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コーチ向け!個人・チーム別のコーチングツールおすすめ5選!選び方も解説

記事掲載日:2025年2月15日 
最終更新日:2025年5月26日

「コーチングツール」とは、従業員の育成や組織開発、個人の成長を力強く後押しするコーチングの効果をさらに高め、効率的な運用を支援するツールです。

しかし、多種多様なコーチングツールが存在するため、どのサービスを選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

「コーチングツール」といってもジャンルが幅広いため、本記事では主にコーチングに携わる対人支援者の皆様に向けて、おすすめのコーチングツール5選を紹介します。コーチング業務の可視化・標準化・効率化に焦点を当て、ツールを導入するメリットや選び方、注意点なども紹介しますので、最後までご覧ください。

コーチング業務のプロセスを一元管理し、データを活用してクライアントとの関係性強化につなげるなら、メタメンター株式会社が提供する日本初のクライアント管理ツール「MetaMentor CRM」がおすすめです。

誰でも扱いやすいシンプルな設計と、クライアント情報の一元管理、安心のセキュリティ体制を備えており、導入・運営のハードルが低く、業務効率化と情報漏洩リスクの低減を同時に実現できるのが魅力です。

心理的・社会的・身体的な要素を統合的に評価し可視化する「ウェルビーイング診断」も備えた「MetaMentor CRM」の詳細は、下記から気軽にチェックしてみてください。

コーチングツールとは?主な種類も紹介

コーチングツールとは、コーチングのプロセスを支援し、対話や目標管理、成果の可視化をサポートするITツールです。

コーチングツールは、従業員育成やリーダー育成、個人向けコーチングなど、さまざまな場面で活用されています。

近年、コーチングの重要性が高まる一方で下記のような課題もあります。

  • セッション内容の属人化
  • 成果の見えづらさ
  • 進捗管理の負担増 など

こうした課題に対応するために「プロセスの標準化」「フィードバックの質向上」「成果の可視化」などを支援し、より効果的なコーチングを実現するのがコーチングツールです。

さらに、コーチング支援の幅が広がった現在では、目的や利用シーンに応じてさまざまな種類のツールが活用されています。下記に主なツールを用途別にまとめました。

【コーチングツールの主な種類】

ツールの種類 主な用途・機能 主なツール名
コーチング管理・可視化ツール セッションに関する情報の一元管理
  • MetaMentor CRM
  • Grow、CoachAccountable
  • Torch、BetterUp
ホワイトボードツール ブレインストーミングやディスカッションの促進
  • Miro
  • Mural
  • Lucidchart
Web会議ツール セッションやワークショップのオンライン開催
  • Zoom
  • Google Meet
  • Microsoft Teams
プロジェクト管理ツール ワークフローの可視化や進捗管理
  • Jira
  • Asana
  • Monday.com
タスク管理ツール シンプルなタスク進行管理・可視化
  • Trello
  • ClickUp
  • Todoist
チームコミュニケーションツール チーム内での情報共有・対話の支援
  • Slack
  • Discord
  • Google Chat
ドキュメント管理ツール ナレッジの蓄積・共有など情報管理
  • Confluence
  • Google Drive
  • Box
レポート・資料作成ツール プレゼン資料や成果レポート作成
  • Canva
  • Prezi

なお本記事では、このなかから「コーチング業務の可視化・標準化・効率化」に役立つツールに絞ってご紹介します。

では、実際にコーチングツールを活用すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。次の章で、具体的な効果についてみていきましょう。

押さえておきたい!コーチングツールの選び方のポイント

ここでは、導入前に必ず押さえておきたい「失敗しないための選び方のポイント」を5つ紹介します。

  1. 目的は何か
  2. 顧客情報を一元管理できるか
  3. 誰でも直感的に使えるか
  4. 専用ツールか汎用ツールか
  5. 長期的に無理なく運用できるか

「目的に合わないツールを選んでしまう」「使いづらくて現場に浸透しない」といった失敗をしないためにも、「誰のために使うのか」「何を達成したいのか」「必要な機能は何か」などのポイントを押さえることが大切です。さっそくみていきましょう。

