目次
エグゼクティブコーチングは、経営者や経営者層などに対しておこなわれるコーチングです。
アメリカでは、CEOの3人に1人がコーチングを受けているという調査結果や平均ROIが700%以上に達しているという報告があり、その有効性が広く認識されています。
一方で、日本ではコーチングに関する情報や研究が十分でないため、経営者自身がコーチングを受ける際には目的や効果を理解し、自分の課題や目標に合ったアプローチを選ぶことが大切です。
そこで本記事では、エグゼクティブコーチングがもたらす効果や効果的に進めるステップ、コーチの選び方などの注意点などを紹介します。
なおエグゼクティブコーチングは通常のコーチングに比べて費用がかかる投資でもあるため、施策の効果確認は欠かせません。
そこでコーチング施策の妥当性を確認する際には、株式会社メタメンターが提供する「ウェルビーイング診断」の活用がおすすめです。
ウェルビーイング診断は「心理的・社会的・身体的」な側面を定量化し、コーチング前後での変容を可視化できるため、成果の測定や次の施策の立案にも役立ちます。
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エグゼクティブコーチングとは何か?
エグゼクティブコーチングとは、企業の経営者や幹部などのエグゼクティブ層を対象におこなわれる、個別指導型のコーチング手法です。
一般的に、経験豊富なコーチがエグゼクティブ(社長、副社長、取締役や部長など)とともに働き、目標設定・自己啓発・パフォーマンス改善などを支援します。
エグゼクティブが「自己認識を深め」「新たな視点を得て」「困難な決断を下す能力を高める」ことができるように支援するのがコーチです。
国際コーチング連盟 (ICF)によると、エグゼクティブコーチングの導入で、個人のパフォーマンスが70%・チームパフォーマンスが50%・組織のパフォーマンスが48%向上すると報告されています。
出典:The ROI of Executive Coaching | American University, Washington, DC
経営陣の成長とコーチングの関係については、下記の記事でも詳しく解説しているので、「コーチングが経営者に成長をもたらす効果」の理解を深めたい方はぜひチェックしてみてください。

経営陣の育成に効果的なコーチングとは?
経営陣育成にコーチングが必要な理由とその方法を詳しく解説。経営者・HR担当者必見の実践的アプローチでリーダーシップを強化しましょう。成功事例も紹介。今すぐコーチングで経営力アップを図りませんか?
記事掲載日:記事掲載日:2024年10月13日
エグゼクティブコーチングの目的
エグゼクティブコーチングの対象者からみた主な目的は、大きく下記の2つです。
1.経営者個人の適切な意思決定を支援するため
2.将来の経営層を対象とし、リーダーシップ開発を目的とすること
参考:今、 日本企業に求められるエグゼクティブ・コーチング|支援対話研究第6号
経営環境が目まぐるしく変化するなかで、経営者は多岐にわたる課題に日々直面し、頭を悩ませ、重大な決断を求められています。
孤独になりがちな経営者に寄り添い、決断のサポートや経営者が目指す結果を達成するための手段を提供することも、エグゼクティブコーチングの目的といえます。
加えて、プレッシャーを抱えがちな経営者には、メンタルヘルスやストレス管理も大切です。下記の記事では、ビジネスの成長に欠かせない経営者の「メンタル術を日々の業務に取り入れながら実施できる方法」なども紹介しているのでご覧ください。

企業成長に欠かせないエグゼクティブのメンタル術
エグゼクティブのメンタルヘルスを強化するためのストレス管理とメンタルトレーニングの手法を紹介。成功を支えるメンタルケアの重要性と具体的な実践方法を解説します。ビジネスリーダーの皆様、ぜひこの機会にメンタルヘルス向上に取り組みましょう。
記事掲載日:記事掲載日:2024年12月1日
エグゼクティブコーチングのROI(投資収益率)
エグゼクティブコーチングは、企業に投資価値をもたらします。
例えば、Metrix Globalの調査では、エグゼクティブコーチングのROI(投資収益率)が平均788%に達すると報告されており、初期投資額を大きく上回る成果を企業にもたらしていることを示しています。
参考:The ROI of Executive Coaching | American University, Washington, DC
エグゼクティブコーチングの具体的なROIの高さが実証されている複数の調査結果を、下記にまとめました。
