・心理的、社会的、身体的の3側面から総合的にウェルビーイングを評価
・短時間で診断完了(約5分)
・学術的な根拠に基づくため信頼性が高い
・法人・個人を問わず無料で利用可能

ウェルビーイング診断は、心理的、社会的、身体的の3つの側面から総合的にウェルビーイングを分析し、以下のとおりウェルビーイングに影響する25の因子をそれぞれ「A+〜C-」の9段階で可視化します。

【学術的背景に基づいたウェルビーイング診断の指標】

また、診断結果はツールへ自動的に記録されるため、以下のようにウェルビーイングの変化の把握が可能です。

【クライアントのウェルビーイングの変化を可視化】

そのため、クライアントや従業員が多い場合にも手間なく記録や分析が可能で、効果的な取り組みや改善を行えます。詳しく知りたい方は、以下の動画でウェルビーイング診断の特徴をぜひご覧ください。

ウェルビーイング診断は、対人支援者や企業、個人も活用できるツールです。以下より無料で診断できますので、ご自身のウェルビーイングの状態を確認しながら機能を試してみてください。

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ウェルビーイングを取り入れて持続可能な人生・組織を目指そう

ウェルビーイングとは、「心理的、社会的、身体的に満たされた状態」を指す言葉です。

ウェルビーイングを意識した生活は、長期的な幸福度や満足度の向上が期待できます。企業はウェルビーイングを重視することで、従業員のモチベーションや生産性の向上などの効果を発揮します。また対人支援者は、クライアントのウェルビーイングを追求することで、本質的な問題解決が可能です。

しかし、ウェルビーイングは抽象的な概念であるため、客観的な状態の把握や効果的な改善策を立てるのが難しいという課題があります。そこで、ウェルビーイングの状態を可視化し、定量的に測定できる診断ツールの活用がおすすめです。

メタメンターでは、ウェルビーイングの状態を可視化する「ウェルビーイング診断」を提供しています。学術的な根拠に基づく指標を用いた診断のため信頼性が高く、法人・個人を問わず無料で利用可能です。ぜひ以下より、ウェルビーイング診断を体験してください。

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記事監修

代表取締役社長 小泉 領雄南

2011年にGMOペイメントゲートウェイ入社。2016年にGMOフィナンシャルゲート執行役員に就任し、2020年に上場。2021年、早稲田MBA在学中にコーチングに出会い、翌年メタメンター設立。2023年に国際コーチング連盟日本支部運営委員に就任。