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1on1ミーティングの目的は、部下の育成支援です。実際、GoogleやYahoo!といった世界的な企業でも、いいチームを作るという目的で1on1を導入しています。
一方で、1on1が効果的なものになるかどうかは、上司の対話スキル次第です。そのため多くの上司は、正解の見えにくい1on1の対話のなかで「自分のやり方は正しいのか」と自問自答しています。
本記事では、1on1の目的や基本を押さえたうえで、よりよく機能させるために欠かせない3つのスキルを解説します。
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1on1とは、上司と部下が1対1で定期的に対話をおこなうミーティングです。最大のポイントは、上司の管理業務のためではなく、部下の成長支援と内省のためにある部下のための時間だということです。
トップダウンのマネジメントとは違い、対話とフィードバックを通じて、部下自身の気づきと成長を促します。部下の悩みやキャリアの方向性、体調などを話題にして、部下の思考が整理されるよう、上司はよきファシリテーターとして関わることが重要です。
変化が激しい現代ほど、部下には指示を待つのではなく、自ら考えて行動する力が求められているため、1on1が注目されています。
GoogleやYahoo!も1on1を重視する背景
世界的企業も、組織戦略として1on1ミーティングを重視しています。その背景にあるのが、心理的安全性の重要性に関する研究結果です。
心理的安全性とは、「このチームではミスや率直な発言をしても責められない」とメンバー全員が信じられる安心感のことです。Googleがおこなった社内研究では、業績が高いチームの最大の要因は、心理的安全性であると結論づけられています。評価の高いマネージャーは効果的な1on1ミーティングを実施し、チームメンバーの話をよく聞いていることがわかりました。
参考:Google
日本においてはLINEヤフー株式会社などが1on1を導入し、人材開発に活用しています。今や1on1は人材育成の新たな手法として定着しつつあります。
参考:LINEヤフー株式会社
1on1と人事評価面談の異なるポイントは目的・視点・頻度

1on1と人事評価面談は、似ているようで本質が異なります。具体的には「目的・視点・頻度」に違いが現れます。1on1はあくまで部下が主体となる対話の場で、上司は話を傾聴し、成長を支援する役割です。
【1on1 と人事評価面談の違い】
| 1on1 | 人事評価面談 | |
|---|---|---|
| 目的 | ・人材育成が目的 対話を通じ、課題解決に向けて何ができるかを考える |
・過去の業績の査定が目的 業績に対する評価フィードバックをおこなう |
| 視点 | ・「今後どうしたいか」 未来志向で、部下主体の視点 |
・「目標を達成できたか」 過去志向で、上司主体の視点 |
| 頻度 | 週1〜月1回 | 四半期〜半期に1度 |
1on1を成功させるために不可欠な3つのスキル

1on1をよりよい時間にするためには、上司側のスキルが欠かせません。ここでは、特に影響が大きい3つを紹介します。
部下の成長につなげるためには、上司自身がこれらのスキルを磨いていく必要があります。
1.信頼関係を築くための共感スキル
部下との対話で最も重要なのは、テクニック以前に「この人なら話しても大丈夫」と思わせる信頼関係です。土台がない状態での1on1は、部下に「尋問されている」という不信感を与えかねません。
信頼を築くために大切なのが、共感的に話を聴く姿勢です。まずは、部下の言葉の裏にある感情にも注意を払い、否定せずに受け止めましょう。「上司に受容された」という体験は、部下の安心感につながり、関係性を強くします。
共感を示す方法として承認があります。共感したつもりで「わかるよ」と一言伝えるだけでは、受け止めてもらえたと感じにくい方もいるので、メッセージのなかに「あなたを認めています」という承認を入れ、共感の気持ちを効果的に示しましょう。