生産性向上 | コーチングを受けた組織では、トレーニングのみのケースに比べて生産性が22%から88%に向上 |
---|---|
従業員定着率改善 | 1,000名の従業員にコーチングをおこない離職率を10%削減した場合、年間100万ドルのコスト削減が可能 |
ROIの実例 | コーチングの初期投資が25万ドルの場合、節約額や収益増加から調整後のROIが125万ドル(5倍以上)に達したケースが報告されている |
参考:The ROI Of Executive Coaching: A Comprehensive Guide
エグゼクティブコーチングの導入で得られるROIは、企業の財務的成果だけでなく、従業員の満足度や組織の健全性にも影響を与えています。
詳しくは後述するエグゼクティブコーチングがもたらす主な5つの効果で紹介しますので、ぜひ読み進めてみてください。
なお、コーチング視点でのROIの概要や、効果的な測定方法を下記の記事で紹介していますので併せてご覧ください。

コーチングの効果測定実践と学術的観点:ROI確認の理論と実際
コーチングの効果を定量化しROIを確認する方法を、具体的な企業事例と学術研究を交えて解説。リーダーシップ開発のための新たな視点を提供。
記事掲載日:記事掲載日:2023年8月4日
エグゼクティブコーチングとよく似た概念との違い
エグゼクティブコーチングとよく似た概念に、「通常のコーチング」と「コンサルティング」があります。3つの概念の主な違いは、下表のとおりです。
項目 | エグゼクティブコーチング | 一般的なコーチング | コンサルティング |
---|---|---|---|
目的 | 経営者やリーダーの成長と経営課題解決を支援 | 個人の目標達成や自己成長を支援 | 専門知識や分析に基づき課題解決の具体策を提供 |
対象者 | 経営者、リーダー、次世代経営層 | 職種や立場を問わず広い対象 | 企業全体や特定の部門、プロジェクト |
アプローチ | クライアントの自己洞察を引き出し、自発的な解決策を支援 | 質問を通じてクライアントの自己発見を促す | データ分析や業界知識をもとに解決策を提言 |
答えの提供 | 答えは提供せず、クライアントが自ら解を見出せるようサポート | 答えは提供せず、行動を促進 | 答えや具体的な解決策を直接提供 |
エグゼクティブコーチングは経営者やリーダーの課題に特化しており、組織や事業の視点を持った支援が特徴です。
エグゼクティブコーチングの相場
エグゼクティブコーチングの相場は、コーチの経験やサービス内容などによって大きく異なります。
そのため、おおよそ1回あたり5万円から10万円、月単位では10万円から数十万円と幅広い価格設定が一般的です。
契約も単発・月契約・年単位など多岐にわたります。
エグゼクティブコーチングがもたらす主な5つの効果
本章では、エグゼクティブコーチングがもたらす主な効果を5つ紹介します。
エグゼクティブコーチングの効果を客観的に知ることで、目標設定やアクションプランが立てやすくなります。
効果1.ビジョン・戦略がより明確になる
エグゼクティブコーチングは、経営者のビジョンをより明確にし、実現に向けた戦略策定を支援できるのが特徴です。
コーチは、多忙さゆえに短期的な課題に追われがちな経営者に対し、長期的な視点を取り戻すためのサポートを提供します。経営者のビジョンが明確になると下記のような効果が見込めます。
・従業員へのメッセージに一貫性が生まれ、組織全体の活動に統一感をもたらす
・意思決定がスムーズになり、ビジネスのスピードが加速する など
通常の質問とは異なった角度からの問いかけを通じて、課題が深掘りされることにより、経営者は自分のビジョンを明確に理解するきっかけを得られます。
効果2.リーダーシップスキルが強化される
リーダーシップスキルが強化される点も、エグゼクティブコーチングの効果の一つです。
例えばエグゼクティブコーチングは、経営者に対して「現在のリーダーシップスタイルや行動が組織やチームにどのような影響を与えているか」を振り返られるような問いかけをします。
そして、下記のような自己認識を深める機会をつくります。
・自らの強みと弱みを客観的に把握する
・効果的なコミュニケーションスキルを習得する
・チームメンバーのモチベーションを高める
・困難な状況でも冷静に対応できる など
エグゼクティブコーチングを通して、リーダーシップスキルの中核となる要素(意思決定力、対人スキル、自己認識など)が体系的に強化され、組織全体に良い影響を与えるリーダーとしての成長を促せる点も効果の一つです。
