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ACTとは?目的や3つの要素・効果的な活用シーンや運用など総まとめ

コーチング

記事掲載日:2023年7月21日 
最終更新日:2024年9月4日

ACT(アクト)はアクセプタンス&コミットメント・セラピーの略で、認知行動療法の一つです。近年はメンタルヘルスの問題のみならず、職場でのストレス管理やウェルビーイング向上のためのトレーニングとしても注目を浴びています。

本記事では、ACTの定義や中心的概念である心理的柔軟性・効果的な運用方法や展望などを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

なお、株式会社メタメンターでは、ACTと関係が深い「ウェルビーイング」の状態を可視化できるサービスを提供しています。診断は無料なので、詳しくは下記からお気軽にダウンロードしてみてください。

 ACT(認知行動療法)とは

ACTは「Acceptance and Commitment Therapy」の略称で、「受容とコミットメントの療法」と訳されます。

認知行動療法の一つとして開発されたアプローチで、人間が抱える「心の苦痛や問題」に対して「受け入れる」ことを基本とし、否定をしません。否定せず受け入れることで、自己の価値観に基づいた行動が選択しやすくなります。

「自分の価値観を明確にし、その価値に基づいて行動すること」をACTでは、「コミット」と呼んでいます。コミットは人によって異なり、その人が選んだものが正解です。

例えば、自分の成長に価値を置いている人は、「昨日よりも成長したな」と思えることを大切にしています。不安や失敗を恐れる気持ちが出ても否定せず、チャレンジや学びにコミットする、ようなイメージです。

このように、コミットを通してより良い人生の創出を目指すことができます。

さらにACTは、心理的・社会的・身体的に満たされた「ウェルビーイングな状態」を高める方法の一つとしても注目を集めています。

ACTの目的

ACTの目的は、心理的柔軟性を高め、ストレスや不安に対処し、価値に基づく行動を促進することです。心理的柔軟性の概念は、以下のとおりです。

【心理的柔軟性とは】

意識ある人間として、全面的に不必要な防衛がない状態で、「今この瞬間」と、それが何と言われるかということではなく、あるがままのものとして接触しながら、自らが選んだ価値のために行動を維持または変化させていくこと

出典:アクセプタンス & コミットメント・セラピー (ACT)から見たマインドフルネス|国立研究開発法人科学技術振興機構

プロジェクトがうまく進行しない場合を例に、考えてみましょう。

物事がうまく進行しないと、他人や環境のせいにして避ける場合も少なくありません。そこでまずは、自分自身が感じている「ストレスや苦しみ」をそのまま認識します。

次に、今の状況を「どう改善したいのか」、「何が自分にとって大切なのか」を考えます。自分の気持ちを否定せず、目標に向かって行動を起こすことでストレスを管理し、良い方向へと変化させるスキルが「心理的柔軟性」です。

ACTの歴史と背景

ACTは、1980年代にスティーブン・ヘイズ博士によって開発され、関係フレーム理論を基礎にして組み立てられています。

下図のように1999年に出版された「Acceptance and Commitment Thera py: An Experiential Approach to Behavior Change」という書籍で正式に紹介され、ACTが心理療法の一つとして広く認識されるきっかけとなりました。

【ACTの累計研究数と代表的な書籍】

2000年代に入ると、ACTの有効性を示す研究が増加し、さまざまな心理的問題(うつ病・不安障がい・ストレス関連障がいなど)に対する効果が実証され、注目を集めます。

そしてACTは、エビデンスに基づく治療法として広く認知されるようになり、世界中で訓練プログラムやワークショップが開催されるようになりました。

現在は、多くの国で臨床実践に取り入れられており、心理療法の主流の一つとされています。またACTは、企業や教育機関でもメンタルヘルスの向上に利用されており、幅広いシーンで応用可能です。

ACTと認知行動療法(CBT)の違い

ACTと同じ心理療法の一つに、認知行動療法(CBT)があります。ACTと認知行動療法(CBT)には多くの共通点がありますが、相違点も存在します。下表に違いをまとめたので、チェックしてみてください。