承認は場面に応じた使い分けが必要です。例えば、「営業成績が社内で1番になった」という結果を褒めて承認するという方法はわかりやすい反面、過度なプレッシャーになることもあります。そこで、1on1においては次の5つを意識すると、関係性の土台が一段と強くなります。
【5つの承認と具体的な声掛け例】
| 名称 | 意味 | 具体的な声かけ例 |
|---|---|---|
| 存在承認 | 成果に関係なく「ここに居ていい」を伝える承認 | 「今日は時間を取ってくれてありがとう」 |
| 意識承認 | まだ行動に出ていなくても、意欲や思考を認める承認 | 「業務効率化を考えてくれてやる気を感じるよ」 |
| 行動承認 | まだプロセスの途中でも、まずは行動したこと自体を認める承認 | 「新規営業先リストを作ってくれて助かる」 |
| プロセス承認 | 結果が出なくても、取り組みの過程を認める承認 | 「新規開拓のための電話かけ100件をやり切ったね」 |
| 結果承認 | 出た結果を認める承認 | 「営業成績が社内で1番になったのはすごい」 |
2.本音と課題を引き出すための質問スキル
部下の成長を促すためには、上司がすぐに正解を与えるのではなく、いい質問によって気づきを引き出すことが大切です。部下が自ら考えた答えは、納得感だけでなく行動への責任感が生まれやすくなります。
ここで有効なのがコーチング的な質問力で、ポイントは未来志向の問いかけです。例えば、過去に視点を当てた質問は責められたように聞こえがちですが、未来に焦点を当てて問いかけることで、前向きに解決策を考えやすくなります。
【未来志向の問いかけ例】
NG:「なぜ失敗したんだ」
OK:「次に成功させるためにはどうしたらいいと思うか?」
このように、問いの質が変わるだけで、1on1の空気は大きく変わります。
3.成長と行動を促すためのフィードバックスキル
部下の成長には、適切なフィードバックが欠かせません。気づきを、行動変容につなげていかなくては意味がないからです。ここでいうフィードバックとはただの称賛ではなく、部下の成長に役立つ具体的な助言を指します。
効果的なフィードバックのコツは、具体的な事実に基づいて伝えることです。事実をもとに、強みと改善点を伝えることで納得感が高まります。最終的に具体的な行動計画にすることも重要なポイントです。行動計画は、部下のキャリア目標と、会社の目標をすり合わせたものであるのが理想的です。
経験の浅い部下にはティーチングが必要な場面もあります。ティーチングとは、知識やスキルの伝達に重点を置いた指導方法です。新しい業務や技術を習得する必要がある場合や、明確な指示が求められる状況では有効な手段となり得ます。ただし、ティーチングも、一方的な説教にならないようにしましょう。コーチングとティーチングの具体的な違いについては、以下の記事をご覧ください。
コーチングとティーチングの違いと効果的な使い分けを徹底解説
コーチング
コーチングとティーチングの違いを明確にし、管理職や教育担当者が職場での人材育成に活かせるよう解説します。使い分け方を学び、それぞれのメリットを実践に結びつけましょう。
記事掲載日:2024年7月1日
1on1に慣れていない上司からよく聞かれるのが、「部下と何を話せばいいかわからなくなって沈黙してしまう」という悩みです。たしかに、毎週のように面談しているとネタ切れになると感じることもあるかと思います。この場合には、3つの軸で会話を設計しましょう。ここからは、話題が尽きなくなる3つの対話軸を紹介します。
1on1で会話に困らない3つの対話軸

1on1で会話に困らない3つの対話軸は以下になります。
これらをバランスよく織り交ぜることで、会話のネタ切れを防ぎながら、対話の質を高められます。
対話軸1.業務
1つ目は、仕事に関する話題です。ただし、日々の細かい進捗報告ではなく、緊急ではないけれど重要な課題を話題にするのがコツです。じっくり話す価値のある重要テーマを扱うことで、ただの報告の場にならず、問題解決のディスカッションの場となります。
【価値あるテーマの具体例】
・現在直面している業務上の課題
・将来的に取り組みたいプロジェクト
対話軸2.個人
2つ目は、プライベートのできごとや最近のコンディションなど、相手の人となりに関する話題です。形式ばった面談になりにくく、信頼関係を築きやすくなります。1on1を開始する際に、軽い質問から入るのがおすすめです。