選び方1.目的は何か

コーチングツールを使用する目的が曖昧なままだと、必要な機能が不足したり、無駄な機能が増えたりして、ツール活用がうまくいかない場合があります。

例えば、下記のような視点で考えてみましょう。

  • セッション記録を重視したいのか
  • 顧客の目標設定・進捗管理を重視したいのか
  • 組織全体での育成成果の可視化を重視したいのか など

まずは達成したいゴールを明確にするのがおすすめです。

選び方2.顧客情報を一元管理できるか

チーム運用や複数クライアント対応がある場合、セッションに関する情報の一元管理のしやすさは業務効率を左右します。

例えば、クライアントごとの目標設定や進捗メモ、セッション記録をバラバラに管理していると、必要な情報にすぐアクセスできず、確認作業に時間がかかってしまいます。一方、コーチングツールでクライアント情報を一元化しておけば、次回セッション前の準備やチーム内での情報共有がスムーズになり、時間ロスを減らせます。

顧客管理機能の実用性をチェックするポイントは下記のとおりです。

  • 顧客プロフィール、セッション履歴、行動目標、進捗状況を一括管理できるか
  • 必要な情報に素早くアクセスできる設計か
  • 顧客ごとの成長記録をスムーズにたどれるか など

一元管理された顧客情報は、担当者間の情報連携もスムーズになり、クライアントに対して一貫性のある支援を提供しやすくなります。

選び方3.誰でも直感的に使えるか

ツールがどれだけ高い機能を持っていても、使いこなせなければ意味がありません。下記のようなポイントもチェックしてみましょう。

  • UIがわかりやすいか(学習・教育コストがかからないか)
  • 必要な情報に素早くアクセスできるか
  • PC・スマートフォン・タブレットで操作できるか
  • コーチやスタッフがストレスなく使えるか など

直感的に使えるかなどは、実際に使ってみないとわからないことも多くあります。無料版やお試し版などがあるツールは、前もって使い心地を確かめられるためおすすめです。

選び方4.専用ツールか汎用ツールか

コーチングに活用できるツールは、大きく「専用ツール」と「汎用ツール」に分かれます。

コーチング専用ツールは、コーチング業務に特化した機能を備えており、顧客の目標設定や進捗管理などがスムーズにおこなえます。一方、汎用ツールはさまざまな業種で使用できる汎用性の高いツールで、カスタマイズ性に優れていることが特徴です。

以下の表で、両者の主な違いを整理しています。

【専用ツールと汎用ツールの特徴】

専用ツール ・コーチング業務に特化した機能が最初から備わっている
・導入してすぐに活用しやすい
・コーチ業務に最適化された操作設計
・誰でも使いやすい
汎用ツール ・運用スタイルに合わせて、柔軟にカスタマイズできる
・コーチング業務に応用して活用しやすい
・設定やルール整備が必要となるケースもある

すぐに活用したいのか、自社仕様にカスタマイズが必要なのかなど、自社の運用イメージに応じて現場で無理なく活用できるツールを選びましょう。

選び方5.セキュリティ・サポート体制はどうか

コーチングツールの選定は、導入後の運用負荷やサポート対応体制、情報セキュリティ対策まで含めて比較検討をしましょう。

コーチングでは、クライアントの悩みやキャリアに関するセンシティブな情報を扱うケースも多いため、セキュリティ対策は信頼性の面でも重要な評価ポイントです。

【押さえておきたいセキュリティのチェック項目】
・通信がSSL/TLSなどで暗号化されているか
・アクセス権限の設定やログ管理ができるか
・ツール提供企業がISO・SOC2・HIPAA・GDPRなどに準拠しているか
・サーバーの所在地やデータ管理体制が明示されているか など

