WELLBEING MAGAZINE

従業員満足度(ES)とは?メリットや向上施策、測定方法を解説

記事掲載日:2024年12月2日 
最終更新日:2024年12月10日

従業員満足度とは、従業員が職場や仕事内容に対して抱く満足度を指します。従業員満足度が高まると、組織の生産性向上や離職防止、企業イメージの向上や人材確保といったメリットが得られます。

しかし、従業員が抱く満足度は見えにくいため、具体的な把握の方法や効果的な施策について疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

本記事では、従業員満足度の基本的な概念や指標、満足度を高める施策や測定方法を解説します。また、満足度の把握に役立つツールや、従業員満足度を向上させる具体的な実行ステップも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

従業員満足度の上位概念にあたる「ウェルビーイング」の可視化は、従業員満足度を把握する手がかりとなります。

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従業員満足度(ES)とは?

まずは、従業員満足度の概要や類似語との違い、関係する職場の要因について解説します。

解説するなかでも、従業員満足度に大きく影響する仕事のモチベーションについては、特に押さえておきたいポイントです。それでは、詳しくみていきましょう。

従業員満足度とは「職場や仕事に対する従業員の満足度」

従業員満足度とは、従業員が職場や仕事内容に対して抱く満足度を指します。英語で「Employee Satisfaction」と表されるため、略して「ES」とも呼ばれています。

従業員満足度は、企業全体の生産性やパフォーマンスに影響を与える重要な要素です。従業員満足度が高ければ、企業への帰属意識や仕事に対するモチベーションの向上が期待できます。

例えば、給与や福利厚生が充実し、能力が正当に評価される企業は、「自分の成果が認められている」と従業員が実感できるため、従業員満足度が高まる傾向にあります。

従業員満足度の向上は、意欲的な取り組みや「働きがいを感じるから長く勤めたい」という気持ちにつながるからです。従業員満足度が高まった結果、期待できるメリットとして以下が挙げられます。

  • 離職率の低下
  • 企業全体の生産性向上
  • 「働きやすい職場」という企業イメージの定着 など

こうしたメリットは、人材確保にもつながり、少子高齢化にともなう労働力人口の減少への対策としても効果的です。したがって、従業員満足度の向上は、企業の持続的な成長のために不可欠といえます。

従業員満足度と従業員エンゲージメントとの違い

従業員満足度と従業員エンゲージメントは、同じ概念とみなされがちですが、意味が異なります。

従業員満足度は「従業員が職場環境や待遇にどのくらい満足しているかを測る指標」であるのに対して、従業員エンゲージメントは「従業員がどのくらい会社へ貢献意欲や愛着を持っているのかを測る指標」です。両者の特徴を表にまとめました。

用語 意味 特徴
従業員満足度 職場環境や待遇に対して、従業員が抱く満足度 働く環境や待遇に対する満足度を重視
従業員エンゲージメント 会社や組織に対する愛着や思い入れ 会社と個人の関係性や貢献意欲、情熱を重視

また、上記と似ている概念として、近年注目されている「ウェルビーイング」があります。心身ともに満たされ、幸福感を感じている状態を指すウェルビーイングは、従業員満足度や従業員エンゲージメントを包含する上位概念です。そのため、従業員の満足度やエンゲージメントを高めるには、職場のウェルビーイングの向上が欠かせません。

職場のウェルビーイングとエンゲージメントの関係性や効果的な向上施策は、以下の記事で詳しく解説しています。従業員満足度を高めるヒントにもなる内容のため、ぜひご確認ください。

職場のウェルビーイングとエンゲージメントの関係は?違いや高める方法

従業員エンゲージメントの向上は、離職防止や生産性向上に効果的です。本記事では、ウェルビーイングとの違いや関係性、エンゲージメント向上を実現するポイントと役立つツールなどを解説します。

