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DiSC理論とは?3つのメリットや組織開発・コーチングでの活用シーンを紹介

記事掲載日:2026年1月26日 
最終更新日:2026年1月26日

世界中で活用されているDiSC(ディスク)は、人の行動パターンをD・i・S・Cの4つのスタイルに分類する行動心理学の理論です。上司や部下、クライアントとの関係で「話が噛み合わない」「同じ説明をしているのに反応が違う」といった悩みは、能力や相性ではなく、この行動傾向の違いから生まれていることも少なくありません。

本記事では、DiSCの基礎知識から、4スタイルの特徴やメリット、ビジネスとコーチングでの実践的な活用シーンまで紹介します。無料の簡易診断も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

DiSCに加えて、現在の心身状態や仕事・人間関係に対する充足度まで把握できれば、対話やコーチングの精度はさらに高まります。現状の把握には、株式会社メタメンターが提供するウェルビーイング診断の併用がおすすめです。ウェルビーイング診断は、心理的・社会的・身体的な要素を統合的に評価し、クライアントや従業員のウェルビーイングを数値化できるため、現在の心身の状態や社会的な充足度を客観的に把握できます。

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DiSCとは?行動スタイルを見るフレームワーク

DiSC(Dominance, Influence, Steadiness, Conscientiousness)は、1928年、アメリカの心理学者ウィリアム・モルトン・マーストン博士が著書「Emotions of Normal People」で提唱したのが始まりです。

DiSCは、ベースとなる行動スタイルは比較的安定している一方で、置かれた状況や役割によって行動は変わるという前提に立ち、コーチングのような対人理解や組織内コミュニケーションの改善に活用されます。

DiSC(ディスク)では、人の行動スタイルやコミュニケーションのクセを4つのスタイル(D・i・S・C)に分類します。

【DiSC:4つの行動スタイルの特性一覧】

DiSCは、性格が良い・悪い、能力が高い・低いを判断するものではありません。あくまでその人が環境に対してどう反応し、どう行動しやすいか(行動スタイル)を可視化するための共通言語です。

【DiSC活用のポイント】

  • DiSCは「性格」ではなく「行動スタイル」を見る理論
  • ベースの行動スタイルは環境によって大きくは変化しない
  • 役割として求められる振る舞いと本来のスタイルのギャップがわかる
  • 人を評価・分類するための道具ではない
  • 対話や協働のための共通言語として使われる

コーチングや組織開発では「気づき」を促す補助線になる

【役割と行動スタイルの違いについて】
DiSCを理解する上で重要なのは、「現在の役割=その人の行動スタイル」ではないということです。
例えば、マネージャーという役割を担っているからといって、その人の本来の行動が必ずしもD(主導型)になるわけではありません。
役割上、一時的にそのような振る舞いをする場合はあっても、その人の根底にある行動スタイルは大きく変わらないと言われています。
もし、本来の行動スタイルと役割に大きなギャップがある場合、本人は「ダンスが苦手なのにダンスパーティにいる」ような居心地の悪さやストレスを感じている可能性があります。
こうした無理や歪みに気づき、自分や相手が「自然体で成果を出せる状態」を作るための補助線となるのがDiSCです。

なお、DiSCのような行動スタイルのフレームは、コーチングにおける数ある理論・アプローチの一つです。コーチング全体の理論体系や、他の代表的なフレームワークとの関係性を整理したい方は、以下の記事も参考にご覧ください。

コーチが学ぶべき理論11選!学ぶべき理由や実践に活かすポイントを紹介

コーチが理論を学ぶと経験や感覚に頼らず、支援の質と再現性の向上につながります。本記事では、そのメリットと、実践に役立つ11の理論を解説します。

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前述したとおり、DiSCは性格診断ではなく、人がどのような行動を取りやすいかをとらえるためのフレームワークです。では、具体的にD・i・S・Cは、それぞれどのような行動スタイルを持ち、職場やコミュニケーションの場面でどのように表れやすいのでしょうか。

ここからは、DiSCの4つの行動スタイルの特徴を整理するとともに、日本人に多いとされる行動スタイルについても紹介します。

DiSCの4つの行動スタイルと日本人の行動スタイル

DiSCの4つの行動スタイルと日本人の行動スタイルを紹介します。

  1. D(Dominance|主導型)
  2. i(Influence|感化型)
  3. S(Steadiness|安定型)
  4. C(Conscientiousness|慎重型)
  5. 補足:日本人の行動スタイル別割合は?S(安定型)が多いと言われる理由