プライバシー対策が不十分だと、クライアントとの信頼関係を損なったり、法的なリスクに発展したりする可能性もあるため、導入前に必ず確認しましょう。

また、ツール導入後のトラブルや不明点に対応できるかどうかも重要です。

問い合わせ手段の有無だけでなく、日本語対応があるか、マニュアルやヘルプが使いやすいかもチェックポイントになります。

「選び方のポイントは整理できたけど、実際にどんなツールがあるの?」という方に向けて、次はおすすめのコーチングツールを紹介していきます。

育成と管理を支える!おすすめのコーチングツール4選

ここからは、コーチング業務の可視化・標準化・効率化につながるおすすめ専用ツールを「個人コーチ向け」「チーム(法人)向け」に分類して紹介します。

まずは、前述した一元管理やセキュリティなどに対して、各ツールがどれだけ対応しているかを一覧で整理しました。

【コーチングツールの一覧表】

ツール名 対象 顧客情報一元管理の有無 セキュリティ サポート体制
MetaMentor CRM|株式会社メタメンター 個人向け
チーム向け
・SSL/TLS証明書を使用した暗号化通信
・ゼロトラストアーキテクチャを採用
・HIPAA準拠(※米医療情報保護法)
問い合わせフォーム
CoachAccountable|CoachAccountable社 個人向け ・TLS通信対応
・GDPR準拠(HIPAA非対応)
メールサポートあり
Profi| Profi Inc. チーム向け ・HIPAA準拠
・安全なビデオ会議機能を提供
・ライブチャット
・問い合わせフォーム
・パーソナライズデモ(予約制)
Satori|Audacity International Limited チーム向け ・データアクセス制御
・リアルタイムマスキング
・コンプライアンス対応(HIPAA、GDPRなど)
・メールサポート
・ライブチャット

気になるツールがあれば、ぜひこのあと紹介する詳細情報もチェックしてみてください。

※本記事の内容は2025年4月時点の情報です。

おすすめ1.MetaMentor CRM|株式会社メタメンター【個人・チーム向き】

株式会社メタメンターが提供する「MetaMentor CRM」は、日本初のコーチング特化の顧客管理ツールです。

コーチングやカウンセリングは、同じ支援であってもクライアントごとに異なる個別対応が求められる仕事です。その一方で、日程調整・支払い・進捗記録などは共通で発生する業務であり、効率的に管理できる環境があれば、よりクライアントとの対話に集中できる環境が整います。

この「個別対応」と「業務効率化」の両立を実現するツールとして設計されているのが、「MetaMentor CRM」です。

世界のビジネスシーンではCRMの導入が進んでおり、営業パーソンの65%がCRMを活用し、成果向上に結びつけているという調査(※)もあります。

(※)30+ CRM Statistics to Increase Sales | ActiveCampaign

こうした「個別対応と業務効率化の両立」は、言葉にすればシンプルですが、現場で実現するのは簡単ではありません。

クライアント理解をどう深めていくか、その考え方や活用のヒントについては、株式会社メタメンターの CEOである小泉がnote記事で詳しく語っていますので、ぜひ下記からご覧ください。

クライアント理解の深化:解像度を上げるためのアプローチ|Reona Koizumi|MetaMentor CEO

「MetaMentor CRM」は、顧客の個人情報の管理やセッションの管理などの基本機能とあわせて、クライアントのウェルビーイングを心理的・社会的・身体的な側面から可視化できるウェルビーイング診断も無料でお使いいただけます。

【MetaMentor CRMの基本情報】

項目 内容
費用 基本機能は無料(一部有料オプションあり)
一元管理
セキュリティ ・SSL/TLS証明書を使用した暗号化通信
・ゼロトラストアーキテクチャを採用
・HIPAA準拠(※米医療情報保護法)
サポート体制 問い合わせフォーム
特徴・強み ・セッション記録・行動目標設定・進捗追跡を一元管理
・育成成果を可視化し、組織内で共有
・チーム単位の育成活動を支援
・個人でもチームでも活用可
こんな人におすすめ ・クライアントとの関係を強化したい個人コーチ
・属人化せずチーム育成を可視化したいチーム支援型コーチ
・法人化されたコーチング会社 など

「MetaMentor CRM」は、支援の深度に応じてクライアント情報を整理できる以下のような構成に設計されています。

【MetaMentor CRM の深度別構成】

支援レベル 管理機能 補足
表面的情報 「基本情報」機能 氏名、所属、年齢、性別など、プロフィール的な情報
個別性の理解 「カルテ」機能 趣味・価値観・性格傾向・アセスメントなど
深層的な対話内容 「共有ノート」機能 セッションで明らかになった信条、目標、人生観など

情報を構造的に管理でき、関係性の質を高めながら業務運営の効率化も図れる「MetaMentor CRM」については、下記からお気軽にチェックしてみてください。

日本初のコーチングCRM!