記事掲載日:2024年5月29日

従業員満足度に影響する職場の要因

従業員満足度の向上に影響を与える要因の把握も大切です。従業員満足度に影響する要因として、アメリカの心理学者ハーズバーグの「二要因理論」が挙げられます。

二要因理論では、仕事におけるモチベーションについて研究していて、従業員のモチベーションには「動機付け要因」と「衛生要因」が関係すると提唱されています。動機付け要因は「充実させると従業員の満足度が高まる要素」、衛生要因は「不適切な場合に不満足を引き起こす要因」です。それぞれの具体的な要因は次のとおりです。

【ハーズバーグの二要因理論】

ただし、衛生要因は満たされても従業員の満足度を向上させるわけではなく、不満足を抑える「不満の解消」につながる要素を指しています。したがって、「衛生要因が欠けないよう職場環境を整備しつつ、満足度を高めるために動機付け要因を強化するというバランスの取れた施策」が効果的といえます。

なお、ハーズバーグの「二要因理論」は技術者と経理担当者を対象とした研究から導き出された要因のため、業界や職種によって従業員満足度に影響を与える要因は異なる場合があります。そのため、これらの要因を参考にしつつも、自社に適した項目や満足度の指標を検討しましょう。

また、従業員満足度向上には、従業員のウェルビーイングを意識した取り組みも重要です。ウェルビーイングが向上すると、従業員が心身ともに安定して働ける環境が整うため、職場に対する満足感も高まることが期待できます。

ウェルビーイングの状態を示す具体的な指標には「ギャラップ社が定義した指標」や「PERMAモデル」などがあります。以下の記事で詳しく紹介していますので、従業員満足度の指標を検討する参考として、併せてご確認ください。

ウェルビーイングとは?意味と指標・取り組み事例や測定方法まで解説

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記事掲載日:2024年9月2日

従業員満足度の指標とは?8つの構成要素

従業員満足度の具体的な指標として、先述したハーズバーグの「二要因理論」を参考に、8つの構成要素を紹介します。各要素の内容と従業員への質問例を以下にまとめました。自社の業界や業種をふまえて、従業員満足度の指標を検討するためのヒントにしてみてください。

要素 内容 質問の例
仕事への満足感 仕事そのものに対して達成感や満足感を抱けるか ・現在の仕事にやり甲斐を感じていますか?
・仕事を通じて成長実感を得られていますか?
適切な給与 業務内容や役職に見合った給与が支給されているか ・現在の給与に満足していますか?
・同業他社と比較して、給与水準は適切だと感じますか?
充実した福利厚生 健康保険や有給休暇などの福利厚生が充実しているか ・福利厚生制度に満足していますか?
・ライフステージに合わせた支援制度がありますか?
評価制度への納得感 業績や能力を公平に評価する制度が整備されているか ・評価基準は明確だと感じますか?
・評価制度に納得していますか?
企業の方針やビジョンへの共感 企業の方針やビジョンに共感できるか ・経営理念や事業方針に共感できますか?
・自社の事業に社会的意義を感じますか?
適切なコミュニケーション 上司や同僚との関係が良好で、円滑なコミュニケーションが取れているか ・上司との面談は定期的におこなわれていますか?
・社内のコミュニケーションは風通しが良いと感じますか?
働き方の柔軟性 ワークライフバランスに配慮した制度があるか ・ワークライフバランスに配慮した制度がありますか?
・多様な働き方を認める文化があると感じますか?
キャリア形成やスキルアップの機会 自己成長やスキルアップを実感できるか ・スキルアップにつながる研修や支援は十分だと感じますか?
・将来のキャリア形成の見通しが立ちますか?