それぞれ、判断のスピードや人との関わり方、変化への向き合い方に明確な違いがあり、日本の職場では評価されやすい行動スタイル・誤解されやすい行動スタイルが存在するのも特徴です。

行動スタイル1.D(Dominance|主導型)

【概要】
・Dは、結果やスピードを重視し、主導的に物事を進めようとする行動スタイルがある
・課題に直面すると、細かい議論よりも「どう解決するか」を優先しやすい

例えばDominance(主導型)には、下記のような特徴があります。

  • 決断が早く、目標志向が強い
  • 競争やチャレンジを好む
  • 回りくどい説明や曖昧さが苦手
  • 日本の組織では「強すぎる」「押しが強い」と誤解されやすい
  • 適切に活かすと、停滞した場面で推進力になる

行動スタイル2.i(Influence|感化型)

【概要】
・iは、人との関わりや感情的なつながりを重視し、場を明るくする行動スタイルがある
・コミュニケーション量が多く、周囲を巻き込む力を持つ

Influence(感化型)行動スタイルの人の主な特徴は、以下のとおりです。

  • 人との交流や共感を大切にする
  • アイデア出しや場づくりが得意
  • 感情表現が豊かでモチベーションに影響されやすい
  • 日本の職場では「軽い」「話が多い」と評価が分かれやすい
  • チームの雰囲気づくりや変革期に力を発揮する

行動スタイル3.S(Steadiness|安定型)

【概要】
・Sは、安定性や調和を重視し、周囲を支える行動スタイルがある
・急激な変化よりも、継続性や安心感を大切にする

Steadiness(安定型)は、主に以下のような特徴があります。

  • 協調性が高く、サポート役に回りやすい
  • ルーティンや安定した環境を好む
  • 衝突や対立を避ける傾向がある
  • 日本人に多いと言われる行動スタイル
  • 組織の土台を支える重要な存在

行動スタイル4.C(Conscientiousness|慎重型)

【概要】
・Cは、正確さや論理性を重視し、ミスを避ける行動スタイルがある
・感情よりも事実やデータをもとに判断する

Conscientiousness(慎重型)の人の主な特徴は、以下です。

  • 分析力が高く、品質を重視する
  • ルールや基準を守ることを大切にする
  • 感情的なやり取りが苦手な場合がある
  • 日本の職場文化と相性が良い場面も多い
  • リスク管理や改善活動で力を発揮する

補足:日本人の行動スタイル別割合は?S(安定型)が多いと言われる理由

日本人はS(安定型)やC(慎重型)が多いといわれることがあります。

和を以て貴しとなす、という日本文化や、集団主義的な教育背景が、協調性を重視するS(安定型)の行動を強化しやすいと考えられていますが、明確な統計データはありません。

日本企業ではS(安定型)がマジョリティであるため、D(主導型)やi(感化型)の行動が「空気が読めない」「強引だ」と浮いてしまいがちという意見もあります。この少数派への理解も、組織開発のポイントの一つといえるのではないでしょうか。

各行動スタイルの詳細と日本人の傾向を整理しました。次に大切なのは、「実際にどのように活用できるのか」という視点です。DiSCを組織や個人の対話に取り入れることで、主観に頼らない客観的な視点が得られます。

次章では、DiSC診断(分析)から得られる具体的なメリットを、3つの観点から解説しますので、ぜひご覧ください。

DiSC診断(分析)で何がわかる?3つのメリットを紹介

DiSC診断を実施する主なメリットは、以下のとおりです。

  1. 自分自身の動機付けやストレス要因が明確になる
  2. 他者の行動スタイルの背景を理解し、人間関係の改善につながる
  3. 共通言語が生まれ、チームビルディングや組織文化の変革が進む

DiSC診断は、自己理解を深めてストレスを減らすだけでなく、相手の行動の背景にあるなぜ?を解き明かすことで、人間関係の悩みやチームの衝突を前向きな協力関係へと変える期待ができます。

メリット1.自分自身の動機付けやストレス要因が明確になる

DiSC理論は、自分が「何を心地良いと感じ、何にストレスを感じるか」を客観的な指標で理解できる点がメリットです。

例えば、C(慎重型)の人が急な予定変更にイライラするのは、性格の問題ではなく正確さと計画性を重視する行動スタイルゆえだと気づきます。自己理解が深まることで、感情的な反応を前提とした対話が減り、コーチングや1on1においても、行動特性を踏まえた建設的なフィードバックや関わり方がしやすくなる点が魅力です。