【ACTと認知行動療法の違い】

項目 ACT 認知行動療法(CBT)
アプローチ 心理的柔軟性の向上と価値に基づく行動を重視 思考の歪みを修正し、行動を変えることを重視
理論的背景 ・関係フレーム理論
・心理的柔軟性
・認知理論
・行動理論
実践方法 ・マインドフルネス
・受容
・価値の明確化
・認知再構成
・露出療法
・行動活性化
効果の持続性 長期的な効果が期待され、再発防止にも効果的 効果が速やかに現れるが、維持には追加のサポートが必要
適用範囲 ・広範な精神的健康問題やストレス管理
・パフォーマンス向上に効果が期待できる
・主に不安障がい・うつ病・強迫性障がいなどに効果が期待できる

ACTとCBTの大きな違いは、自分の中に浮かんできた思いや考えの扱い方です。「そのまま受け入れるのがACT」であり、「修正しようとするのがCBT」です。

下記の記事では認知行動療法について詳しく解説しているので、併せてチェックしてみてください。

認知行動療法とは?CBTの基本と期待される効果

「認知行動療法とは」の基本と効果をわかりやすく解説。自己改善を目指すあなたに、具体的な方法と日常での適用を紹介します。精神的健康を取り戻すためのステップを学び、実践しましょう。

記事掲載日:2024年5月26日

「心理的柔軟性」を高めるための3つの要素

ACTでは、エクササイズやメタファーを通して、スキルを身につけていきます。ここでは、ACTの中心的な概念である「心理的柔軟性」を高める3つの要素を解説します。

  1. コミット
  2. 気づく
  3. オープン

【心理的柔軟性の3要素】

※(注)使用しているコミット・オープンなどの言葉は、書籍によって多少変わっていることがあります

詳しく見ていきましょう。

要素1.コミット

ここでいうコミットとは、自分にとって何が大切かを考え、大切な自分の思いにしたがって行動することです。自分の人生を、自分らしく前に進めていく力にもなり得ます。

もし「自分にとって何が大切か」が見つかりにくい場合は、下記の代表的な10の領域から選んでみるのがおすすめです。

【ウェルビーイングの代表的な10の領域】

また、下記のようなシチュエーションを想像してみるのも、自分が大切にしていることがわかる一つの手です。

【ACTのエクササイズの例】

あなたの「退職祝いのスピーチで語られたいこと」が、自分が「価値がある」ととらえているものになります。

要素2.気づく

ACTにおける気づくとは、「今、この瞬間」に何が起こっているか冷静に気づける力です。まずは自分の気持ちに気づいて、あたふたせずに冷静に眺めてみます。

例えば、チャレンジに価値を置いている人が準備が大変で面倒になったり、失敗が怖くなったりした場合に、「嫌悪感を抱いている」と自分の気持ちに気づけることが大切です。

当サイトでは、「嫌悪感」や「不安」などのように、コミットに対し歓迎しない気持ちのことを「メンタルのバリア」と呼んでいます。「自分は今、不安や面倒だと思っているな」と、ただバリアの存在に気づくだけでOKです。

「気づく」を高めるおすすめのエクササイズの一例を下記に挙げるので、気になるものがあればトライしてみてください。

【気づくを高めるエクササイズ】

マインドフルネスの実践 ・日々の生活の中で現在の瞬間に意識を向けてみる
・思考や感情にとらわれず、冷静が対応が期待できる
思考や感情から距離を取る ・自分の思考や感情をそのまま受け入れてみる
・そして自分とは別のものとして観察する
・否定的な感情やストレスを減らす効果が期待できる
瞑想 ・呼吸だけに注意を向け、浮かんできた雑念に気づく
(詳細は下図)