自社に合った指標を作成し、具体的な質問を設定して従業員にアンケートやインタビューを実施することで、従業員満足度の現状が把握できます。測定方法は後述する「従業員満足度を測定する2つの方法」で詳しく解説しています。

従業員満足度を高める3つのメリット

ここでは、従業員満足度を高める3つのメリットを紹介します。

  1. 業務の生産性と業績の向上
  2. 従業員の離職防止
  3. 企業イメージ向上による採用力の強化

それぞれのメリットを理解すると、従業員満足度を向上させる重要性がより明確になり、効果的な施策が進めやすくなります。

メリット1. 業務の生産性と業績の向上

従業員満足度を高める1つ目のメリットは、生産性と業績の向上です。心理学者のソーニャ・リュボミルスキー氏らの研究によると、人が幸せな状態で仕事に取り組むと「生産性が31%アップ、売り上げは37%アップ、創造性は3倍になる」と報告されています。

【幸せな状態で働くことで得られるメリット】

参考:The Benefits of Frequent Positive Affect: Does Happiness Lead to Success?

例えば、従業員が仕事に満足し誇りを持って日々工夫しながら業務に取り組むと、丁寧な接客や高品質なサービスが実現されるでしょう。その結果、顧客は「感じの良い接客だ」「また利用しよう」と感じて顧客満足度(CS)が向上し、業績アップが期待できます。

メリット2. 従業員の離職防止

従業員満足度を高める2つ目のメリットは、従業員の離職防止につながる点です。従業員が職場環境や業務に満足し、充実感を持って働けると、長く勤めたいと考える傾向が強まるためです。

例えば、評価制度が明確で成果が適正に認められる企業では、従業員は仕事へのやり甲斐や安心感を得られやすくなり「この会社で成長し続けたい」と意欲が高まり、長期的な活躍につながります。

さらに、自社の従業員満足度を把握することで、従業員のモチベーションに影響する要素や社内コミュニケーションの質など、離職防止に有効な改善点を発見しやすくなります。従業員満足度と離職率の関係や離職防止策については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

従業員満足度と離職率の関係とは?

従業員満足度向上と離職防止の方法を経営者・人事向けに徹底解説。調査の進め方から効果的な施策まで、具体的なアクションプランを提供します。企業成長のカギを握る実践的な知識を得て、今すぐ行動に移しましょう。

記事掲載日:2024年6月3日

メリット3. 企業イメージ向上による採用力の強化

従業員満足度を高める3つ目のメリットは、企業イメージが向上し、採用力の強化が期待できる点です。従業員が満足して働ける企業は「社員を大切にする職場」として入社候補者にとって魅力的に映り、優秀な人材が集まりやすくなります。

厚生労働省のデータによると、「従業員と顧客満足度の両方を重視する企業」は「顧客満足度のみを重視する企業」と比べて、売上高営業利益率・売上高ともに「増加傾向にある」と回答する割合が高くなっています。売上高営業利益率が増加傾向の企業は、両方を重視する企業が57.1%であるのに対して、顧客満足度のみ重視する企業は48.2%でした。

【従業員・顧客満足度と業績と人材確保の関係】

出典:従業員の職場定着など、雇用管理面でお困りの事業主の皆さまへ|厚生労働省

さらに、正社員の「量(人数)・質ともに確保できている」と回答した割合も「従業員と顧客満足度の両方を重視する企業」のほうが高いことから、従業員満足度の向上が人材確保につながることが確認できます。

従業員満足度を高める取り組みは、企業の競争力を強め、持続的な成長を実現するために欠かせません。次の章では、従業員満足度を高める具体的な施策について見ていきましょう。

従業員満足度を向上させる具体的な5つの施策

従業員満足度を向上させるために有効な施策を5つ紹介します。

  1. 企業理念やビジョンを浸透
  2. 待遇と評価制度の見直し
  3. 柔軟な働き方の制度を導入
  4. 従業員同士のコミュニケーションを促進
  5. コーチング制度の導入

ここで紹介する施策を参考に、自社の現状や課題に合わせて検討してみてください。

施策1. 企業理念やビジョンを浸透

企業のビジョンや理念が従業員に共感され、従業員に浸透していることは満足度に影響を与えます。企業の方向性や価値観が明確に言語化され、従業員全員が理解しやすい状態を作ることで、一体感や帰属意識の向上が期待できます。また、企業の理念やビジョンに基づいた従業員個人やチームの目標設定を定期的に促すことも効果的です。