【軽い質問の具体例】
・「最近よく眠れていますか?」
・「趣味の○○は今どう?」
ただし雑談だけで終わらないよう、「最近の体調はどう?それで仕事に支障はない?」など仕事につながる質問も混ぜるようにしましょう。
個人の興味関心や価値観について対話することで、部下のモチベーションの源泉や大切にしていることが見えやすくなります。結果的に、仕事の割り振りがしやすくなることも期待できます。
対話軸3.キャリア
3つ目が、部下の将来のキャリアビジョンや目指したい姿についての話題です。キャリアの方向性が見えるほど、日々の仕事の意味づけができ、モチベーションが上がりやすくなります。部下のキャリア志向や夢を語ってもらいましょう。
【キャリアに関する質問の具体例】
・「5年後、どのような仕事をしていたい?」
・「身につけたいスキルや挑戦したい分野は?」
よかれと思って始めた1on1も、やり方を間違えると「意味がない」「正直つらい時間だ」と思われることもあります。ここからは、1on1の失敗例を紹介します。
「1on1は意味がない」と言われてしまう失敗パターン3選
1on1で陥りがちな失敗パターンは以下の3つです
1.無自覚な「一人語り」と「尋問」になっている
ありがちな失敗は、上司ばかりが喋ってしまい、部下の話を全然聞かないことです。すると部下としては尋問されているように感じ、1on1の目的からズレてしまいます。
【尋問に聞こえる例】
・「来月の目標はこれにして、◯◯しなさい」
・「何でできなかったんだ?」
さらに問題なのは、上司自身が「自分はうまく話せている」と勘違いしているケースです。1on1は基本的には部下と二人きりの空間でおこなうため、上司自身の言動を指摘してくれる人はいません。そのため、自分がどれだけ長く話しているか、威圧的な口調になっているかに気づきにくい環境です。
このような失敗を防ぐために、部下に話をさせることを意識し、上司は8割聴くことを目指しましょう。アドバイスは最小限にして、なるべく相手に考えてもらうような言葉に換えるだけでも、空気はぐっとやわらかくなります。
【いい空気にするアドバイスの例】
NG:「来月の目標はこれにして、◯◯しなさい」
OK:「来月の目標を達成するためには、どんな行動をしたらいいと思う?」
2.雑談だけで終わってしまい、次のアクションがない
一方で、「話しやすい上司」を目指すあまり、単なる楽しい雑談タイムで終わってしまうのも問題です。プライベートの話題で盛り上がるのは悪いことではありませんが、仕事の成果に結びつかなければ、部下は「この時間は必要なのか?」と疑問を抱くようになります。
解決策は、毎回1つでも「次の行動」を決めて締めくくることです。小さなことでも構わないので、前に進む感覚が大切です。
【締めくくりの例】
・「来週までにこれをやってみるといいね」
・「次回はここを深堀りしよう」
3.記録に残さず「やりっぱなし」で終わる
上司が前回の1on1の内容を忘れて同じ質問をしてしまうと、部下は「覚えてないのかな」と感じ、信頼を損ねます。継続性がない対話は、「結局その場限りのパフォーマンスなのだ」と見なされても仕方ありません。
こうしたすれ違いを防ぐための解決策は、1on1の記録をシステムやノートにしっかり残し、毎回開始前に読み返す習慣を持つことです。ここを仕組み化できるかどうかで、継続的な支援の質が変わります。
これらの失敗パターンを避けることで、1on1がより効果的なものとなり、結果的にチーム力の底上げにもつながります。
やったつもりにならない!チーム力を上げる3つのポイント
1on1で部下の成長を促し、チーム全体の力を上げていくために押さえるべき3つのポイントは以下です。
ポイント1.客観的な振り返りをおこなう
上司が対話スキルを磨くのは重要ですが、実は自分の癖を客観的に見るのはかなり難しいものです。誰しも自分の癖は無意識に出てしまいます。
だからこそ、上司は「今日はうまく話せた」と思っていても、部下は「今日も話を聞いてもらえなかった」と感じてしまうギャップがしばしば起こります。
そこで選択肢になるのが、AIなどのテクノロジーを活用して対話を客観視することです。近年は、1on1ミーティングの音声を録音してアップロードするだけで、その内容を分析しフィードバックしてくれるツールも登場しています。「MetaMentor CRM」というサービスでは、国際コーチング連盟(ICF)が定める世界標準のコーチング評価基準「PCCマーカー」に沿って、あなたの1on1の会話をAIが自動採点・分析してくれます。