MetaMentor CRMはこちら

おすすめ2.CoachAccountable|CoachAccountable【個人向き】

出典:CoachAccountable

コーチング業界で高い評価を受けている「CoachAccountable」は、セッションのスケジューリングから支払い処理、進捗追跡まで一元管理できるツールです。

クライアントの目標設定と達成状況を視覚的に追跡できるダッシュボードは、コーチとクライアント双方にとって有益な機能となっています。

【CoachAccountableの基本情報】

項目 内容
費用 月額20ドル〜(プランにより変動)
一元管理
セキュリティ TLS通信対応・GDPR準拠(HIPAA非対応)
サポート体制 メールサポートあり
特徴・強み ・セッションの記録、スケジューリング、進捗追跡を一元化
・フィードバック共有、リマインダー・課題管理機能搭載
こんな人におすすめ ・クライアントごとの目標進捗を細かく追跡したいコーチ
・コーチングセッションの記録や宿題管理も一括でおこないたい個人コーチ など

自動化されたリマインダーやフィードバックシステムにより、コーチングの質を維持しつつ、時間を節約することが可能です。

>>詳細はこちら

おすすめ3.Profi| Profi 【チーム向き】

出典:Profi

Profiは、コーチ、セラピスト、コンサルタント、トレーナーなどの専門職向けに設計された、オールインワンの業務管理プラットフォームです。

スケジューリング、ビデオ会議、請求処理、クライアント管理など、複数のツールを一元化し、業務効率化とサービス品質の向上を支援します。

【Profiの基本情報】

項目 内容
費用 月額59ドル〜(プランにより変動)
一元管理
セキュリティ HIPAA準拠、安全なビデオ会議機能を提供
サポート体制 ・ライブチャット
・問い合わせフォーム
・パーソナライズデモ(予約制)
特徴・強み ・メモ管理・録画共有などの機能搭載
・複数セッションや講座、プログラム(動画・資料・設問など)の構築・販売
・選べる支払方法
こんな人におすすめ ・個人から大規模なトレーニング組織まで、あらゆる段階のコーチ

Calendly・Zoom・Typeform・Kajabi・Stripeなど多様なサービスを組み合わせていた業務が、Profiだけで完結するため、個人からチーム、企業規模まで対応できる柔軟性があるツールです。

>>詳細はこちら

おすすめ4.Satori|Audacity International Limited【チーム向き】

出典:Satori

「Satori」は、コーチ、コンサルタント、ウェルネス専門家向けに設計されたオールインワンのクライアント管理・予約プラットフォームです。

クライアントのオンボーディングからセッション管理、請求処理まで、コーチング業務を効率化するための多彩な機能を提供しています。

【Satoriの基本情報】

項目 内容
費用 月額33ドル〜(プランにより変動)
一元管理
セキュリティ ・データアクセス制御
・リアルタイムマスキング
・コンプライアンス対応(HIPAA、GDPRなど)
サポート体制 ・メールサポート
・ライブチャット
特徴・強み ・クライアント情報の一元管理
・セッション記録と請求処理の効率化
・高いセキュリティ基準への対応
こんな人におすすめ ・情報のセキュリティ管理を重視する個人のコーチ
・セッション記録と請求処理をまとめて効率化したいコーチ など

契約管理・日程調整・請求処理など、煩雑になりがちな業務を一つのプラットフォームにまとめることで、本来注力すべき「支援の質」に集中できます。

>>詳細はこちら

なお、コーチング業務と関連の深いウェルビーイングサービス・ウェルビーイング診断サービスのおすすめは下記からチェックしてみてください。

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成果につながる!コーチングツールを活用する4つのメリット

コーチングツールを活用する主なメリットは、下記のとおりです。

  1. 顧客管理・進捗管理を効率化できる
  2. コーチングの成果を可視化できる
  3. セッションの質を標準化できる
  4. 成果を蓄積し、次の育成に活かせる

なお今回は「個人コーチ」「チームで活動するコーチ」の双方にとって有益となる視点を織り交ぜています。ご自身のスタイルに照らしあわせながらご覧ください。

メリット1.顧客管理・進捗管理を「効率化」できる

これまで手作業でおこなっていたクライアント情報管理、面談履歴管理、アクションプラン作成なども、ツールを使えば一元管理できる点が一つのメリットです。

個人・チームで活動するコーチにとってのメリットを、それぞれ下記にまとめました。

【個人コーチにとってのメリット】
・1人で多数のクライアントを抱えていても、顧客情報や面談履歴を一元管理できるため、記録のバラつきや情報の抜け漏れを防げる
・特に定期セッションを実施する場合、前回の続きがスムーズに進められる点は大きな強み

【チームで活動するコーチにとってのメリット】
・複数人で同一クライアントを支援する際にも、共有されたセッション記録・目標設定・進捗状況が確認できるため、連携ミスを防ぎ、支援の質が保てる
・情報共有範囲の設定ができるため、守秘義務と業務連携のバランスも取りやすくなる