▼取り組みの具体例
・社内報に経営層からのメッセージや今後の方針を掲載する
・朝礼や恒例行事で、定期的に企業理念やビジョンを共有する
・新人研修の段階で、企業理念やビジョンを徹底して伝える

株式会社ユーザベースでは、従業員に価値観を浸透させる方法として、バリュー(行動規範)を明文化し、イラスト付きでわかりやすくまとめた小冊子「34の約束」を制作しています。この小冊子には、国籍が異なる従業員にもバリューが理解できるよう、日本語と英語で内容が記載されています。

参考:「ユーザベースらしいDEIB」を追求してたどり着いた、バリューの副文アップデートプロジェクト|Uzabase Journal
参考:私たちについて|株式会社ユーザベース

自社の特徴をふまえ、価値観や理念を確認しやすい方法を選ぶことで浸透を促進させることが可能です。従業員一人ひとりが自身の仕事の意義を感じられるようになり、満足度の向上につながります。

施策2. 待遇と評価制度の見直し

給与や福利厚生、人事評価制度などの見直しは、職場への不満を解消し、企業への信頼や満足度を高めます。従業員が「自分の努力や成果が正当に評価されている」と感じることは、働きがいやモチベーションにつながり、離職防止や従業員満足度の向上に貢献します。

▼取り組みの具体例
・評価基準や評価方法の明確化
・スキルや成果に応じた評価制度の導入
・退職金制度の導入 など

例えば、人事評価の基準や評価方法を明確にし、スキルや成果に応じた給与支給や評価がおこなわれる制度の導入が大切です。また、定期的なフィードバックの場を設けて評価結果や改善点を伝えるなど、従業員が自身の成長や会社への貢献度を実感できる仕組みづくりも有効です。

こうした待遇や評価制度の見直しにより従業員の不公平感が解消され、企業に対する信頼や満足度を高める効果が期待できます。

施策3. 柔軟な働き方の制度を導入

柔軟な働き方ができる制度の導入は、従業員満足度の向上に効果的です。働く場所や時間の選択肢が増えると、従業員はライフワークバランスを取りやすくなり、仕事への集中力や意欲の向上につながります。特に育児や介護をしている従業員の場合、柔軟な働き方ができると仕事と家庭が両立しやすくなるため、離職防止にも有効です。

▼取り組みの具体例
・テレワークや在宅勤務の導入
・シフト制の導入
・フレックス制度の導入 など

また、以下の研究によれば、「働く場所を柔軟に選択できる状態だと、従業員のウェルビーイング度が平均よりも高くなる」と発表されています。

参考:働く場所の柔軟な選択とウェルビーイング度の関係性の研究

柔軟な働き方の導入により、従業員のウェルビーイングが高まり、組織全体の生産性や満足度の向上が期待できます。

施策4. 従業員同士のコミュニケーションを促進

従業員同士で活発にコミュニケーションが取れると、意思疎通がスムーズになり相互理解が深まります。その結果、良好な人間関係が築かれ、働きやすい環境が整うため、従業員満足度の向上に8%1ながります。

▼取り組みの具体例
・1on1ミーティングによる定期的なフィードバック
・サンクスカード制度の導入
・コミュニケーションツールの導入
・定期的な社内交流会やレクリエーションの開催 など

例えば、1on1ミーティングで上司が部下と定期的に対話すると、部下の悩みや目標を把握しやすくなります。上司は適切な指示やサポートができ、部下は「自分を理解してもらえている」という信頼感や安心感を得られ、業務もスムーズに遂行することが可能です。

こうしたコミュニケーションの活性化は、職場の雰囲気を良好にするだけでなく、部下の離職や休職の予兆を早期に察知し、休職率や離職率の低下にも効果的です。

また以下の研究から「他者に感謝を伝える頻度が高い人は、ウェルビーイング度も高まる」と報告されています。そのため、サンクスカード制度の導入など、感謝を伝え合う文化づくりも従業員満足度の向上が期待できます。