瞑想もエクササイズの一つで、取り組む際の姿勢は大切です。雑念がわくのは当たり前なので、雑念がわいてもやめることなく下図のように繰り返しおこないましょう。

マインドフルネスについて下記の記事で詳しく解説していますので、関心のある方はぜひご覧ください。

心と体をつなぐ:マインドフルネスとコーチングのパワフルな交差点

マインドフルネスとコーチングが交差するところで、心の平穏が生み出す高効果コーチングの力を解明します。

記事掲載日:2023年7月12日

要素3.オープン

メンタルのバリアに気づき、そのまま受け止めた後「感情に流されずに行動できる力」をオープンと呼んでいます。

前述したように、自分や対人支援者、従業員が「自分にとって何が本当に大切か」を見つけ出す(コミット)ことは、ウェルビーイングな人生を送るうえでも大切です。

明確化した価値をもとに行動計画を立て、日常の行動が自分の価値観と一致するように動いてみましょう。

下記に、人生でよくあるシーンでのオープンな思考の例を2つ紹介します。

【オープン思考の例1】

・プロジェクトがうまく進行しないとき、その原因を他人や環境のせいにして避けるのではなく、自分自身が感じているストレスや苦しみ(バリア)をまずは認識する(気づく)
・その状況をどう改善したいのか、何が自分にとって大切なのかを考え、その目標に向かって行動を起こす(オープン)

【オープン思考の例2】

AとBどちらかを選択しなければならない場面や困難な場面(バリア)に遭遇した際、価値に基づいた選択をしてみる

ACTは一度きりの活動ではなく、日々の生活や仕事の中での継続的な実践が求められます。定期的にマインドフルネスの練習をおこない、自分の価値観に基づいた行動を続けることが重要です。

企業の場合は、個人だけでなく組織全体でACTの理念と手法を取り入れ、全員が一貫して実践できるようにしましょう。企業でACTに取り組むと、職場全体のメンタルヘルスが向上し、生産性や職場の雰囲気の改善が期待できます。

ACTの効果的な4つの活用シーン

ウェルビーイングを向上する方法として用いられるACTは、多くの領域で効果が認められている心理療法のひとつです。

本章では、下記の4つのシーンでの効果と活用を紹介します。

  1. 対人支援としての活用
  2. 職場での活用
  3. 教育分野での活用
  4. 医療領域での活用

詳しく見ていきましょう。

シーン1.対人支援としての活用

ACTは、コーチングなど対人支援の場面でも有効です。

コーチはACTの手法を用いて、クライアントが自己の価値観に基づいた行動を取れるよう支援します。これによりクライアントは、目標達成に向けた具体的な行動を起こしやすくなり、個人の成長や自己実現の促進が可能です。

例えばACTを取り入れたコーチングセッションでは、下記のような事例も報告されています。

事例1.自分の健康を大切にするという価値観に基づき、週に3回の運動習慣を取り入れることができた
事例2.自己表現の重要性を認識し、定期的に絵を描く時間を設けることで創造性を発揮し、精神的な充実感を得られた

参考:ACT Therapy Techniques: 14+ Interventions for Your Sessions

このようにACTをコーチングに用いることで、クライアントは自身の価値観に根ざした具体的な行動を取りやすくなります。

なお株式会社メタメンターでは、「心理的ウェルビーイング向上のための支援: ACTとコーチング入門」と題した無料ウェビナーを、2024年5月14日に開催しました。

行動分析学・臨床心理学を専門とする早稲田大学・大月友教授をお招きして、ACTについて解説していただいた様子を記事にしています。下記から、ぜひチェックしてみてください。