これは、経営者自身だけでなく、次世代のリーダーや幹部候補の育成にも効果的です。
経営者がコーチングで得た経験を部下の育成に活用することで、組織全体でリーダー育成の文化が醸成され、企業の長期的な成長の基盤となる次世代の幹部が育ちやすくなります。
効果3.パフォーマンスが向上する
エグゼクティブコーチングの最も明確な効果は、経営者のパフォーマンスの向上ともいわれています。
なぜなら、経営者はコーチングを通じて重要な意思決定をおこなう際に考慮すべき視点やフレームワークへの理解を深め、より戦略的で効果的な判断が可能になるためです。
またエグゼクティブコーチングでは、目標設定の明確化や優先順位付けを支援するため、短期・長期の目標達成のバランスをとりながら、効率的に成果へコミットしていきます。
日常業務では気づきにくい可能性や視点を引き出すための問いかけがおこなわれると、経営者は新しいアイデアやチャンスを見出す力を養うことができます。エグゼクティブコーチングを通じて、さらなるパフォーマンス向上につながる点もメリットです。
効果4.チームとの関係改善につながる
エグゼクティブコーチングを通じて、経営者は自己認識を深め、他者とのコミュニケーションや関係性について新たな視点を得ることで、チームの関係改善につながります。
ここでいう「自己認識を深める」とは、経営者が自分の価値観・感情・思考パターン・行動の特徴・それらが他人や周囲にどのような影響を与えているかを客観的に理解することです。
例えば、自己認識が深まると下記のような効果が期待できます。
信頼関係の構築 | ・コーチングを通じて、経営者自身のコミュニケーションスタイルや行動がチームに与える影響を理解することで、信頼を築きやすくなる ・その結果、チーム全体の結束力の向上が期待できる |
---|---|
心理的安全性の向上 | ・経営者が自己認識を深め、オープンで誠実な姿勢を示すことで、チーム内での心理的安全性が高まり、従業員が意見を言いやすい環境づくりになる |
効果的なフィードバック | ・経営者が、従業員に対し建設的なフィードバックや受け取る能力の向上が見込める ・その結果、チームメンバーが自らの課題を明確にし、成長のためのアクションを取ることが促される |
従業員やチームメンバーとの関係において、自分の役割を正しく理解するとチーム内のコミュニケーションが活発になり、全体の業務効率や生産性の向上につながります。
効果5.自己啓発が進む
エグゼクティブコーチングは、経営者が自己啓発の旅を進める手助けをします。
また経営者が自分の可能性を再発見し、新たなスキルを習得するモチベーションを高める支援をする点も特徴です。
例えば、「その課題の背景にどのような要因があると考えますか?」などの質問を投げかけ、支援者が本質的な問題に気が付き、困難な状況における解決力や柔軟な思考法を身につけられるように自己啓発を促します。
経営者が自己啓発に取り組むと、常に最新の知識やスキルを学び続ける姿勢が育ち、変化の激しいビジネス環境での迅速な対応につながります。
経営者が仕事だけでなく、個人としての目標を明確にし、達成するための行動を支援するのもコーチの役割です。
ビジネスリーダーが自身の幸福と組織の成功を両立させる「エグゼクティブウェルビーイング」について下記の記事で紹介しているので、関心のある方は併せてご覧ください。

リーダー必見!「エグゼクティブウェルビーイング」とは
「エグゼクティブウェルビーイング」の意味と重要性、実践方法をビジネスリーダーに向けて詳しく解説。幸せと組織の成功を両立させる秘訣を学び、日々の生活に活かしましょう。
記事掲載日:記事掲載日:2024年12月1日
エグゼクティブコーチングを効果的に進める5ステップ
エグゼクティブコーチングを効果的に導入するためには、下記のようなステップがおすすめです。
自社にエグゼクティブコーチングを取り入れる際や、効果を感じない場合などにご活用ください。
ステップ1.導入目的の明確化
まず、コーチングを導入する目的を明確にします。
例えば、リーダーシップ強化・戦略の明確化・パフォーマンス向上などが一般的な目的です。
具体的な成果を下記の例のように数値や行動で明確にすると、進捗を測定しやすくなります。
【数値や行動を明確にする例】
・6ヵ月以内にビジョンを策定し、経営チームに共有する
・1年以内に従業員エンゲージメントスコアを10%向上させるための具体的なアクションプランを実行する
・次の四半期までに、チームメンバーとの1対1ミーティングを月2回実施し、フィードバックの質を向上させる など