参考:働く場所の柔軟な選択とウェルビーイング度の関係性の研究

施策5. コーチング制度の導入

社内にコーチング制度を導入することは、従業員満足度の向上に効果的です。

コーチングを通じて自己認識が深まると、自分の強みや課題、他者からの見られ方に気づきやすくなり、従業員の問題解決能力や成長意欲を高めます。

【コーチングとウェルビーイングの関係性】

そのため、より充実した働き方が可能になり、従業員のウェルビーイング向上や持続的な従業員満足度向上につながります。

コーチングを効果的に導入するための実践ポイントや組織に導入する手順は、以下の記事で詳しく紹介しています。コーチングの導入を検討している方や企業のサポートに関わるコーチの方は、ぜひご覧ください。

【人事必見】従業員満足を高めるコーチング術

従業員満足度をコーチングで向上させる方法を経営者・人事向けに解説。モチベーションと職場環境改善の手法からコーチング文化の構築まで、具体的な実践ポイントを紹介します。今すぐコーチングを始めて、従業員の満足と成長を促進しましょう。

記事掲載日:2024年9月17日

また、実際に施策を導入した企業の具体的な事例は以下の記事で解説していますので、施策を検討するヒントとして併せてご確認ください。

【事例で学ぶ】従業員満足度の取り組みを紹介!向上を左右する要素も解説

この記事では、従業員満足度の取り組み事例を紹介します。従業員満足度を向上させる要素や手順も解説しますので、ぜひご一読ください!

記事掲載日:2024年4月7日

従業員満足度を測定する2つの方法

効果的な施策を講じるには、従業員満足度の現状把握が欠かせません。ここでは、従業員満足度を測定する方法を2つ紹介します。

  1. アンケートやインタビューの実施(ES調査)
  2. ウェルビーイング診断ツールによる測定

それぞれの具体的な内容や特徴を理解し、自社に適した測定方法を選びましょう。

方法1. アンケートやインタビューの実施(ES調査)

1つ目の方法は、従業員に対してアンケートやインタビューをおこなう従業員満足度調査(ES調査)です。この方法では、従業員の率直な声を集めて、満足度の現状や課題を把握できます。

従業員の満足度を正確に把握するには、社内で定めた従業員満足度指標に基づいて、網羅的な質問項目を作成することがポイントです。さらに、回答に点数をつけて定量化することで、傾向や施策後の変化が把握しやすくなります。作成する質問項目は、以下のような内容です。

▼質問項目の例
・仕事にやり甲斐を感じますか?
・仕事とプライベートのバランスが取れていると感じますか?
・上司や同僚と相談しやすい環境ですか? など

従業員満足度調査をおこなう際は、目的に応じて全従業員を対象とするか一部の対象者にするかを決めます。また、正確な回答を得るためには、調査目的を説明して、回答内容が業務評価に影響しない旨を伝えましょう。回答形式は、選択式にするなど回答しやすい方法や回答期限を設けることで、回答率を高められます。

調査結果を従業員へフィードバックし、具体的な改善策も共有すると、従業員は「意見を尊重されている」と感じられ、企業への信頼と満足度の向上にもつながります。

方法2. ウェルビーイング診断ツールによる測定

2つ目の方法は、ウェルビーイング診断ツールの活用です。

ウェルビーイングは、従業員満足度の上位概念にあたるため、密接に関係しています。そのためウェルビーイングを可視化することで、従業員満足度に影響する要因や改善点を見つけやすくなり、効果的な施策の立案が可能です。

例えば、メタメンターが提供する「ウェルビーイング診断」は、学術的な根拠に基づいて開発されているため信頼性が高く、診断も約5分で完了します。

【ウェルビーイング診断の画面】

測定結果はツールに自動記録されるため、定期的に実施しても従業員の負担が少なく、忙しい企業でも継続的に利用しやすいのが特徴です。下図のとおり、ウェルビーイングの変化もわかりやすく可視化されるため、施策の効果が一目で把握できます。