ツールを活用することで、個人でもチームでも「無理なく質の高い支援」を継続できる環境が整います。

メリット2.コーチングの成果を可視化できる

コーチングは、言葉のやり取りだけでは成果が見えにくくなりがちです。ツールを活用することで、セッション内容、目標達成度、行動変容などを数値や記録として可視化できるようになります。

個人コーチ・チームで活動するコーチへのメリットは、次のとおりです。

【個人コーチにとってのメリット】
・数値・記録で成果を見える化できるため、クライアントへの説明責任や契約更新の判断材料としても有効
・体感だけに頼らない評価は、信頼構築に直結する

【チームで活動するコーチにとってのメリット】
・チームとしてクライアント企業に関わる際に、成果報告や進捗共有の根拠として活用できる
・組織全体へのレポート提出にも対応しやすくなる

見えにくかった成果を「共有可能な実績」に変えられる点が、ツール活用の大きな利点です。

メリット3.セッションの質を標準化できる

コーチングの質を標準化できる」メリットは、複数のコーチが所属するチームや、コーチングファーム、マッチングプラットフォームのような組織で特に効果を発揮します。

個人で活動するコーチであれば、自身のスタイルで柔軟に対応できますが、複数人でクライアントを支援する場合は「誰が担当しても一定のクオリティを保つ」体制づくりが大切です。

法人契約やチームコーチングの現場では、以下のような仕組みがあることで、サービスの平準化や信頼性の向上が期待できます。

  • セッション記録のテンプレート化
  • 目標設定・振り返りフォーマットの統一
  • 成果指標に基づく進捗確認ルールの整備
  • 編集履歴やコメント記録を通じた情報共有と透明性の確保

メタメンターが提供している「MetaMentor CRM」のチーム機能では、「情報共有」と「機密保持」のバランスをとるために、共有範囲の設定が可能です。

組織としてのガバナンスを維持しつつ、各コーチの活動を補完し合う柔軟な運用ができる「MetaMentor CRM」は、下記からお気軽にご覧ください。

メリット4.成果を蓄積し、次の育成に活かせる

成果の蓄積と活用」という観点のメリットも、複数のコーチが関わる法人向けのコーチング事業や、チーム単位での支援をおこなう場合に効果的です。

一人のコーチが継続して関わる場合は、経験や感覚によってクライアントの成長を把握できますが、チームでクライアントを支援する場合には、「蓄積された成果」や「行動データ」に基づいた情報の可視化と共有が不可欠です。

コーチングツールは、下記のような仕組みを整えるのに役立ちます。

  • 効果的だったアプローチの共有
  • 成長スピードの可視化・比較
  • 次世代リーダー育成のためのデータ活用 など

蓄積された成果は、次世代リーダー育成や社内コーチ育成の基盤づくりにもつながり、育成サイクルの高速化・効率化にも活用できます。

チームで成果を共有・蓄積しながら育成の質を高めていく仕組みは、コーチング会社や法人向けの支援ではますます重要です。

こうした背景や具体的な利用シーンについては、MetaMentor CEOである小泉のnoteでも詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

参考:機密保持と情報共有の両立:チームとして高度なクライアント管理を実現|Reona Koizumi|MetaMentor CEO

【個人・法人別】コーチングツールを使用する際の注意点

最後に「個人でツールを導入する場合」と「チーム・法人での活用を前提とする場合」に分けて、それぞれの注意点を整理しました。

  1. 【個人コーチ向け】注意点
  2. 【法人・コーチング会社向け】注意点
  3. 【参考】​​ AI活用型ツールへの期待と注意点

近年注目されるAIコーチングについては、ICF(国際コーチング連盟)が発表したフレームワークと標準の概要も紹介しています。活用を検討する際の判断材料として、ぜひご覧ください。

【個人コーチ向け】注意点

個人コーチに向けた、コーチングツールを導入する際の「注意点と対策」を表にまとめました。

【個人コーチ向け注意点と対策】

注意点 対策
ツールに慣れるまでに手間取る場合もある ・チュートリアルや使い方動画が用意されているかを確認
・サポート体制(チャット・問い合わせフォーム)の有無をチェック
・操作がシンプルな無料ツールから段階的に導入
データ移行に時間がかかる場合もある ・​​CSV形式でのインポート機能があるかを確認
・過去データは必要最低限だけ移し「新規クライアント分から使い始める」方法も検討
・初期入力の作業時間もスケジュールに組み込む
費用対効果 ・無料プランがあるかを確認
・有料機能が自分の活動規模に見合うかを事前にチェック

