WELLBEING MAGAZINE

【論文まとめ】自己モニタリングによるウェルビーイングの改善:キー・ワーカーのための統合的モデル

アカデミア

記事掲載日:2024年6月22日 
最終更新日:2024年7月2日

こんにちは、メタメンターのウェルビーイングに関する研究論文を読んで、ウェルビーイングについて学術的に深く理解していこうという企画第三弾です。
コロナウイルスのパンデミックは、医療とケアの現場で働くキー・ワーカーに深刻な影響を与えました。ストレスやバーナウト、心理的負担が増加する中で、彼らのウェルビーイングをどのようにサポートできるのでしょうか?
この記事では、自己モニタリングツール「My Personal Wellbeing」を紹介し、これがどのように彼らのウェルビーイングを向上させるかを探ります。

概要まとめ

イントロダクション

  • コロナウイルスのパンデミックにより、医療従事者とケアワーカーのウェルビーイングが深刻に影響されました。
  • 本研究は、NHSおよびケアワーカーのウェルビーイングを支援するための「My Personal Wellbeing」オンライン日記ツールを開発しました。

研究内容

  • オンライン日記は、ウェルビーイング指標とメンタルヘルス症状の両方を監視し、個人が自分の状態を自律的に把握する手助けをします。
  • 研究では、日記データを分析し、ストレスやバーナウトの兆候を特定しました。

結論

  • 日記ツールは、ウェルビーイングの低下と症状の増加を明確に示しました。
  • 特に、バーナウトや自己共感、フラッシュバックに対する介入の必要性が強調されました。

イントロダクション

パンデミックがもたらした課題の中で、医療従事者とケアワーカーのメンタルヘルスとウェルビーイングへの影響は計り知れないものがありました。彼らは、最前線で患者を支える役割を果たしながら、急激なストレスと精神的負担に直面しました。

本研究では、そのようなキー・ワーカーのウェルビーイングを支援するための「My Personal Wellbeing」オンライン日記ツールを開発し、その効果を検証しました。このツールは、自己モニタリングを通じて個人のウェルビーイングを高め、早期の問題発見と介入を可能にすることを目指しています。

研究内容

ウェルビーイング指標とメンタルヘルス症状の監視

「My Personal Wellbeing」日記は、ウェルビーイングの指標とメンタルヘルスの症状を一元的に監視することを目的としています。 このツールを使用することで、個人は自分の状態をリアルタイムで把握し、早期に問題を特定することができます。 具体的には、睡眠の質、ストレスレベル、感情の状態など、日常生活に影響を与える様々な要素を記録し、それらが時間とともにどのように変化するかを追跡します。

この日記のユニークな点は、メンタルヘルス症状とウェルビーイング指標の両方を一緒に監視することにあります。 これにより、例えば、ストレスレベルの上昇が睡眠の質にどのように影響するかなど、複雑な相互関係を明らかにすることができます。 このツールを使うことで、ユーザーは自分の状態に対する洞察を深め、自己管理能力を高めることが期待されます。

日記データの分析

この研究では、NHSおよびケアワーカー100名が「My Personal Wellbeing」日記に参加し、そのデータが収集されました。 参加者は、2021年1月から3月の間に日記を記入し、そのデータは統計的手法を用いて分析されました。 主な分析手法として、マン・ホイットニー検定やクラスカル・ウォリス検定が使用され、ウェルビーイングの低下とメンタルヘルス症状の増加が統計的に有意であることが確認されました。

結果として、バーナウトやフラッシュバックのような症状が顕著に悪化し、特に睡眠の質や警戒度に問題を抱える参加者が多く見られました。 これらのデータは、ウェルビーイングに関する問題がどのように発生し、どのように進行するかを理解するための重要な手がかりとなります。

【参加者のスコア変化】

アクティビティの影響

ウェルビーイングに対する様々なアクティビティの影響も評価されました。 参加者は、運動や音楽、動物との時間など、日常生活で行うアクティビティを記録し、それがウェルビーイングに与える影響を追跡しました。 分析の結果、運動や動物との時間、音楽に対する関心がウェルビーイングを向上させる可能性が示されました。

特に、ピアサポートに参加することが、高いウェルビーイングスコアと関連していることが分かりました。 これらのアクティビティは、日々のストレスを軽減し、個人の精神的な健康をサポートする上で重要な役割を果たすことが確認されました。

結論

「My Personal Wellbeing」日記ツールは、医療従事者やケアワーカーが自己のウェルビーイングをリアルタイムでモニタリングし、必要な支援を早期に求める手助けをする革新的なツールです。
この研究では、日記ツールの使用が、ウェルビーイングの低下やメンタルヘルス症状の増加を明確に示しました。特に、バーナウトや自己共感の欠如、フラッシュバックに対する介入の必要性が強調されました。

日記ツールを使用することで、個々のウェルビーイングの問題を特定し、早期の介入を可能にすることができます。これは、医療従事者やケアワーカーがストレスやバーナウトに対処し、健康を維持するための重要な手段です。さらに、運動やピアサポートなどのアクティビティが、ウェルビーイングを向上させるための効果的な方法として示されました。

「My Personal Wellbeing」日記ツールは、個人が自分の健康状態をより深く理解し、自律的に管理するための強力なリソースとなり得ます。
これにより、ウェルビーイングの改善と、ストレスやバーナウトの予防に貢献することが期待されます。

参考文献

A self-monitoring wellbeing screening methodology for keyworkers, ‘My Personal Wellbeing’, using an integrative wellbeing model by Elvin, G., Kurt, Z., Kennedy, A., Sice, P., Walton, L., & Patel, P. BMC Health Services Research, 23(250). used under CC BY 4.0 

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記事監修

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