導入目的の設定は、すべての土台となる大切なステップです。この工程で自社に合った目的をしっかりと考え、エグゼクティブコーチングを効果的に進めましょう。
ステップ2.適切なコーチの選定
次に適切なコーチを選定します。
その際はコーチの経験や専門分野が、経営者の課題や業界に適しているかを確認するのがポイントです。
例えば、「経営戦略に強いコーチ」、「リーダーシップスキルに特化したコーチ」など、ステップ1で考えた導入目的に貢献してくれそうなコーチを選定します。
さらに経営者本人がコーチと良好な関係、信頼関係を築けるかどうかも押さえておきましょう。
他にも、 ICF(国際コーチ連盟)認定資格や具体的な成功事例も確認しておくのがおすすめです。コーチ選びに役立つチェックリストは後述の「注意点1.適切なコーチ選びをする」で紹介します。
ステップ3.コーチングプログラムの設計
導入目的をもとに、経営者とコーチが具体的な目標や期間を設定します。
例えば、下記のような項目でプログラムを設計してみましょう。
【コーチングプログラム設計の例】
目標 | リーダーシップスタイルを改善し、チームのエンゲージメントスコアを20%向上させる |
---|---|
期間 | 3ヵ月・12ヵ月月間 など |
実施頻度 | 週1回、月2回 など |
評価方法 | 定期的な進捗レビューを含め、目標達成度を評価する方法を決めておく |
プログラムの進行状況を可視化しておくと、目的を達成するための取り組みが明確になるのでおすすめです。
ステップ4.セッション実施
いよいよセッション開始です。
初回セッションでは、経営者とコーチの間で信頼関係の構築に注力します。セッションで具体的な課題に取り組み、思考の整理や行動プランの策定をおこないましょう。
実施されたセッションの内容に基づき、次回に向けての準備や目標の微調整をおこなうまでがセットです。
ステップ5.成果の評価と振り返り
セッションが終わったら、初期に設定した成果指標に基づいて、コーチングの効果を評価します。
経営者本人や関係者からのフィードバックを収集し、プログラム全体の効果を振り返るのがおすすめです。その際は、 必要に応じて次のステップや追加のコーチングプログラムも計画してみましょう。
コーチングの評価を可視化するには、ツールの活用がおすすめです。
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コーチングやカウンセリングの効果を可視化!
ウェルビーイング診断はこちらエグゼクティブコーチングを導入する際の2つの注意点
次に、エグゼクティブコーチングを導入する際の注意点を2つ紹介します。
さっそくみていきましょう。
注意点1.適切なコーチ選びをする
エグゼクティブコーチングを効果的に進めるためには、コーチの選定が大切です。
適切なコーチが選ばれない場合、経営者の課題解決や成長が期待どおりに進まず、時間とコストが無駄になるおそれもあります。
下記のチェックリストをもとに適切なコーチ選びをしましょう。
⬜︎ 経験や専門性はあるか | ・コーチが経営者の業界や職務に関する理解を欠いていると、適切なサポートや視点の提供が難しくなる |
⬜︎ リーダーシップの経験はあるか | ・リーダーや経営者の経験がないコーチでは、 実践的なアドバイスを提供しにくい場合がある |
⬜︎ 過去の実績はどうか | ・過去にエグゼクティブコーチングを成功させた事例を確認し、具体的な成果を示せるコーチを選ぶ ・コーチングプログラムの種類や規模に応じた経験を持っているかをチェックする |
⬜︎ 資格はどうか | ・ICF(国際コーチ連盟)やEMCC(European Mentoring and Coaching Council)など、信頼性の高い認定資格を持つコーチを選ぶと、コーチが倫理規定や専門スキルを備えていることが保証される |
⬜︎ 相性はどうか | ・コーチの性格やコミュニケーションスタイルが、経営者のニーズや価値観に合致しているか確認する |
適切なコーチ選定は、コーチングの成功を左右するといっても過言ではありません。慎重に検討し、信頼できるパートナーを選定しましょう。
注意点2.過剰な期待を避ける
コーチングの本質は、個人が内面的な気づきを得ながら、徐々に成長し持続的な変化を生み出すプロセスにあります。
短期間で大きな成果を期待しすぎると、現実とのギャップが生じ、不必要な失望を引き起こすおそれがあります。
例えば漠然とした目標設定や現実的でない基準を設定してしまう場合があり、コーチングの効果を正しく評価できなくなることがあるため、過剰な期待は避けるべきです。