日々の業務​​に無理なく取り入れるには、「小さく試す」視点も大切です。自分のスタイルに合うかを確認しながら、段階的に活用を広げていきましょう。

【法人・コーチング会社向け】注意点

法人やチーム単位で導入する場合は、現場への定着やメンバー間のスキル差など、組織特有のハードルが生じやすくなります。

以下に、導入時に気をつけたい注意点と、実践的な対策を整理しました。

【法人・コーチング会社向け注意点と対策】

注意点 対策
チーム内のITスキル差が障壁になる場合もある ・操作研修や簡易マニュアルを導入時に配布
・社内に「ツール推進リーダー」を立てて質問受付や活用サポート役を明確化
・UIのわかりやすさや、日本語マニュアルの有無も選定時に確認
複数人でのデータ一元化が想像以上に大変な場合もある ・ログ管理・編集履歴の表示など「チーム向け機能」が備わっているかを重視
・データ移行は段階的に対応できる運用フローで設計
現場の反発を受けやすい ・ツール導入の目的や意図を明確にし共有してから導入

複数人で使うからこそ、導入前の「運用ルールの設計」や「定着支援の仕組み」が大切です。目的と役割を全体で共有してからスタートしましょう。

【参考】​​ AI活用型ツールへの期待と注意点

最後に、今後さらに活用が広がると予想される「AI活用型ツール」について、参考情報として紹介します。

AI技術の進化にともない、コーチング分野でもAIを活用した支援が広がっています。ICF(国際コーチング連盟)も、2024年に「AIコーチングのフレームワークと標準」を発表し、活用の方向性と倫理的なガイドラインを提示しました。

AI活用には、以下のようなメリットがあります。

  • 習慣化やセルフリフレクションの支援
  • 学習者や若手向けの補助的な対話ツールとして活用
  • 組織内コーチングの普及・コスト低減への寄与など

一方で、次のような注意点も指摘されています。

  • バイアスや不適切なフィードバックなど信頼性の課題
  • センシティブな情報の取り扱いに関するプライバシーリスク
  • 共感・関係構築といった「人ならではの役割」は代替できない領域がある

AI活用を検討する場合は、「どこまでAIに任せ、どこを人が担うのか」を明確にしたうえで、責任や情報管理の体制を整えることが大切です。

下記の記事で、ICF(国際コーチング連盟)が発表した「人工知能コーチングフレームワークと標準」レポートをまとめていますので、併せてご覧ください。

【海外レポートまとめ】AIコーチングとは?ICFが定めたガイドラインを紹介

コーチングにAIを活用したい方必見!ICF(国際コーチング連盟)が定めた、AIを活用したコーチングの質と信頼性を確保するための画期的なガイドラインを紹介します。

記事掲載日:2024年10月29日

まとめ:コーチングツールで育成の質と業務効率の両立化を図ろう

コーチングツールは、業務効率化、進捗の可視化、コミュニケーションの円滑化など、多岐にわたる効果を発揮し、人材育成や組織開発、個人の成長をサポートします。

最適なツールを選ぶためには導入の目的を明確にし、必要な機能を洗い出しましょう。

とはいえ、目的にあったツールの選定がむずかしい」という方に向けて、今回紹介したツール以外に「日程調整」「セッション管理」「請求・決済」など、コーチング業務全体の負担を軽減するツールを厳選した資料をご用意しています。

アナログ業務から脱却したい方、どこから手をつけて良いか迷っている方は、ぜひ以下から無料でダウンロードしてご覧ください。

脱・アナログで劇的効率化!

業務時短ツールのおすすめ5選はこちら

記事監修

代表取締役社長 小泉 領雄南

2011年にGMOペイメントゲートウェイに入社。2016年、子会社の執行役員 経営企画室長に就任し、2020年の上場を経験。 早稲田大学MBA在学中にコーチングに出会い、翌年メタメンターを設立。 現在は、ICF認定PCCコーチとして、事業承継に関わる経営者・後継者向けコーチングを行うほか、コーチ・カウンセラー向けのウェルビーイング診断やCRMサービスの開発にも取り組む。元ICFジャパン運営委員。

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