【自己理解がもたらす効果の例】
・自分が自然に取りやすい行動が可視化される・苦手な環境やストレス要因に気づける
・無意識の反応パターンを客観視できる
・自己否定ではなく、特性理解につながる
・コーチングでは内省を深める材料として使いやすい

メリット2.他者の行動スタイルの背景を理解し、人間関係の改善につながる

DiSC診断は「なぜあの人はそう行動するのか」を理解する視点を与えてくれます。行動の背景を知ることで、誤解や感情的な衝突を減らし、建設的な対話がしやすくなる点もメリットの一つです。

【背景を理解し、人間関係の改善につながった例】
・C(慎重型)の部下が細部確認を重視する理由を理解し、「慎重すぎる」と評価するのではなく、品質管理の強みとして役割を明確化した
・i(感化型)のクライアントが話を広げる背景を理解し、コーチが遮らずに受け止めることで信頼関係が深まった

相手を否定するのではなく、相手の行動スタイルに合わせた歩み寄りができるようになり、心理的安全性が高まります。

メリット3.共通言語が生まれ、チームビルディングや組織文化の変革が進む

DiSCをチームで共有すると、誰が悪いか?ではなくどう違うか?を話題にできるようになる点もメリットです。行動スタイルを共通言語として持つことで、対話の質や組織文化が変わる期待が高まります。

【共通言語により変革につながる例】
・会議で意見が対立した際に、D(主導型)とS(安定型)の視点の違いとして整理し、衝突ではなく補完関係として扱えるようになった
・研修後、メンバー同士が「この場面ではどの行動スタイルの強みを使うか」を話し合うようになり、意思決定がスムーズになった

属性(年齢や性別)ではなく、行動スタイルに基づいたフラットな対話が生まれ、組織のコミュニケーションはより円滑になります。

なお、DiSCは行動スタイルを理解するうえで有効なフレームワークですが、コーチングの文脈では「その行動がどのような世界のとらえ方から生まれているのか」を扱う場面も少なくありません。行動の背景にある思考の成熟や変化まで理解したい方は、下記の記事で紹介している成人発達理論も併せて参考にご覧ください。

成人発達理論とは?ロバート・キーガンの成長5段階と成長を促す実践方法

成人発達理論とは、物事の受け止め方や判断がどのように変化・成長していくのかを体系的に示す理論です。本記事では、ロバート・キーガンの成長の5段階やセルフチェック、支援の場面での活用方法を紹介します。

記事掲載日:2025年12月21日

DiSCは、相互理解を深める共通言語として機能するだけでなく、ビジネス課題を解決するための実践的なツールでもあります。次から、ビジネスの現場でDiSCがどのように活かされているのかを、代表的な3つのシーンにわけて紹介するのでご覧ください。

【ビジネス編】DiSCの主な活用シーン3選

DiSCをビジネスで活用できる主なシーンは、以下です。

  1. 社内研修・チームビルディングでの活用
  2. マネジメント・1on1・評価面談での活用
  3. 営業・顧客対応・対外コミュニケーションでの活用

DiSCの強みは、社内のチーム力向上・部下育成・営業提案など、コミュニケーションの質が影響する場面で発揮されます。

シーン1.社内研修・チームビルディングでの活用

DiSCは社内研修やチームビルディングにおいて、メンバー同士の違いを整理し、対話の質を高める共通言語として活用できます。

社内研修やチームビルディングの場では、メンバー同士の価値観や行動パターンの違いが原因で、会話が噛み合わない・雰囲気が良くならない・互いの考えがわからないといった課題が起こりがちです。

DiSCを研修に取り入れることで、人間関係の「ズレ」がなぜ起きているのかを客観的に把握でき、対話の質を高めるための共通言語として活用できます。

【活用例と期待できる効果】

活用シーン アクション 期待できる効果
新任マネージャー研修 ・メンバー全員の行動スタイルを可視化する
・一覧で共有する
・相手に合わせた声かけや指示出しが可能
・離職防止やモチベーション向上につながる
チームビルディング 4つの行動スタイルを混ぜた混成チームでワークをおこなう ・多角的な視点から良い案が生まれる
・多様性を尊重する文化が醸成される
プロジェクト編成 役割に応じた配置をおこなう ・各自の強みが活かされる
・意思決定のスピードがアップする
・実行力強化が実現する

メンバー全員が同じ行動スタイルであるよりも、異なる特性が組み合わさるほうが組織としてのパフォーマンスは高まります。DiSCの導入で、違いをストレスではなく強みとしてとらえ直すことが可能です。