内部リンク:5/14セミナー記事まとめ

シーン2.職場での活用

職場におけるACTの導入も効果的です。

ACTを用いたストレス管理プログラムは、従業員のストレス軽減につながり、仕事のパフォーマンス向上が期待できます。

具体的にはACTの技法を学ぶことで、従業員は自分の思考や感情を適切に管理し、ストレスに対処する力「ストレスマネジメント力」が培われます。

また管理職向けの研究では、ACTプログラムの実施により管理職の心理的柔軟性が向上し、周囲のサポートやリーダーシップ行動が改善される可能性も示されました。

つまり、ACTプログラムが管理職の心理的健康やリーダーシップの向上に役立つことが明らかになったといえます。

下記の記事では、ACTをリーダーシップへと応用するための戦略やツールを紹介していますので、ご一読ください。

ACTの力で変わるリーダーシップ:他者理解と共感の新次元へ

ACTを取り入れたリーダーシップの秘訣を解説。他者への深い理解と共感を通じ、業績向上に繋がる具体例を紹介。

記事掲載日:2023年8月18日

シーン3.教育分野での活用

学生のストレス管理や学業成績の向上にも、ACTの実践は効果的です。

研究によると、自分の感情を理解しコントロールできる生徒は、成績や標準テストの点数が優れていることがわかりました。

「今」の自分の気持ちを客観的に受け止められる生徒は、否定的な感情をコントロールしやすく、教師や仲間との良好な関係を築けるため、学業の成功にも影響しています。

参考:Students do better in school when they can understand, manage emotions

生徒が自己の感情を適切に処理できるようになると、学業での集中力アップや良好なコミュニケーション向上が期待できます。

シーン4.医療領域での活用

ACTは、慢性的な痛みやうつ病・不安障がいの治療などにも効果があるといわれています。

ACTが精神的健康問題の症状を軽減し、患者がより充実した生活を送る手助けになった、という研究も少なくありません。

例えばある研究では、ACTを用いたグループセラピー(G-ACT)で、不安症状と心理的柔軟性に与える効果を検討したところ、不安症状を中程度に改善し、心理的柔軟性を大きく向上させる効果が確認されています。

また心理的柔軟性の効果も、プログラム終了後1ヵ月でも持続したとの報告もあり、ACTは患者の生活の質の向上が期待できる有効な手段の一つといえそうです。

参考:精神科外来における集団アクセプタンス&コミットメント・セラピー (G-ACT)が不安症状と心理的柔軟性に及ぼす効果|国立研究開発法人 科学技術振興機構

ACT導入の4ステップと効果的な運用方法

次に、ACT導入の4ステップを解説します。

  1. 理解と認識
  2. 価値の明確化
  3. トレーニングとサポート
  4. 継続的な評価とフィードバック

効果的な運用方法も一緒に紹介するので、ぜひ読み進めてみてください。

ステップ1.理解と認識

まずACTを導入する前に、関係者全員がACTの理念と手法を理解することが大切です。

それぞれの目的に合わせてどのように応用するかを認識すると、クライアントや職場全体に対し、一貫した実践が可能となり、サポートし合う環境が整います。

おすすめのオンラインの書籍・コンテンツ・ワークショップを下記にまとめました。ACTの学習を進める際にご活用ください。

【書籍】

左:ACTをはじめる
中:セラピストが10代のあなたにすすめるACTワークブック
右:ACTメンタルエクササイズ

【動画コンテンツ】

左:CBSチャンネル(YouTube)
右:CBSオンデマンド(学習用動画コンテンツ:有料)

【コミュニティ】

左:ACT Japan(学会)
右:CBS College Platform

特に入門編としては書籍の「ACTメンタルエクササイズ」がおすすめです。ACTの理解促進にお役立てください。

また下記の動画は、「仕事をする中でACTがどのようにウェルビーイングに寄与するか」をアニメーションで具体的に解説しているため、理解が深まりおすすめです。

ステップ2.価値の明確化

ACTの中心的な概念の一つは、「価値に基づく行動」です。個人はもちろん、企業などの組織全体としても、「何を大切にし」「何を達成したいのか」の根幹部分の明確化は欠かせません。

前述した「ウェルビーイングの代表的な10の領域」や退職祝いのエクササイズなどを活用して、大切にしたい価値を認識しましょう。

ステップ3.トレーニングとサポート

ACTを職場で効果的に運用するためには、専門的なトレーニングと継続的なサポートが不可欠です。

コーチやカウンセラーなどの専門家を雇用するか、内部の人材育成を検討しましょう。

コーチングと組織の関連性については、下記の記事で解説していますので、チェックして見てください。

業績大転換!コーチングによる組織文化改革の全貌とその成果

業績アップの秘訣、それはコーチングによる組織文化改革。具体的な海外事例を通じて、コーチングの強力な影響力を解き明かします。

記事掲載日:2023年7月19日

ステップ4.継続的な評価とフィードバック

ACTの効果を評価し、必要な改善をおこなうためには、定期的なフィードバックと評価が重要です。具体的な指標を設定し、それをもとにACTの導入と実施の進捗を評価すると良いでしょう。