MetaMentor CRMは、録音した1on1セッションの音声データをアップロードするだけでAIが会話をテキスト化し、「どの場面でどのような質問をしたか」「共感の言葉を入れていたか」などを分析するツールです。さらに各評価項目ごとにスコアを算出し、「この場面ではもっと○○すべきでした」「ここでの質問は非常に効果的でした」といった具体的なフィードバックを提供してくれます。
【AI機能 PCCマーカーフィードバックイメージ】

AIの活用によって、ブラックボックス化しがちだった1on1の質が可視化され、自信を持って対話に臨めるようになります。
ポイント2.部下の今の状態を把握し、次のアクションを決める
1on1の最後に決める、次回までにおこなうアクションは、当日の会話内容だけでなく、部下の今の状態を客観的にふまえた判断が大事です。上司の感覚だけで「次はこうしよう」と決めてしまうと、知らず知らずのうちに部下の負担になってしまうなど、小さなズレが生まれてしまう恐れがあります。時には部下自身すら気づいていない疲れや、モチベーションの変化が隠れていることもあるからです。
ツールを活用することで、目に見えない情報もふまえて部下の現状を客観的にとらえられます。例えば「ウェルビーイング診断」は 部下のコンディションを3つの側面から可視化するので、「今は挑戦を促す時期なのか」「まずはじっくり寄り添い、サポートに回る時期なのか」を冷静に判断できるようになります。
【ウェルビーイング診断のレポート画面イメージ】

客観的なデータという根拠があることで、部下にとっても納得感があり、無理のない、より効果的なアクションプランを描くことにつながります。
ポイント3.部下とのセッションをまとめる
1on1の内容を振り返りやすくするために、セッションの要点や気づきを記録に残しましょう。大切な気づきや約束したアクションを曖昧にしてしまうと、せっかくの対話の効果も半減してしまいます。ただし、ここに時間をかけていては業務に支障が出てしまうので、短時間で記録に残す仕組み作りが大事です。
「MetaMentor CRM」の要約機能は、録音データをアップロードするだけで、セッションの構造や重要な気づき、次にとるべきアクションをAIが自動で要約するツールです。 記録することに追われず、目の前の部下との対話に集中できるようになります。
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MetaMentor CRMはこちらまとめ:客観的な「ものさし」を持って、自信ある1on1へ

部下の成長を促す1on1にするためには、客観的なフィードバックを得て、正しいスキルを身につけることが近道です。効果的な1on1を積み重ねれば、部下の成長だけではなく、上司自身もマネジメントに自信がつき、チーム全体にポジティブな変化が生まれやすくなります。自信のある1on1で、生産性を上げていきましょう。
このように、1on1の効果を最大化できるかどうかは上司の関わり方に大きく左右されます。AIツールによる客観的な評価を取り入れ、「今日の1on1は何点だったか?」と振り返ることで、改善点を次回に活かしやすくなります。
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記事監修
ICF認定PCCコーチ/代表取締役社長 小泉 領雄南
2011年にGMOペイメントゲートウェイに入社。2016年、子会社の執行役員 経営企画室長に就任し、2020年の上場を経験。 早稲田大学MBA在学中にコーチングを本格的に学び、翌年メタメンターを設立。 国際コーチング連盟(ICF)が認定するPCCコーチ(500時間以上の豊富な実績が求められるICFの専門資格)として、MBAホルダーおよび上場企業の経営企画経験、そして元ICFジャパン運営委員としての知見を活かし、事業承継に関わる経営者・後継者向けコーチングを専門におこなうほか、コーチ・カウンセラー向けのウェルビーイング診断やCRMサービスの開発にも取り組む。