とはいえ、自社の状況にどう当てはめれば良いか迷われる方は、DiSC®認定資格者でもあり、国際コーチング連盟(ICF)認定PCCを有している小泉が代表を務める「メタメンター」にご相談ください。現役コーチの知見も踏まえて、現場の状況に適した関わり方を支援いたします。

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シーン2.マネジメント・1on1・評価面談での活用

DiSCを活用すると、部下の行動スタイルに応じた声かけやフィードバックが可能になり、マネジメントの再現性が高まります。

マネジメントの現場では、「部下のやる気のスイッチがどこにあるかわからない」「自分の指導法が伝わらず、相手を萎縮させてしまう」といったケースが少なくありません。

DiSCの活用で、上司の経験や感覚に頼った画一的な指導から脱却し、部下一人ひとりに合った関わり方を設計しやすくなります。

【活用例と期待できる効果】

活用シーン アクション 期待できる効果
1on1ミーティング 行動スタイルに応じて、聴く・話すの比重や話題を調整
例:
・i(感化型)→遮らず共感を示す
・C(慎重型)→事前に共有する
・発言が引き出しやすくなる
・対話の質が高まる
フィードバック面談 相手が受け取りやすい伝え方を選択
例:
・i(感化型)→人前で賞賛
・C(慎重型)→事実とデータを個別に提示
・納得感が高まる
・評価のズレが減る
評価・目標設定 個々の欲求に響く意味づけ
例:
・D(主導型)→挑戦・権限の付与
・S(安定型)→貢献・安定の担保
・内発的な動機づけが高まる
・自律的に動く

すべての部下に同じ接し方をするのではなく、相手の行動スタイルに合わせてアプローチを変えることで、部下のポテンシャルを最大限に引き出せます。

シーン3.営業・顧客対応・対外コミュニケーションでの活用

DiSCは社内だけでなく、顧客や取引先とのコミュニケーションにも活用できます。

「説明は尽くしているのに決断してもらえない」「提案内容は良いはずなのに反応が薄い」といった場合、その背景には相手との「判断軸のズレ」があるケースが少なくありません。社内だけでなく、社外の相手に対してもDiSC理論の応用で、相手が最も心地よいと感じるコミュニケーションが期待できます。

【活用例と期待できる効果】

活用シーン アクション 期待できる効果
商談・プレゼン 決定基準に沿った構成案
例:
・D(主導型)→結論・ROIを単刀直入に
・S(安定型)→実績とサポートを強調
・意思決定のハードルが下がる
・成約率が向上
クレーム対応 相手が求める優先対応を選択
例:
i(感化型)→感情に寄り添い共感
・C(慎重型)→経緯と解決策を提示
・二次クレームを防ぐ
・スムーズな解決と信頼回復
メール・チャット連絡 相手好みに調整
例:
・D(主導型)・i(感化型)→短く簡潔に
・S(安定型)・C(慎重型)→背景や詳細資料を添えて丁寧に
・返信速度が上がる
・無駄なラリー(確認の往復)の削減

ただし、相手の行動スタイルを決めつけるのではなく、「今この場面で何を重視していそうか」を考える補助線としてDiSCを使うのがおすすめです。

DiSCの価値はビジネスシーンでの実践にとどまりません。コーチングの文脈においては、相手の行動スタイルを理解するだけでなく、内省を促し、気づきや行動変容を支援するツールとしても力を発揮します。次章で詳しく紹介しますのでみていきましょう。

【コーチング編】DiSCの主な活用シーン3選

DiSCをコーチングに活用している主なシーンは、以下のとおりです。

  1. クライアント理解を深めるための活用
  2. 関係性のズレを言語化するフレームとしての活用
  3. 行動パターンの変化を振り返るための活用

コーチングの現場では、転職や役割変更といった重要な意思決定の場面で、直感はあるが確信が持てない状態を整理するためにDiSCが使われる場合があります。クライアントの理解を深め、納得感のある判断を支える具体的な活用シーンをみていきましょう。

シーン1.クライアント理解を深めるための活用

DiSCは、クライアントの直感的な自己理解に客観的な裏づけを与え、意思決定の納得感を高めるために活用できます。

コーチングの現場では、「なんとなくこちらを選んだ」「感覚的には正しいと思うが不安が残る」といった状態にクライアントが置かれていることも少なくありません。特に転職や役割変更などの重要な意思決定では、直感だけでは前に進みきれない場面もあります。

