MetaMentor

ウェルビーイング診断

記事掲載日:2025年11月7日 
最終更新日:2025年11月8日

心と体の両面から寄り添う支援を──心理×福祉×リハビリの専門家が語る「MetaMentorウェルビーイング診断」の活用法

心理・福祉・リハビリの三領域を横断し、オンラインでカウンセリングを行う「勇者の部屋」勝水さん。1年以上継続してMetaMentorウェルビーイング診断を活用し、クライアントの変化を「感覚」から「数値」で可視化──。定量データと対話を往復しながら、人の“変化の兆し”を見逃さない実務家カウンセラーの実践。

心理・福祉・身体の専門性を活かして、多面的に人を支える

── 普段はどのような活動をされているのでしょうか。

「いまはオンラインカウンセリングをメインにしています。Google Meetのチャットやビデオ機能を使って個人事業主として活動しています。

産業カウンセラー、社会福祉士、理学療法士の資格を持っているので、心理的な相談だけでなく、社会制度や身体的な相談まで幅広く対応できるのが強みです。

メンタル不調で来られる方が多いのですが、“こういう制度が利用できますよ”といった社会的支援の提案もできますし、身体の不調かメンタル由来かの切り分けもできるのが特徴ですね。」

── 心理だけでなく身体の視点も大切にされているのですね。そこに至った経緯はありますか。

「もともとは理学療法士として長く働いていました。リハビリの仕事は、患者さんの“やる気”をどう引き出すかが大事で、心理的なアプローチが欠かせないんです。

また、臨床の現場では“痛み”を訴える方が多いですが、痛みの感じ方は心理的な要因に大きく左右されます。そうした経験から、心理職の必要性を強く感じて、2023年に産業カウンセラーの資格を取りました。」

セクシュアルマイノリティ当事者だからこそつくれる「安心の場」

 

── クライアントはどのような方が多いのでしょうか。

「僕自身がゲイ男性であることを公表しているので、クライアントの9割がゲイ男性の方です。

医療機関などではセクシュアリティを開示できず、男性同士の話を“女性相手”に置き換えて話すような方も少なくありません。

そうしたハードルを感じている方にとって、何も隠さず話せる場をつくりたいという思いがあります。

同じ当事者だからこそ理解し合える背景もありますし、それが一般的なカウンセリングルームとの違いだと思います。」

──とても素晴らしいですね。ゲイの方達が安心して話すことができる本当に重要な場なんだろうなと聞いていて感じました。

── 相談の場づくりとして、他にも取り組まれていることはありますか。

「はい。無料の当事者会と家族会を3つ運営しています。1つ目はメンタル不調を抱えるゲイ・バイセクシャル男性方向けの当事者会、2つ目はその家族の方のための家族会。どちらもオンラインです。

3つ目は“心の不調を抱えながら働く人”のための対面の当事者会で、今月から地元でスタートしました。前からやりたかった活動なので、ようやく形にできたところです。」

 

カウンセリング効果を「見える化」したいという想い

 

──リリース当初からのご利用なので一年以上ご利用いただいておりますが、 MetaMentorのウェルビーイング診断を使い始めたきっかけを教えてください。

「カウンセリングの効果を“定量的に測れるもの”が欲しいとずっと思っていたんです。

変化は感覚的に感じ取れますが、数字で示せると一目でわかりますし、説明もしやすい。

クライアントさんも結果を見ることで納得しやすくなる。そう考えて使い始めました。」

インテークから経過観察まで──ウェルビーイング診断の2つの使い方

 

──  実際にはどのように活用されていますか。

「大きく2通りあります。

1つはインテーク(初回面談)前に受けてもらう方法です。

お申し込みを受けたら診断用カルテを作って、“初回面談までに受けておいてくださいね”とお願いしています。

面談では主訴や状況を聞きながら、診断結果と照らし合わせて“どこに問題がありそうか”を探る形ですね。

もう1つは、経過を見る使い方です。半年ごとに再度受けてもらって、変化を追っています。」

データで気づく、言葉にならない変化

──継続して使うことで、どんな効果を感じていますか。

「クライアントさん自身が気づいていなかった部分に気づけることがあります。

また、クライアントさんが“ここが問題”と思っているところと、僕が見ている課題が違う場合もあるんです。

そういうときに、“僕はこう感じているけど、どう思いますか?”と投げかけると、新しい対話が生まれます。

それに、偏差値で見ると上がったり下がったりが明確にわかるので、経時的な変化の把握にとても役立っています。」

継続支援のためのアラート機能に期待

──今後、こんな機能があったらいいなという要望はありますか。

「経時的な変化を見ていきたいので、“前回の診断から6ヶ月経ちました”などのアラート機能があると助かります。

管理者側でもクライアント側でも、どちらにも通知が届く仕組みがあれば、再受検のタイミングがわかりやすくなると思います。」

──ありがとうございます。とても重要な機能ですよね、是非実装していきたいなと思いましたので、引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。

 

「一人で悩まなくていい」社会をめざして

 

── 最後に、心理支援を広めていく上で大切にしている想いを教えてください。

「心理療法やカウンセリングって、日本ではまだハードルが高いと感じている人が多いですよね。でも、利用することで楽になったり、問題解決につながるケースはたくさんあります。“一人で悩まなくてもいいんだよ”ということを、もっと伝えていきたい。そういう支援の形を、これからも広げていけたらと思っています。」

心理・福祉・リハビリ──三つの領域を横断しながら、人の「生きづらさ」に伴走する勝水さん。その実践は、心と体、そして社会をつなぐ支援のあり方そのものだと感じました。

MetaMentorウェルビーイング診断は、そんな活動を「定量化」と「信頼」で支えるツールとしてこれからもご支援していきたいと思います。

記事監修

ICF認定PCCコーチ/代表取締役社長 小泉 領雄南

2011年にGMOペイメントゲートウェイに入社。2016年、子会社の執行役員 経営企画室長に就任し、2020年の上場を経験。 早稲田大学MBA在学中にコーチングを本格的に学び、翌年メタメンターを設立。 国際コーチング連盟(ICF)が認定するPCCコーチ(500時間以上の豊富な実績が求められるICFの専門資格)として、MBAホルダーおよび上場企業の経営企画経験、そして元ICFジャパン運営委員としての知見を活かし、事業承継に関わる経営者・後継者向けコーチングを専門におこなうほか、コーチ・カウンセラー向けのウェルビーイング診断やCRMサービスの開発にも取り組む。

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