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【論文まとめ】恋人の強みを見つけて関係を深める方法

アカデミア

記事掲載日:2024年7月14日 
最終更新日:2024年9月4日

こんにちは、メタメンターのウェルビーイングに関する研究論文を読んで、ウェルビーイングについて学術的に深く理解していこうという企画第七弾です。

恋愛関係をより良くしたいと考える人にとって、パートナーの性格的強みを認識することは重要です。本記事では、その具体的な方法と効果について、最新の研究結果を基に詳しく解説します。

概要まとめ

イントロダクション

  • 健康な恋愛関係は、個人の幸福感に大きな影響を与える。
  • パートナーの強みを認識することが、関係満足度を向上させる可能性がある。

研究内容

  • パートナーの強みを認識することが、関係満足度にどのような影響を与えるかを調査。
  • 好奇心を促進することで、パートナーの強み認識の効果が高まるかを検証。
  • 関係満足度に関連する特定の強みを特定。

結論

  • パートナーの強みを認識することが、関係満足度を向上させることが確認された。
  • 好奇心を高める試みは、期待された効果を示さなかった。
  • 恋愛関係における強みの認識は、関係満足度を向上させるための有効なアプローチである。

イントロダクション

健康な恋愛関係は、多くの人々にとって重要な生活の一部です。幸福な恋愛関係は、個人の感情的および全般的な幸福感に大きな影響を与えます。高い関係満足度は、人生全体の満足度、ポジティブな感情の増加、ネガティブな感情の減少、さらには抑うつ症状の低下と関連しています。

研究内容

本研究では、243人の参加者を対象に、パートナーの性格的強みを認識することが関係満足度に与える影響を調査しました。参加者は、パートナーの強みを特定するグループ、好奇心を高めた上で強みを特定するグループ、および中立的な内容を反省する対照グループにランダムに割り当てられました。以下に、それぞれのグループについて詳細を説明します。

パートナーの強みを認識する影響

参加者はまず、パートナーの性格的強みを評価するための24項目の評価シート(Character Strengths Rating Form, CSRF)を使用しました。このシートは、パートナーがどれだけ各強みに該当するかを評価するもので、1から9のスケールで回答します。例えば、「勇気(valor):勇敢で挑戦に立ち向かうことができる人は、困難や痛みにも屈しません。反対意見があっても自分の信念を貫きます」という項目があります。評価が終わると、参加者にはパートナーの強みプロファイルが提供されました。

好奇心の影響

好奇心を高めるためのグループでは、評価の前に好奇心を引き起こす質問が提示されました。例えば、「あなたはパートナーの性格的強みをどれだけ知っていると思いますか?」や「パートナーの強みを知ることに興味がありますか?」といった問いかけがなされました。これにより、参加者の好奇心が刺激され、その後の強み評価に対する関心が高まることが期待されました。

対照グループ

対照グループの参加者は、パートナーの中立的な習慣や嗜好を反省する質問に答えました。これには、「パートナーは雑誌を読むのが好きですか?」といった質問が含まれ、1から9のスケールで回答します。このグループは、パートナーの強みを特定するグループと同様に時間をかけて評価を行いますが、強みについては特に焦点を当てません。

結果

  • 関係満足度の比較:パートナーの強みを認識したグループは、対照グループよりも関係満足度が高いことが示されました(Cohenのd = 0.48)。
  • 好奇心の影響:好奇心を高める試みは、期待された効果を示さず、強み認識の効果に対して特別な影響を与えませんでした(Cohenのd = 0.01)。
  • 強みと関係満足度の関連性:特定の強み、特に愛と活力が関係満足度に強く関連していることが確認されました。これらの強みを高く評価されたパートナーを持つ参加者は、より高い関係満足度を報告しました。

結論

本研究は、パートナーの性格的強みを認識することが、関係満足度を向上させる効果があることを示しています。特に、愛と活力という強みが関係満足度に強く関連していることが確認されました。一方で、好奇心を高める試みは、期待された効果を示さず、認識の効果に特別な影響を与えないことがわかりました。

この結果は、恋愛関係における強みの認識が、関係満足度を向上させるための有効なアプローチであることを示しています。今後の研究では、より多様なサンプルや長期的な効果を検証することで、さらに理解を深めることが期待されます。

参考文献

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記事監修

WELLBEING MAGAZINE編集部

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