例えば株式会社メタメンターが提供する「ウェルビーイング診断」は、ウェルビーイングの状態が可視化できるツールです。ACT導入の前後で診断すると、変化がわかりやすくておすすめです。

誰でも無料で診断できる「ウェルビーイング診断」は5分でおこなえますので、下記からお気軽に利用してみてください。

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【事例】コールセンターにおけるACTストレスマネジメント効果

ここで、コールセンターの従業員に対して、ACTに基づくストレスマネジメント教育を実施し、効果を検証した事例を1つ紹介します。

【コールセンターにおけるACTストレスマネジメント効果の事例】

事例 コールセンターの顧客対応窓口
目的 ・ACTに基づくストレスマネジメント教育をおこない、従業員のストレス反応の変化とワークエンゲージメントの状況を検討する
プログラム内容 ・一回約90分のストレスマネジメント教育を8週間連続で実施
・教育にはアクセプタンスと価値の明確化が含まれ、心理的柔軟性とストレス耐性を高めるエクササイズがおこなわれた
結果 ・心理的柔軟性の向上にともない、ワークエンゲージメントが改善
・特に、心理的柔軟性が低いグループで顕著な増加が見られた
・ストレス耐性も強化され、仕事へのポジティブな感情が増加した

参考:アクセプタンスおよび価値の明確化を取り入れたストレスマネジメント教育が 顧客クレーム対応窓口要員のワークエンゲージメントに及ぼす影響

この研究では、顧客クレーム対応に従事する従業員のストレス管理にACTが効果的であることが示されました。コールセンターなどの高ストレス環境で働く人々にとって、ACTは重要な支援ツールとしての活用が期待できます。

ACTを用いたストレスマネジメントの未来展望

お伝えしてきたように、ACTで心理的柔軟性を高め、個々の価値に基づいた行動を促すことで、ストレスとうまく付き合うための心理的スキルの育成が可能です。

ストレスマネジメントの手段としてのACTは、有効性が認識されつつあります。しかし、その可能性は完全には引き出されているとはいえません。

将来的には下記のように、より多くの組織がACTの導入を検討し、組織文化に組み込むことが予測されます。

【ACTが今後応用されていくと予測される例】

職場環境の改善やリーダシップの育成 ・リーダーがACTの理念を理解し実践することで、自己の思考や感情にとらわれず、組織全体の価値を重視した決定につながる
・組織の目標達成と従業員の幸福感の両方が追求でき、効果的なリーダーシップの実践が期待できる
トレーニングプログラムやツールの開発 ・開発されたツールを使用して、ストレスマネジメントの支援が期待できる
・一人ひとりが自己のストレスを理解し、対処するスキルを育てるのに役立つ

以上のような展望を見据えつつ、ACTによるストレスマネジメントは、これからのウェルビーイングを向上させるための重要な鍵になるといえます。

ACTを活用して心理的柔軟性を高めよう

今回は、ACT(認知行動療法)の基本概念や導入のステップ・活用シーンなどを詳しく解説してきました。

ACTの中心的概念である、心理的柔軟性を高めるための要素は下記のとおりです。

・コミット
・気づく
・オープン

ACTは、まずは自分の気持ちをそのまま受け止めることで心の健康を維持し、日常生活でのストレスや困難に対処するための有効な手法です。

加えて、自分が大切にしている人生に焦点を当てられます。ACTの理論と実践方法を理解し、対人支援や組織に取り入れることで、より豊かで充実した人生を送りましょう。

なお、株式会社メタメンターでは「心理的・身体的・社会的」な側面から統合的に可視化できる「ウェルビーイング診断」を無料で提供しています。

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記事監修

代表取締役社長 小泉 領雄南

2011年にGMOペイメントゲートウェイ入社。2016年にGMOフィナンシャルゲート執行役員に就任し、2020年に上場。2021年、早稲田MBA在学中にコーチングに出会い、翌年メタメンター設立。2023年に国際コーチング連盟日本支部運営委員に就任。