【ウェルビーイングの状態を可視化】

メタメンターのウェルビーイング診断の特徴を知りたい方は、以下の動画で確認してみてください。

また以下の記事では、企業や個人が利用できるおすすめのウェルビーイング診断ツールを5つ紹介し、選び方や活用のポイントを詳しく解説しています。従業員満足度の向上や組織のパフォーマンス改善に役立つ診断ツールを知りたい方は、ぜひご覧ください。

ウェルビーイング診断ツールおすすめ5選!選び方や有効的な活用方法も解説

ウェルビーイング診断は、簡単な質問に答えるだけでウェルビーイングの状態がわかるツールです。本記事では、おすすめの診断ツールや選び方・有効的な活用方法などを解説しています。

記事掲載日:2024年5月29日

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従業員満足度の向上施策に取り組む4ステップ

ここまで解説した内容をふまえ、従業員満足度向上に向けた施策の手順を以下の4ステップで紹介します。

  1. 自社で従業員満足度の指標を定める
  2. 従業員満足度の現状を把握する
  3. 従業員満足度の向上施策を決定・実施する
  4. 施策の効果を定量化し、継続的に記録・分析する

まず、自社の業界や目標、価値観をふまえて自社に適した従業員満足度の指標を設定します。次に、アンケートやインタビュー(ES調査)などで従業員の意見を網羅的に集めて、現在の従業員満足度や改善点を特定しましょう。調査の回答を点数化して定量的に分析することで、施策の効果も後から確認しやすくなります。ウェルビーイング診断ツールを活用すると、満足度に影響する要因を発見しやすいためおすすめです。

課題が明確になったら、具体的な改善施策を計画・実行します。例えば「フレックス制度の導入」や「経営層のメッセージ発信」など、従業員の声が反映された施策を決めて、組織全体で取り組みを進めましょう。

施策の実施後は、効果を定量化し、データに基づいて効果を分析・改善します。アンケートによる従業員満足度の変化や、離職率の推移などを定期的に確認し、施策後も継続的に改善を図りましょう。

従業員満足度を向上させる行動計画の立て方については、以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

従業員満足度を向上させる実践的な取り組み例

従業員満足度を高める実践的取り組みと成功企業の事例を紹介。経営者や人事担当者が労働環境改善やワークライフバランス促進によりビジネス成功を目指せる内容です。今すぐ実践を開始しましょう。

記事掲載日:2024年5月26日

まとめ:従業員満足度向上のポイントは効果の可視化

従業員満足度とは、従業員の職場や仕事内容に対する満足度のことです。従業員満足度を向上させるためには、自社の従業員の満足度に影響を与える要因を把握し、改善策を実施しましょう。従業員の満足度が高まると、生産性の向上や離職率の改善などが期待できます。

効果的な従業員満足度の向上施策を講じるには、施策の成果を定量的に把握し、満足度の変化をデータで記録・分析しながら継続的に改善することがポイントです。

満足度の変化の測定には、従業員満足度の上位概念であるウェルビーイングを測定することも有効です。ウェルビーイングが可視化されるツールを活用し前後の変化を測定することで、妥当性がわかり改善策や新たな施策を立てやすくなります。

メタメンターでは、従業員満足度の向上に役立つウェルビーイング診断を提供しています。従業員の状態を客観的に把握し、効果的な施策を講じたい方は、ぜひ以下より詳細をご覧ください。

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記事監修

代表取締役社長 小泉 領雄南

2011年にGMOペイメントゲートウェイ入社。2016年にGMOフィナンシャルゲート執行役員に就任し、2020年に上場。2021年、早稲田MBA在学中にコーチングに出会い、翌年メタメンター設立。2023年に国際コーチング連盟日本支部運営委員に就任。

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