DiSCを活用すれば、こうした迷いを行動スタイルや強みという客観的な視点から整理し、判断を支えることが可能です。

【活用例と期待できる効果】

クライアントの状況 DiSCを活用したアプローチ 期待できる効果
転職後に適応できるか不安 ・診断データと過去のキャリアを照合
・強みの活かし方を可視化
・確固たる納得感
・自己信頼の醸成
新しい組織で通用するかどうか ・行動スタイルの価値を再定義
例:
S(安定型)→調整力・安定感が強み
・客観的な軸ができる
・新しい環境への恐怖心が軽減

例えば、長年国際機関で働いてきたともおさんは、転職という選択を直感的に決めたものの、本当に自分に合っているのか確信が持てずにいました。

しかしDiSCの結果を通じて、自身の行動スタイルや強みが過去のキャリアと一貫している、とデータで示され「自分の選択は間違っていなかった」という納得感を得られたと語っています。

以下の記事では、国際機関での長年のキャリアを背景に転職という大きな意思決定の場面でDiSCが直感的な選択を裏付ける客観的な材料として機能した点が本人の言葉で語られています。ぜひご覧ください。

参考:客観的データに基づいて指針をもらえるのが価値|Reona Koizumi|MetaMentor CEO

シーン2.関係性のズレを言語化するフレームとしての活用

DiSCの活用で、クライアントの「上司とうまくいかない」「あの人とはどうしても合わない」という感情的な問題を、行動スタイルの違いとして整理し、関係性を再設計する視点を持つことができます。

人間関係の悩みは相手の人格や相性の問題としてとらえられがちですが、DiSCの活用で、「誰が悪いか」ではなく「どこでズレが生じているのか」に焦点を当てられるのがポイントです。

【活用例と期待できる効果】

クライアントの状況 DiSCを活用したアプローチ 期待できる効果
上司が結論を急かし、話を聴いてくれないと感じる ・上司をD(主導型・速度・成果重視)と仮定
・行動スタイルの違いによる摩擦だと整理
・相手の好む形式に合わせた伝え方できる
部下の決断が遅く、進捗に不満を感じる ・部下のS(安定型)C(慎重型)を理解
・安心感や情報を先に提供する
・相手を動かすための接し方に意識を向けられる

例えば、前述の事例のともおさんはS(安定・受容重視)が強い傾向でした。D(主導型)傾向の上司とのコミュニケーションがうまくいかず、以前は冷たい人・話を聞いてくれない人と感じていたそうです。

しかし、DiSCを通じて上司はスピードと結論を重視する行動スタイルであると理解できたことで、見方が変わったと語っています。その結果、ミーティングではチェックインを省き、結論から話すなど、相手に合わせて自分の伝え方を調整する行動が取れるようになりました。

関係性の問題を感情ではなく行動スタイルの違いとして認識すると、コーチはクライアントとともに次の点を検討できます。

  • どの場面でズレが起きているのか
  • どの行動を調整すれば関係性が改善しうるのか

DiSCは、相手を行動スタイル別にラベル付けするためのツールではありません。コーチングで活用することで、関係性の悩みを感情論ではなく、どの行動を選ぶかという視点で整理できるようになります。

その結果、相手を変えようとするのではなく自分がどう関わるかをクライアントは主体的に選び直せるようになります。

シーン3.行動パターンの変化を振り返るための活用

コーチングにおけるDiSCの真価は、状況が変わるたびに自身の行動指針として繰り返し活用できることです。

人の行動特性(ベースの行動スタイル)そのものは短期間で大きく変わるものではありません。しかし、クライアントを取り巻く環境や役割が変われば、コーチングで注力すべきポイントや扱う課題も変化すると考えます。

だからこそ、クライアントとともに過去のDiSC結果を振り返りながら、今どこに立っているのか、どのような成長のプロセスを経てきたのかを客観的に把握できます。

【活用例と期待できる効果】

クライアントの状況 DiSCを活用したアプローチ 期待できる効果
過去に診断したが、今は別の悩みに直面している ・前回のDiSCプロファイルを参照
・行動の変化点を確認
・今、意識すべきポイントが明確になる
・診断がやりっぱなしにならない
行動が変わった実感を持てない ・過去と現在の関わり方を比較 ・行動の差が言語化される
・成長のステップを客観的に実感できる

例えば、これまで事例としてお伝えしているともおさんは、DiSC受検から数ヵ月後にレポートを見返した際、当初とはまったく異なる発見がありました。当初は上司との関係に意識が向いていた部分とは別のポイントが、次の課題として浮かび上がったと語っています。