またコーチ側としては、成果を急ぐあまり一時的な改善にとどまって本質的な学びを犠牲にしないような配慮が必要です。
例えば、短期的な成果(例: 課題の明確化や初期目標の達成)と長期的な成長(例: リーダーシップスキルの全体的な向上)を組み合わせた目標設定を行ってみましょう。進捗を段階的に測定し成功体験を積み重ねることができます。
本質的な学びを重視することで、経営者に過度なプレッシャーを与えることなく、持続的な成長を促すことが可能です。
エグゼクティブコーチングを取り入れた企業の事例3選
最後に、エグゼクティブコーチングを取り入れた「日本の企業の事例」と、「海外の成長企業が直面する課題に取り組み、組織運営を進化させた成功事例」 を紹介します。
エグゼクティブコーチングの成果もまとめていますので、参考にしていただけるとうれしいです。
事例1.コーチングで経営スタイルをアップデート|株式会社hacomono
出典:株式会社hacomono
SaaS企業であるhacomonoのCEO蓮田健一氏は、組織が成長するなかで直面した権限委譲やミドルマネージャーの育成などの経営課題を克服するために、エグゼクティブコーチングを導入しました。
当初はビジネスコーチングに対する偏見があったものの、40分の「お試しコーチング」で蓮田氏の思考の整理と次のアクションが明確になり、本格的な導入を決断した経緯があります。
【エグゼクティブコーチングの成果】
意思決定力と目標達成率の向上 | ・コーチとの対話を通じて目標を細分化し、具体的な行動計画を立案 ・1年後には当初の高い目標の9割を達成するなど、具体的な成果がみられた |
---|---|
CEOとしての役割の再定義 | ・「経営者である前に、人としてどうあるべきか」を問い直し、権限移譲や経営陣との役割分担を明確化 ・自らのマインドセットを変え、優秀な仲間を集め、組織の未来を可視化する取り組みに注力 |
社内文化とメンバー育成の推進 | ・コーチングの効果を実感した蓮田氏は、経営陣やミドルマネージャー層へのグループコーチングを実施 ・「傾聴と問いかけ」をベースとしたコミュニケーションにより、メンバー同士の関係が深まり、建設的なチームづくりが進展した |
蓮田氏は自分が受けるだけではなく、組織全体にコーチングを拡大し、マネージャーやリーダー層にもグループコーチングを実施しました。
コーチングは「組織の進化とともに経営者の哲学や在り方を再定義するプロセス」として、hacomonoの成長を支える重要な役割を果たした事例といえます。
参考:コーチングの必要性は「シリーズB以後」に訪れる──実践知を社内に広めたhacomono 蓮田CEOの記録
蓮田氏の例のように、経営陣がコーチングを受けるメリットや効果については下記の記事で詳しく解説しているので、関心のある方はご覧ください。

経営者がコーチングを受けるメリットとは?効果やコーチの選び方などを解説
経営者必見!コーチングで経営課題を解決。効果・料金・流れをわかりやすく解説し、スキルアップをサポートします。経営改善に役立つコーチングを始めましょう。
記事掲載日:記事掲載日:2024年7月8日
事例2. 組織を進化させる経営者の成長|ランサーズ株式会社
出典:ランサーズ株式会社
ランサーズ株式会社の代表取締役社長CEOである秋好陽介氏が、エグゼクティブコーチングを導入した背景や効果について紹介します。
2012年、ランサーズ(当時は株式会社リート)は成長期にありながら、組織の実態が追いつかない状況でした。
秋好氏は、自身が経営者として次のステップへ進むために、エグゼクティブコーチングの必要性を感じていたといいます。
他の経営者からの推薦や、アメリカの経営者がコーチングを取り入れているという情報から、株式会社グローバルコーチングの本多喜久雄氏に問い合わせ、コーチングを受けるきっかけとなりました。
【エグゼクティブコーチングの成果】
意思決定のスピードが向上した | ・急成長する会社内で発生する複雑な課題や意思決定を、コーチングを通じてフレームワーク化し、再現可能な形で処理できるようになった ・資金調達や大規模な採用などの重要な局面を素早く効果的に乗り越えられた |
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リーダーシップの進化 | ・初期は優れたサービスづくりに集中していたが、コーチングにより組織全体を見渡す視点を獲得した ・メンバーの期待を理解し、組織全体の成長を重視する姿勢を養えた ・「人間・秋好」と「リーダー・秋好」を統合し、自分らしいリーダーシップを発揮できるようになり、採用する人材の幅の拡大や会社全体が多様性を受け入れる風土を形成できた |
