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海外トップ企業のコーチング事例紹介!成功の秘訣を探る

コーチング

記事掲載日:2023年5月16日 
最終更新日:2024年11月2日

世界中で活躍するトップ企業の中には、コーチングを事業戦略に組み込んでいる企業が数多く存在します。これらの企業は、コーチングを通じて組織の力を最大限に引き出し、業績を向上させています。今回は、そんな海外トップ企業のコーチング事例を紹介し、その成功の秘訣を探ります。

Google: 内部コーチングでイノベーションを推進

Googleは、「Google’s People Innovation Lab」による内部コーチングプログラムで知られています。このプログラムは、Googleの従業員が新しいアイデアを生み出し、成長するためのサポートを提供します。

コーチングとイノベーションの連携

Googleのコーチングプログラムは、従業員が自分自身の能力を最大限に活用できるようにすることを目指しています。このため、コーチングは従業員の創造性やイノベーションを引き出す重要なツールとなっています。具体的には、従業員一人ひとりが自分自身の強みを理解し、それを最大限に活用することで新しいアイデアを生み出すことを促しています。

Google: データドリブンなコーチングのアプローチ

Googleは、その創設以来、データを中心に置くことで知られています。それはコーチングにおいても例外ではありません。Googleは、優れたマネージャーの特性を見つけ出し、それを全社で共有する「Project Oxygen」を展開しました。

  1. 「Project Oxygen」の詳細

    「Project Oxygen」は、何がマネージャーを成功に導くのかを理解しようというGoogleの試みです。このプロジェクトでは、Googleの内部データを用いて、成功するマネージャーの共通する特性や行動を特定しました

    その結果、最も重要な特性の一つとして「コーチング能力」が挙げられました。具体的には、優れたマネージャーは、自分の部下に対して良いコーチであること、つまり個々の強みと弱みを理解し、彼らが自分自身を向上させるためのアドバイスやフィードバックを提供できる能力を持っていることが明らかになりました。

    更に、Googleはこれらの特性を基にマネージャー向けのトレーニングプログラムを開発し、これらの特性を組織全体で共有しました。この結果、Googleはマネージャーのパフォーマンスを向上させるだけでなく、組織全体のパフォーマンスも向上させることができました。

    このGoogleの事例から学べるのは、コーチングは一部の人だけが行うものではなく、組織全体の文化として根付かせることが重要であるという点です。そして、そのためには、データを用いてコーチングの効果を明確にし、それを組織全体で共有することが必要となります。

出典:Google re:Work

https://rework.withgoogle.com/jp/

Microsoft: リーダーシップ開発のためのコーチング

Microsoftもまた、リーダーシップの開発にコーチングを用いています。Microsoftのコーチングプログラムは、リーダーシップのスキルと能力を強化するために設計されており、コーチングを通じて組織全体のパフォーマンスを向上させています。

リーダーシップ開発におけるコーチングの役割

Microsoftのリーダーシップコーチングプログラムは、リーダーが自身の強みと弱みを理解し、チームの能力を最大限に引き出すための戦略を構築するのを助けます。これはリーダー自身が自己理解を深め、それをもとにチームを適切にリードする能力を身につけることを意味します。

IBM: コーチング文化を醸成

IBMは、コーチングを組織全体の文化として取り入れています。IBMの「Coaching for Growth」プログラムは、全従業員がコーチングのスキルを身につけ、組織全体のパフォーマンスを高めることを目指しています。

コーチング文化の確立

IBMの「Coaching for Growth」プログラムは、全従業員がコーチングのスキルを身につけることを目指しています。これにより、チーム間のコミュニケーションが向上し、組織全体のパフォーマンスが高まることを期待しています。具体的には、全従業員がコーチングの技術と方法論を学び、それを日常的な業務に取り入れることで、組織全体のパフォーマンス向上を目指しています。

Netflix: フィードバック文化の強化

映画やドラマのストリーミングサービスで有名なNetflixもまた、コーチングを組織文化の一部としています。Netflixは「Real-Time Feedback」を推奨し、従業員同士のフィードバックを通じて個々の成長と組織の進化を促しています。

フィードバックとコーチングの関係

Netflixは、従業員が直接的で建設的なフィードバックを常に交換することで、個々のスキルを向上させ、チームの生産性を高めることを奨励しています。コーチングのスキルを持った従業員は、他のメンバーに対して有意義なフィードバックを提供し、その成長を促すことができます。

コーチングがもたらす成果とは

以上の事例からわかるように、トップ企業がコーチングをどのように活用しているかは様々です。しかし、共通しているのは、全ての企業がコーチングを通じて組織全体のパフォーマンスを向上させ、業績を伸ばすことに成功しているという点です。

成果の出るコーチングの共通点

これらの企業が成功を収めている秘訣は、コーチングを組織の一部として組み込み、継続的に取り組むことにあります。コーチングは一度きりのイベントではなく、組織全体が継続的に学び、成長するためのツールとして位置づけられています。

具体的には、自社のビジョンや目標に合わせたコーチングプログラムを設計し、それを組織全体で共有することが重要です。また、コーチングはトップダウンだけでなく、ボトムアップでも行われ、全従業員が互いに学び、成長し、新しいアイデアを生み出すプロセスを支えます。

これらのトップ企業の事例から学べることは多いです。彼らがどのようにコーチングを活用し、どのような成果を得ているのかを理解することで、自社でもコーチングを効果的に活用するためのヒントを得ることができます。

まとめ

コーチングは、組織全体のパフォーマンスを向上させるための強力なツールです。Google、Microsoft、IBM、Netflixなどのトップ企業がそれぞれ独自の方法でコーチングを活用し、驚くべき成果を上げています。

それぞれが独自の方法でコーチングを活用していますが、その背後にはコーチングを組織全体の成長と学習の一部と捉え、従業員一人ひとりの能力を引き出すという共通の思想があります。

これらの企業の事例を参考に、自社でもコーチングを積極的に取り入れ、組織の持続的な成長とパフォーマンス向上を実現しましょう。また、組織全体で共有することで、新たなアイデアが生まれ、組織全体のパフォーマンス向上につながります。

それぞれの企業が採用しているコーチングの方法は異なるかもしれませんが、その本質は同じです。それは、人々の潜在能力を引き出し、個々の成長と組織全体の成功に貢献することです。これらのトップ企業が示しているように、コーチングはビジネスの成功を後押しする強力なツールとなり得ます。

以上、海外トップ企業のコーチング事例を通じて、成功の秘訣を探る試みをお送りしました。それぞれの事例から学べることは多いです。自社のコーチング戦略を考える際の参考にしていただければ幸いです。

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記事監修

代表取締役社長 小泉 領雄南

2011年にGMOペイメントゲートウェイ入社。2016年にGMOフィナンシャルゲート執行役員に就任し、2020年に上場。2021年、早稲田MBA在学中にコーチングに出会い、翌年メタメンター設立。2023年に国際コーチング連盟日本支部運営委員に就任。

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