ともおさんの事例からもわかるように、DiSCは一度結果を知って終わりではなく、環境や役割の変化に応じて意味合いが変わり、自己理解や対話を深め続けるための材料として活用できます。

とはいえ、「本格的なアセスメントを受ける前に、まずは自分の傾向を知りたい」「チーム内で気軽に共有できるツールから試したい」と感じる方も多いのではないでしょうか。

ここからは、Web上で手軽に試せるDiSCの簡易診断・無料ツールをいくつか紹介します。

WebでできるDiSC簡易診断・無料ツール3選

最後に、まずはコストをかけずにDiSCの理論に触れてみたい方に役立つ、Web完結の無料・簡易ツールをご紹介します。

DiscPersonalities ・DiSC理論に基づいて強み・弱み・対人関係傾向などを解説する無料テスト
・初学者が自分の行動スタイル理解を深めるのに向いている
123test ・世界中で利用されている簡易テストの日本語版
・登録なしでその場で回答でき、5分程度で完了するため、最初の一歩として非常にハードルが低い
AnalyzedProfile ・短時間の無料テストで、自分の行動スタイルをDiSCプロファイルとして確認できる
・AIによる分析で、コミュニケーションやリーダーシップスタイルのヒントも得られる

なお、DiSCのような行動スタイルアセスメントはどのような行動スタイルで考え、振る舞いやすいかを把握するのに有効です。一方で今の心身の状態や、仕事・人生全体に対する充足感までを網羅的にとらえられません。

り広い視点で自分や相手の状態をとらえたい場合には、株式会社メタメンターが提供する「ウェルビーイング診断」がおすすめです。

ウェルビーイング診断とは、心理的・社会的・身体的な3つの側面から、クライアントの今の状態(ウェルビーイングな状態)を数分で可視化できる無料アセスメントツールです。

例えば、ウェルビーイング診断の結果を定期的に振り返ることで、クライアントの現状や課題感を言語化するきっかけとして活用が可能です。クライアントと共有すれば、対話が深まりセッションの質や継続率の向上につながります。

ウェルビーイング診断は早稲田大学の大月教授が監修しています。ポジティブ心理学などの学術的知見をベースに現代の生活スタイルやトレンドも加味して開発されているので、信頼できる診断結果が得られる点が特徴です。

ウェルビーイング診断の利用は無料ですので、下記のバナーをクリックのうえお気軽にお試しください。

まとめ:DiSC理論を活用して組織と個人のパフォーマンスを加速させよう

DiSCは性格診断ではなく、行動スタイルをD・i・S・Cの共通言語で整理するフレームワークです。

研修や1on1など、コミュニケーションのズレが成果に直結する場面では、DiSCが有効です。ズレの原因を相性で片付けず行動スタイルの違いとして整理することで、関わり方が明確になり、組織と個人のパフォーマンスの向上が期待できます。

コーチングではクライアントの自己理解の裏づけや関係性の再設計、行動変容の振り返りにも有効です。

こうしたアセスメントの結果やセッションの記録を蓄積し、よりデータに基づいた質の高い伴走を実現したいコーチの方には、株式会社メタメンターが提供する日本初のコーチング特化型CRM「MetaMentor CRM」がおすすめです。

MetaMentor CRMはセッションや顧客情報を一元管理できるので、管理の手間を削減しながらセッション記録を蓄積することが可能です。MetaMentor CRMに搭載されたAIによる文字起こし・要約・PCCマーカー評価※を活用すると、クライアントの発言や反応の傾向、問いの癖などを客観的に把握でき、自分では気づけなかった支援のパターンが見えやすくなります。

※ICF(国際コーチング連盟)の基準に基づくコーチの関わり方を可視化する指標

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記事監修

ICF認定PCCコーチ/代表取締役社長 小泉 領雄南

2011年にGMOペイメントゲートウェイに入社。2016年、子会社の執行役員 経営企画室長に就任し、2020年の上場を経験。 早稲田大学MBA在学中にコーチングを本格的に学び、翌年メタメンターを設立。 国際コーチング連盟(ICF)が認定するPCCコーチ(500時間以上の豊富な実績が求められるICFの専門資格)として、MBAホルダーおよび上場企業の経営企画経験、そして元ICFジャパン運営委員としての知見を活かし、事業承継に関わる経営者・後継者向けコーチングを専門におこなうほか、コーチ・カウンセラー向けのウェルビーイング診断やCRMサービスの開発にも取り組む。

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