組織内の対話と結束の強化 | ・役員間の方向性がずれていた時期には、グループコーチングを通じて対話の場を設けた ・「1ヵ月間で気づいた変化を共有する」プロジェクトを実施し、役員同士が仕事以外のプライベートな成長も共有することで、組織全体の結束力を高めた |
秋好氏は「経営者の器が会社の器を決める」と述べています。ランサーズではコーチングを通じて、経営者の成長が組織の成長へとつながり、企業価値を高める施策となった事例です。
エグゼクティブコーチングは、経営者の「器」をバージョンアップさせるプロセスそのものといえます。
事例3.成長企業の成功を支える経営OS|Mochary Method
アメリカで支持を集める掲示板型SNS「Reddit」のCEO、Steve Hoffman氏が、「数ヵ月のコーチングが、Redditに数十億ドルの価値をもたらした」と語ったコーチングメソッドが「Mochary Method」です。
Matt氏は、急成長する企業が抱える問題に焦点を当て、その解決策を提供するメソッドを体系化したことで知られています。
「成長率の高いテック企業を経営するためのオペレーティングシステム」と位置づけられ、社内文化の形成、1on1ミーティングの効果的な実施、管理職の採用方法など、企業運営に必要な要素を網羅しているのが特徴です。
【Mochary Methodの特徴】
CEOの課題解決を支援 | ・特に成長期の企業が直面する共通課題の対処が強み ▼共通課題の例 ・社員数の増加にともなうコミュニケーション不足 ・マネージャー間の統率の欠如 など ・組織内の信頼の欠如や意思決定の遅延 ▼課題を解決に向けて重視している3点 1.CEOが直面している最大の課題を明確化 2.課題を解決するための具体的な手法やフレームワークの導入 3.問題解決の過程を通じたリーダーシップスキルの向上 |
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意思決定力の向上 | ・Fear and Anger give bad advice 不安や怒りが意思決定を誤らせる仕組みとその対処法 ・Heard: How to make people feel it 組織内で信頼を築くための「聴くスキル」の強化 |
組織全体への波及効果 | ・マネージャーや役員への知識共有を通じ、リーダーシップスタイルの統一を図る ・フィードバックのループを組織に組み込み、信頼関係を構築する ・社員一人ひとりの強み(天才ゾーン)を引き出す仕組みを導入 |
「Mochary Method」を取り入れた企業のCEOは、自らの強みを最大限に発揮し、組織を次のステージへと導くことが可能になり「自分のリーダーシップが大きく変わり、会社全体の成功につながった」と述べています。
Mochary Methodは、成長企業の企業価値を高める「経営のOS」として、多くのテック企業で活用されています。
参考:1兆円経営者たちの悩みを紐解き、可能性を開花させたコーチング「Mochary Method」はなぜ効くのか?
まとめ:エグゼクティブコーチングでリーダーと組織のスキルアップを図ろう
エグゼクティブコーチングは、経営者やリーダーが自身の能力を最大限に引き出し、組織を成長させるための手法の一つです。
エグゼクティブコーチングを効果的に実施するには、 適切なコーチの選定や、具体的な目標設定が欠かせません。
コーチングのROIが高いことも調査で示されており、初期投資以上の価値の創出が期待されます。
エグゼクティブコーチングの成果を可視化し、次のステップに進む支援ツールとして、株式会社メタメンターが提供する「ウェルビーイング診断」がおすすめです。
心理学分野における学術研究や内閣府のWell-beingダッシュボードなど幅広い知見をベースに、早稲田大学人間科学学術院の大月教授も監修しているため、学術的な根拠もあり、信頼できる診断結果です。
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記事監修
代表取締役社長 小泉 領雄南
2011年にGMOペイメントゲートウェイ入社。2016年にGMOフィナンシャルゲート執行役員に就任し、2020年に上場。2021年、早稲田MBA在学中にコーチングに出会い、翌年メタメンター設立。2023年に国際コーチング連盟日本支部運営委員に就任。